新年最初のシャドーハウスは、「こどもたちの棟」を統括するあの面々の登場です!

皆様ご存知、星つきの8名です。
扉絵では勢揃いしていますね。右下の「謹賀新年」の文字もあってか、まるでシャドーハウスを代表して年始の挨拶をしてくれているかのようです。

当ブログでは年末年始にかけて作中の謎や疑問について整理しましたが、そのうちの一つが今回のお話で解決しました。

「こどもたちの棟」の教育係、星つき。
これまで登場したキャラクター達に負けず劣らず、強烈な個性を持つ指導者グループでした。

ただそれと同時に、彼らも同じように感情を持ち、もがき苦しみながら生きていることに気付かされました。
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物語は星つきの筆頭、バーバラの部屋のシーンから始まります。

酷くすすで汚れた部屋。そこには他の生き人形と同じく、主人を気遣うバービーの姿がありました。

バーバラの体調が悪そうだからと手を握るバービーは、いつもと少し様子が違います。修練の間で見せた彼女の姿からは想像もできません。
バービーもまた、一人の生き人形だということがこの場面からは伺えます。

しかし彼女達は「こどもたちの棟」のリーダーです。シャドーハウスの掟を合言葉に、任務のために起床しました。


ところ変わって、筋肉トレーニングに励む1対のシャドー。
ベンジャミンとベンです。

部屋の中ではないので、きっとトレーニングジム的な部屋があるのでしょう。
図書館やダンスホールのような文化系の施設だけではなく、体育会系の施設もあるのかも知れません。
ひょっとしたら、屋外には馬術場やクリケットオーバルがある可能性もあります。

廊下を歩くバーバラ組を目にして、二人はトレーニングを中断しました。
どうやら本日は星つきの集まりがあるようです。

紆余曲折がありながらもスザンナ組も合流し、残りはオリバー組です。

ところがこのオリバー。これまでのシャドーに比べてかなり自由人です。
例えるなら、学者タイプのジョンです。

机に突っ伏して寝る、人の話を聞かない、自身の研究に夢中、でも少しとぼけたところがある…。

極めつけは、生き人形を助手のように扱っていることでしょうか。
生き人形のオリーは主人のことを「オリバー先生」と呼び、まるで相棒です。

生き人形は「顔」としてふるまうべき、とするシャドーハウスの中でこの二人がなぜ出世できたのか疑問ですが、きっとそれを補って余る能力があったのでしょう。
改善の余地はありますが、対亡霊用の巨大掃除機まで自作するほどです。

また、オリバーが寝ている場面に設計図が描写されていますが、そのうちの何枚かはケイトやシャーリーが囚われていた仕掛けでした。発明家としての能力が買われて、階級が引き上げられたのでしょう。
第44話で初登場した時は気難しい学者タイプかと思っていましたので、何だか少しほっとしました。

ただ、一瞬見逃してしまいそうになるこの場面。
これまでのエピソードを振り返ると、エドワードが星つきに相当仕事を丸投げしていたのが想像できます。第36話でも、星つきからケイト達の情報を集めていたことが分かっています。

それもあってか、この日の星つき会議はエドワードへの不満が噴出しました。

議題は、「エドワードからの指示について」「ケイトの素行不良警戒」。
「エドワードからの指示について」には数項目あって、そのうちの一つが「ケイトの素行不良」だったのか、それとも「ケイトの素行不良」そのものが会議の主題だったのか分かりません。
しかしいずれにせよ、最初に話し合われるということは重要テーマだということでしょう。

ケイトには何も問題はない、と語るスザンナの発言を皮切りにエドワードへの不満が次々と出てきました。どうやらスザンナは、本当にケイトを評価していたみたいですね。何とか取り繕えたケイトの頑張りが無駄にならず良かったです。

そして重要なのが、オリバーの台詞です。ここで分かったのは、エドワードの性格がネチネチしていること(予想通り過ぎる…)、そして亡霊事件当時から既に「こどもたちの棟」に関与していたことです。

エドワードがケイトの排除を最優先していることがここで伺えます。また、彼らのエドワードに対する感情を考えると、第47話でエドワードから指示を受けていたのは星つきの4人ではないでしょう。
ケイトには十分、身の回りに注意してほしいです。

また、「こどもたちの棟」の管理権限を任せられる前から、星つきに対して叱責できる立場だったことも重要でしょう。
果たしてこれが何を意味するのか、物語の進展を待ちたいところです。


ところで、今回の第52話は単なる星つきの説明回ではありませんでした。

何よりも注目したいのは、「お呼ばれ」という、おじい様と共にある棟に招待される呼び出しがあること。もう一つは、かつて「こどもたちの棟」のリーダーであった「クリストファー」という人物の存在です。

この二つの言葉は関係があるのか、それともたまたま同時に出てきただけなのか分かりません。
しかし今後、重要なキーワードになっていくことでしょう。

事実、今回のラストでは、前リーダーの「クリストファー」と自身を比較して苦悩するバーバラの姿が描写されていました。

途中、「クリストファー」という名前を巡って起こった一騒動。

ベンジャミンの様子におじけるサラや、何か含みがありそうなマリーローズの表情(表情はローズマリーのものですが)からは、何かただならない出来事が過去にあったことが察せられます。
(そして、ちょこっとだけ隠れているルイーズが可愛い)

また、スザンナが合流する直前にもバーバラに不満をこぼす2対の少年達がいました。

それらを思い出したのか、ふと前任者だったらどうしていただろうかと呟くバーバラ。

それを耳にして、バービーは彼女なりにバーバラを励ましました。

“こどもたちの棟”のためバーバラは尽力している、と。

冷静に今回のお話を読み返すと、スザンナの少年達に対する行動もベンジャミンのマリーローズに対する行動も、まるでバーバラを擁護しているかのように見えます。
また、会議中にバーバラを責める形になったオリバーは『マズい』といった風に口を抑えていますし、見方によっては星つきは何か重大な秘密を抱えているのかも知れません。


最後にバービーは、渡り廊下を振り返りながらケイトの部屋に視線をやりました。

そこでふと浮かび上がった、あの日手を振ったエミリコの姿。


バービーは、そこに羨望を見たのでしょうか。
それとも、かつての英雄の幻想を重ねたのでしょうか。

舌打ちして別棟に向かう後姿に、バービーのどうにもできないもどかしさが感じられました。