来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2023年06月

第167話 風紀班【感想】

いやあ、とうとうシャドーハウスの原画展が開催決定しましたね!

前記事を引きずるようですが、未だにこの喜びの余韻が抜けません。私はというと、先日から始まった事前予約で早速チケットを入手しました。

勝手な想像になりますが、原画展では名シーンの数々や、本来あればお目にかかれなかったお蔵入り原稿なども拝めるのではないかと予想しています。そうした資料の中には、連載では見ることのできなかったキャラクターの違う側面に触れることもあるかも知れません。早く8月がこないかなあと待ち遠しい限りです。


さて、先程『キャラクターの違う側面』と書きましたが、シャドーハウスでは物語が進めば進むほど、キャラクターの新たな一面が見えることが多いですよね。

ややネタバレになりますが、例えば最初期のミアはエミリコの良きお姉さんでしたが、今では主人のサラと共にケイトとエミリコに歪んだ感情を向けています。

対してパトリックは、登場当初は不遜で尊大な性格と思われていましたが、実は他者を思いやることのできる高潔な少年でした。

このように、読めば読むほどキャラクターの個性に深みが出る作品。それがシャドーハウスなのです。

ストーリーや設定の凄味もさることながら、こうしたキャラクターの掘り下げがあるからこそ、多くの読者がシャドーハウスに夢中になっているのではないでしょうか。いえ、絶対そうに決まっています!


今回のエピソードでも、とあるキャラクターの知られざる側面が明かされました。

第1班班長・ダグラス。

彼は過去にケイトやイザベル、ミラベルを揶揄したことがあり、とかく相手を貶める行動や言動が多いです。特に生き人形のダグの方は登場人物紹介で「利己的」「性格が悪い」と書かれています。ということは、その影響を受けているダグラスも同じようなものでしょう。ケイトは彼について「嫌い」と述べていました。(第59話)


ところが、ダグラスにも彼なりの事情があったことが此度判明します。そして彼の魅力である1班の結束力、彼の特徴であるあの髪型は、過去に起こった悲劇が大きく関わっていました。

その事情を知った後となっては、ダグラスの見方が変わることは間違いありません。

彼もまた、シャドーハウスという館でもがく一人の少年でした。続きを読む

祝!シャドーハウス原画展開催決定!!

久々のお祝い記事は、シャドーハウスの生みの親・ソウマトウ先生初の原画展開催の祝砲です。

原画展の開催決定、誠におめでとうございます!!


先日、ツイッター上で「シャドーハウスに出会ったきっかけ」に関して、ファンの方々がシャドーハウスとの出会いについてツイートしておられたのですが、私は何度も本ブログで書いている通り、連載開始日にコンビニで立ち読みしていたのがシャドーハウスとの出会いでした。

しかし、『シャドーハウスを本気で応援しよう』『こんな作品が埋もれたままで良いはずがない!』と強く思ったのは、単行本1巻の発売記念としてジュンク堂池袋本店で行われていた複製原画展を見たことがきっかけでした。
(この件に関しては過去記事「第106話を読んで考えたこと・思い出したこと」の中段辺りで触れています)


あの複製原画展を見た時に感じた、シャドーハウスってどんな物語なのだろう、ケイトとエミリコが暮らすあの世界はどんな風になっているんだろう、と心の奥底から湧き上がってきた高揚感は今でもよく覚えています。

後にも先にも、そんなふうに感じたのはあの日の出来事だけでした。ソウマトウ先生によって作られ、散りばめられた世界観を追い続けたいと決心した大きな一日でした。


ですので、此度ソウマトウ先生の原画展が開催されると聞いて正直手が震えています。3年前のアニメ化発表と同じくらいドキドキしています。またあの素晴らしい原稿や、世界観を表現した英字や挿絵が見られると思うと開催日が待ちきれません!!
(当時の複製原画展の内容については、文字だけですが「ジュンク堂 複製原画展」という記事でざっと書いていますのでご興味ありましたらどうぞ)


もっとも、私が衝撃を受けたジュンク堂の複製原画展と、今回の原画展の内容はもちろん異なるでしょうし、そこで感じる諸々の感情はあの時とは違うものになるでしょう。

ですが、何といってもソウマトウ先生の原画展です。最新エピソードが更新される時と同じようなワクワクを楽しめること間違いなしです!!


そんな嬉しいお知らせについて、早速公式様がツイートして下さっていますね。以下にご紹介します。




読書が好きなケイトは本を、エミリコは生き人形の象徴・箒を持っていますね。

そして向かって左から、小顔ピースのルイーズ、お茶目なシャーリー、ラッパスイセンを持つパトリック、拳を突き上げるジョンと、同期組らしい個性的なポーズを取っています。

対して、向かって右の同期組生き人形は表情で勝負です。

ショーンはジョンの「顔」をしようとしているのでしょうか、リッキーは主人に対抗してチューリップを持ち、ラムは控えめに可愛くガッツポーズ、ルウは美少女にしか許されない投げキッス&ウインクと、こちらも「顔」でありながら当人たちの個性爆発なポーズです。


これが、これがソウマトウ先生がゴールデンウイークを返上して描いて下さったイラストです!先生最高です!!


さて、溢れんばかりの感情を少し冷まして原画展の情報に参りましょう。

ツイートを見てみると、早速公式HPが公開されたようですね。どうやら5月あたりから準備が進められていたとのことです。

公式HP→シャドーハウス原画展 (gengaten.com)

開催日は8月5日から20日までの16日間、会場は西武渋谷店A館の7階だそうです。

ほほう、西武百貨店ですか。私の庭ですなあ……。(贔屓球団の関係から昔から池袋や渋谷に行くとよく寄ってました)

ところで、渋谷といえば昨年夏にJR渋谷駅の改札構内でシャドーハウスのサイネージ広告が公開されていたなあと思い出しました。

ひょっとしたら担当者様はこの辺のイベント開催にノウハウがある方なのかも知れませんね。(もしくは集英社が)

取り敢えず詳細はこれからこのHPから順次公開されることでしょう。
いや~、これからどんな情報が舞い込むか非常に楽しみです!!


今回は渋谷のみでの開催となりますが、ソウマトウ先生は本日のツイッターにて、好評であれば他の地方でも開催されるかも、と仰っていました。

確かに、2021年のモットカフェとのコラボは池袋店だけでの開催予定だったのに大阪でも開催されましたし、マルイコラボは2021年は新宿店だけだったのが、2022年は神戸店でも行われました。

ということは、今回の原画展だって多くのファンが足を運べば渋谷以外にも開催される可能性は非常に高いはずです。


ならば、そのために私は可能な限り足を運びたいと思います!!(無謀宣言)

まあそうはいっても毎日行けるわけではないですが、でもこんな機会は滅多にないですし、せっかく4年間待ったんです。今だけは喜びに浸りたいと思います。


とにかく、これだけの喜ばしいお知らせを受け取ることができ嬉しいことこの上ないです。

毎週の更新と共にこれからの楽しみができて元気が漲ってきましたが、取り敢えずはしゃぎすぎてまた流行り病にやられると困りますので、今晩はこの辺でお開きにしたいと思います。


最後に改めて、原画展開催決定おめでとうございます!
これからのシャドーハウスにも幸あれ!!


第166話 手段と目的【感想】

「高貴さと愛くるしさの同居だ」

こんな台詞が出てきたのは、お披露目真っ最中の第32話の時でした。

発言の主はジョン。そしてこの台詞が指しているのは、彼が愛してやまないケイトのことです。

当時はジョンの一途な思いに微笑ましさが感じられたシーンでありますが、今見てみても実に絶妙な表現ですよね。直前に「ガーッ バン ドカンだよ」なんていう語彙力皆無の台詞を放っていた人物の発言とは到底思えません。

なぜこの語彙力が普段の発言に活かせないのか……。


まあそれについては、ケイト関連になるとジョンの知能が倍増すると仮定しておきます。なにせエミリコのことを見ながら「ケイトの顔としては少し幼さが気になる」なんてかなり鋭い発言もしていますからね。

この発言についてはネタバレになるので詳しくは触れませんが、とにかくケイトが関わった時のジョンの凄まじさと言ったらありません。それは第144話のVSギルバード戦でも遺憾なく発揮されていました。


さて、最初のジョンの発言に戻りますが、このケイト評は彼女の魅力を端的に示していますよね。

高貴さは普段の振る舞いから明らかですし、そうかと思えば煤だるまを作るなんていう可愛らしい一面もあります。第80話でちゃっかりエプロンを着て部屋掃除を手伝う姿もキュートでした。


ただ、ジョンに異を唱えるわけではありませんが、ケイトには他にも魅力があると思います。

例えばそうですね、作中に随所に見受けられる勇ましい姿もそうでしょうか。第50話でスザンナのすす能力を見破ったエピソードや、第57話で星つきに啖呵を切ったシーン、第67話でローブ様を論破した推理劇はとても格好良かったです。

「いつも行き当たりばっかり」「感情的だし…本当に嫌になるわ」、なんて本人は言っていますがとんでもないです。その激烈さもケイトの魅力でしょう。

時には高貴に、時には可愛らしく、時には凛々しく、時には勇ましい。

それがケイトという少女なのです。


ところで、ケイトは星つきに啖呵を切ったシーンでテーブルを勢い良く叩いていました。アニメでも溜めに溜めて描かれていたため、印象に残っているという方も多いでしょう。ケイトの勇ましさを象徴するシーンです。

そこでケイトって机とか叩くシーンって多いよなと思って調べてみたのですが、意外や意外。


・エミリコに怒ってテーブル叩く(第15話)
・星つきに啖呵を切る(第57話)
・水路で星つきに思い出し怒りして水面を叩く(第73話)
・「シャドーの教え」を読みながら床を踏み叩く(第113話)


これだけしかありませんでした。

パトリックやローブ様やギルバードと論戦交わしている時も、議論が激しいだけで実はそこまで手を出しているわけではありません。イメージとは違ってそこまで気が短いわけではないようです。勝手に変なイメージを抱いてごめんなさいケイト嬢……。


しかし、逆に言えばケイトがこうした行動をとる時は怒り心頭と見て間違いないでしょう。煤だけではなく、彼女の怒りのバロメーターを測る指標とみて良いかも知れません。

ケイトが机を叩く時、それは彼女の心の中に怒りの炎が灯されたと同義です!!


そうした観点から見た時、此度のエピソードも興味深いです。

なぜなら、作中5度目となる本気で怒りを露わにするケイトが描かれていたからです。続きを読む
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