来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2024年02月

第187話 猜疑心【感想】

先週、単行本16巻の発売と共に嬉しい知らせがありましたね。

原画展の地方開催決定の報です。

昨年8月に行われた渋谷での原画展は、発表当初より「東京会場」と書かれていましたので当時から『他の地方でも開催されるのでは?』という憶測も多くありました。かく言う私も、そう思っていた一人です。

しかしあれから半年。原画展公式HPもシャドーハウスの公式ツイッターアカウントも全く動きがなかったので、正直深読みしすぎたかなと思い始めておりました。ですので、この知らせを受けた時はとうとうきたかと胸躍りましたし、またあの素敵な空間が見られる喜びでいっぱいになりました。実にめでたいです!


気になる開催地ですが、どうやら大阪と福岡で開催するとのことです。

さっそくソウマトウ先生から「東京会場にお越しくださった沢山の方のおかげです!」とのファンサービス溢れたツイートもありましたね。煤(メッセージを書く黒い付箋)が沢山貼られたメッセージボードに亡霊が何体もできたことが、こんな風に繋がったと思うと何だか嬉しくなってきます。


ただ、それよりも何よりも、シャドーハウスという魅力ある作品の力こそが原画展地方開催を後押ししたのは間違いないでしょう。

私としては、普段の行動範囲とは離れた地ですので昨年とは違い足を運ぶのは難しい状況ですが、せっかくの機会ですので時間があればなんとか行ければと考えています。(でも福岡は遠いなあ……)


さて、ところでその直後に公開された第187話にも「原画展 地方開催決定!!!」の報が当然載せられているわけですが、昨年6月の原画展開催の告知と共通する点があるのにお気付きでしょうか?


それは『ダグラスのメイン回』という点です。


あの時公開されていた第167話のサブタイトルは「風紀班」です。その名の通り、ダグラス率いる1班の描写に多くが割かれていました。(当時の記事→第167話 風紀班【感想】)

そして今回も、カラー扉にダグラスの生き人形・ダグが描かれています。ということは、もちろん彼等1対のエピソードが描かれたわけです。なんとも奇妙な一致です。


しかし、二人を取り巻く環境はあの時とは全く違います。

第167話ではダグラスと我らが主人公・ケイトとエミリコとの対峙が描かれていましたが、今回はその対極に位置する人物がダグラス達を惑わそうと「甘言」を弄しました。

目下ケイト最大のライバル・エドワードが、ダグラスの引き抜きのために一気に攻勢をかけます。続きを読む

第186話 共同戦線【感想】

「クラシックの悔しさは ここで晴らした天才の一撃!」

フジテレビ・立本信吾アナウンサーのこんな実況が響いたのは2022年の競馬中継、天皇賞秋での出来事でした。

キタサンブラックの仔として期待されながらも大舞台での惜敗が続き、満を持して最強馬決定戦に臨んだイクイノックスが栄光を掴んだのです。

ということで、競馬に詳しくない方もいらっしゃると思いますので、もし興味ありましたらこちらのレース動画をどうぞ。



イクイノックスは昨年末に惜しまれつつ引退しましたが、上記の天皇賞秋から引退レースとなったジャパンカップまでなんと6連勝という驚異的な成績でターフを去ります。その「伝説」と呼ぶべき競争生活は、連勝記録の始まりである2022年の天皇賞秋で称された「天才」そのものだったと言えるでしょう。果たして彼が今後どんな仔を生み出すのか、まだ先のことですが楽しみにしています。


さて、「天才」という語句ですが、誰を指すのかについては人それぞれ違うかと存じます。

例を挙げるなら、メジャーリーガーの大谷翔平選手やイチロー、将棋の藤井八冠と羽生九段、競馬の武豊騎手といった一線級の競技者がそう称されています。

また、時代を遡れば小説家の三島由紀夫や政治家の田中角栄元総理も入るかも知れませんね。さらに歴史上の人物を含めれば古今東西折々の傑物が名を連ねるでしょう。


そんな中で、私が天才だと思うのはこちらの作者です。

明日の神話

画像が小さくてすみませんが、ご存じの方ならぱっと見て分かるでしょう。もしかしたら昨年のシャドーハウス原画展に行った際に見てきたという方もいらっしゃるかも知れません。

答えは、岡本太郎です。この「明日の神話」という大作は渋谷駅のコンコースに展示されています。

因みに上の写真は、2020年4月に渋谷で予定があった時に「こんなに人がいない渋谷は今後ないだろうから寄っていくか」と思い立ってコロナ禍の中撮影したものです。

前代未聞の事態の中、もしも今の世に岡本太郎がいたとしたらどんな切り口で世を見つめ、そして表現したのだろうかと思い耽ったのが懐かしいです。

余談ですが、ソウマトウ先生のギリギリアウトでは主人公(ソラ)の父親が「爆発だー!」と言いながらイリュージョンを披露したりするのですが、恐らくモデルは岡本太郎ではないかと想像しています(笑) いつか機会があれば先生に事の真相をお聞きしたいなあ……。


ところで、実を言いますとシャドーハウスにも「天才」と称されるキャラクターがいます。

スポーツ選手でも芸術家でも政治家でもない、ごく一般の物静かな少女。

そんな慎ましやかな彼女が持っているのは、「空間」と「時間」を正確に把握するという、通常では考えられない頭脳です。

それでは本題に入りましょう。

今話ではエミリコの良き友達・ラムが遺憾なく能力を発揮しました。続きを読む

第185話 作戦続行【感想+考察】

今話の事前告知にて、さらっとではありましたがソウマトウ先生から懐かしい話題が出ましたね。

こちらのツイートです。

先生が仰る「きららでゲスト掲載したとき」とは、まんがタイムきららで連載された「ゆるコワガール」のことだと思います。2011年11月~2012年2月の3か月間に亘って掲載されていました。

覚えている方もいらっしゃるかも知れませんが、実は過去記事にてご紹介しています。
→ソウマトウ先生の過去作品のご紹介(ゆるコワガール)

ということで、せっかくなので1/2扉の画像を載せてみましょう。
扉

残念ながら私が持っているのは最終回のまんがタイムきららだけですので、ソウマトウ先生が今回のツイートで言及したのがこの扉絵かどうかは分かりません。

でもこう見比べてみると、可愛い女の子達が笑顔で画面いっぱいに描かれているのが何となく似た雰囲気ですよね! もし可能であれば「ゆるコワガール」の1話・2話の扉絵と並べてみてみたいものであります。(ネット上で探してもほぼ本ブログの情報ばかりで見つからず。検索の邪魔だなあ…)(自虐)


さて、それはさておきシャドーハウスの話へとまいりましょうかね。

シャドーハウスとは思えないくらいに賑やかで、朗らかなシーン。

こんなにもたくさんのキャラクター達が楽しげでいるのはそうですね、第156話以来ではないでしょうか?

第156話といえばケイトが星つきになってから間もないエピソードです。ネタバレ防止のため詳細は伏せますが、当時のケイトは「かりそめ」の手段でバーバラを救ったが故に意気消沈していました。

しかしそんなケイトの心を救ったのは、彼女の部屋を訪れた仲間たちの姿でした。

「星つきと仲良し作戦」で距離の縮まったベンジャミン、「無能力者襲撃事件」解決の協力者エリザベス&ロレッタ、班員のイザベルとミラベル、そして同期のパトリックとルイーズ。

広くガランとした部屋があれほどに明るくなったのは初めてのことだったでしょう。エミリコの嬉しそうな顔といったらありません。


ですが、今ケイトが抱える苦悩はこの回から始まったのは間違いありません。

ラストで微笑むルウ。

彼女を救うためのタイムリミットが刻一刻と迫っているからです。ダグラスはその現実から目を離すなとケイトに忠告しました。残酷な二者択一がケイトを苦しませます。


ところが、そんなケイトに頼もしい援軍が現れました。

仲間を救おうと奮闘するケイト。

そこに10人もの新しい仲間が加わりました。続きを読む
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