来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

90話

第90話でジョンが持っていた紙

今、シャーリー&ラムのキャストで紹介した下地紫野氏のソロ曲「God Save The Girls」を聞いているのですが、凄い良い曲ですね!

今まで知らなかったのが勿体ないと思えるくらいです。明るくて元気が貰える応援ソングですので、是非とも検索して聞いてみて下さい!


さて、そんな感じでやる気が出たので本日5本目の記事を更新したいと思います。1日で記事5本とかいつ以来だろう……。
(2週間で1回しか更新しない時もあるのにね。)

今回取り上げるのは、第90話でちょこっとだけ出てきたジョンについてです。

いつも奇想天外な登場をするジョンですが、今回はケイトが不意に現れたこともあってか、慌てて彼女の後を付いてくる様子が描かれていました。

しかし多くの方が疑問に思っているように、ジョンはこの時、正体不明の紙切れを持っていました。

本記事ではその紙は一体何なのかについて考えていきたいと思います。


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ちょっと心配になるケイト嬢(第90話感想)

歴史好きな方なら、「ミッドウェー海戦」という戦闘をご存知かと思います。
第二次大戦中に太平洋方面で生起した海戦です。

ミッドウェー島の攻略と敵空母の撃滅を目的とした日本海軍連合艦隊と、それを迎え撃つアメリカ海軍機動部隊との間で昭和17年(1942年)6月に発生しました。この時代を扱う戦争映画やドラマでは度々取り上げられます。

この海戦が有名な理由は、本海戦が戦争そのものの行方を左右したと言われているからです。

実際に、この闘いによって正規空母を4隻失った日本海軍は、終戦までその立て直しができませんでした。この敗戦が最期まで尾を引いていたのです。

もっとも当時の関係者がそう思っていたかと言えば話は別で、日本側は日本側でまだ戦力は相手よりは上だということで諦めていませんでしたし、米国側は米国側でこの勝利によって戦争が終わるとは全く感じていませんでした。むしろ真珠湾攻撃とミッドウェー海戦によって双方甚大な被害を受けてから、本格的な戦争がスタートしたと言えます。(というか、普通の国ならどちらかの海戦の時点で終戦してます)


さて、なぜこんなシャドーハウスに似つかわしくない話題を取り上げたのかと言いますと、無計画に事を進めると痛い目を見ますよ、ということを伝えたかったからです。

ミッドウェー海戦の敗北の原因については、重巡・利根の探索機を飛ばせなかったからだとか、開戦直前に命令が二転三転して現場が混乱したとか、様々な見解から分析が行われています。

ただ情報が出揃った現代から見てみますと、この海戦については現場での対応云々よりも、事前の準備不足が原因としか思えない理由がほとんどです。

例えば、真珠湾攻撃の際に日本軍は作戦の立案に1年・訓練に8か月、そして付随する兵器の開発や研究に余念がありませんでした。

ところがミッドウェー海戦時には、重なる快進撃によって慎重さを欠き、冒頭で述べた通り作戦目的さえ一つに絞られていませんでした。いわば出たとこ勝負です。

おまけに、真珠湾の際は準備に長期間を掛けたにも関わらず兵士にそれが明かされたのは僅か2週間前でした。対してミッドウェー海戦の時は、参加艦艇が停泊する軍港の民間人でさえ、次の攻略地がミッドウェー島だと知っていたといいます。

慢心と準備不足、これこそが海戦の行方を決定したと考えられるのです。


そういった観点から見てみたところ、第90話でのケイトの行動が心配になってきました。



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第90話 千載一遇

チャンスを目の前にして冷静でいられるかどうか。
それこそが勝負の分け目と言えます。

1979年の日本シリーズ最終戦は、近鉄バファローズにとってまさに“千載一遇”のチャンスでした。

二リーグ制成立当時から存在していた伝統ある猛牛球団。

球団創設から30年目にして初のリーグ優勝を決めたバファローズは、その勢いのまま日本シリーズを本拠地で連勝、その後広島東洋カープに王手をかけられるものの、再び舞い戻った本拠地で逆王手を掛け、日本一を目指します。

しかし、戦災から立ち上がった広島市民の期待を背負ったカープも、初の日本一を手にするためにあらゆる手を尽くします。

かくして「猛牛球団」VS「市民球団」の決着は、双方譲らぬまま第7戦へと突入しました。


この第7戦の最終回で繰り広げられたのが、名高き「江夏の21球」です。

バファローズは最終回の攻撃でカープのリリーフ・江夏豊を攻め立てるものの、無死満塁というサヨナラ勝ちの好機を生かせず、ついに1点も取れないまま敗北します。

特に、19球目に投じられたストライクゾーンから大きく外れたボールは、現在でも失投だったのか、それともスクイズバントを避けるために敢えて江夏投手が投げたのかは、野球選手・ファンの間で判断が分かれています。

シリーズ終了後、作家の山際淳司氏は当時の関係者の駆け引きを丹念に取材し、それをノンフィクション作品として発表しました。その中で、勝利を収めようと攻勢をかけるバファローズ側と、打たれ続けるうちに冷静さを取り戻す江夏豊投手の様子が明らかになります。

そのドキュメントは野球ファンから大反響を巻き起こし、やがて本の題名から上記の場面は「江夏の21球」と呼ばれるようになりました。

野球に興味のない方も、言葉だけは聞いたことがあるかも知れませんね。


昨年の本日、2月11日に惜しまれつつ亡くなった野村克也氏は、NHKのドキュメントで

「わたくしが考えますには、このプロ野球っていうのは半世紀が流れておりますけども、これ程の格好の場面っていうのは出くわしたことはないんでありまして、これからも恐らく出るか出ないか分からないと思う。それぐらいの名場面が、昭和54年・3年前の広島.近鉄の日本シリーズじゃなかったかと思います」(音声反訳)

と述べています。

また、近鉄バファローズは大阪近鉄バファローズと名前が変わった後も存続しますが、残念ながら2004年の球界再編の煽りを受けて消滅しました。

上記の野村克也氏のコメントや、結局一度も日本一になることができないまま歴史に幕を下ろしたバファローズの悲劇も相まって、今でも第30回日本シリーズは語り継がれています。


さて、この日本シリーズ第7戦最終回の攻防についてですが、まさに勝負を左右したのは『冷静でいられたかどうか』でした。

ドキュメント「江夏の21球」では、前半は失点が許されない状況で守勢しようと奮闘するカープバッテリーと、その隙を突くバファローズの攻撃が描かれます。片や後半は、ピンチを迎えるもののチームメイトの一言で冷静さを取り戻す江夏豊投手と、何としてでも点を取りたいと焦燥するバファローズ側の様子が描かれます。

最後の最後に広島東洋カープが栄光を手にしますが、その闘いは一寸先も見通せない非常にタフな闘いでした。勝負の分かれ目は、最終局面で普段通りの実力を出せるかどうかにかかっていたといえましょう。


今回のお話では、前回と打って変わって、現在のこどもたちの棟の状況は“千載一遇”のチャンスだと賭けに出るケイトの様子が描かれました。

しかし多くの方がSNSで憂慮するように、私もケイトの行動は、今までの彼女からは考えられない衝動的な打算に基づいた行為にしか見えません。

既に次回が待ち遠しいですが、ひとまず第90話を振り返りましょう。続きを読む
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