来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

45話

“お披露目”勝手に総評会 その①

第45話において催された、重鎮達による“お披露目”の総評。
皆様、御覧になっていかがだったでしょうか?

私はというと、猛烈に「異議あり!」と申し立てたくて仕方ありませんでしたね。

ルイーズやジョン、パトリックはまあまあ妥当だとは思いますが、シャーリーとラム、ケイトの評価は散々なものでした。

そりゃあ、あの館の住人達がまともな倫理観を持っていないのは承知の上ですし、どうせその考えが変わることなんて、これぽっちも期待してませんでした。


しかし、しかしですよ。
何よりも疑問を呈したいのが、あれほど頑張った生き人形達の評価。

これが、全く考慮されていないではないですか!?


そこで今回は、“お披露目”全般を振り返りつつ、新人達(主に生き人形)の総評会をしたいと思います!

では続きよりどうぞ。
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シャドーと生き人形の邂逅②

前記事の続きです。

そういえば、既にもう45話目なんですよね。
ということは、これまで通りであれば48話までが4巻に収録されます。

ソウマトウ先生は、これから数話は怒涛のネタバラシが続くと言っていました。もしかしたらあと3話でキリよく情報を開示して、5巻収録分以降から新しい展開に移るのかも知れません。

さて、本題です。

シャドーと生き人形はどのように出会ったか?

この疑問について考えていくうちに、ケイトがエミリコに話したい秘密とは、この初めて出会ったきっかけにあるのではないかと思い始めてきました。


今回も第45話の内容を含みますので、続きからでお願い致します。続きを読む

シャドーと生き人形の邂逅①

謎明かしラッシュだった第45話。

ところがソウマトウ先生のツイッターによると、これから数話は怒涛のネタバラシ回になるようです。

これは大変なことになりましたね。
ぼやぼやしてると、あっという間にブログのネタが賞味期限切れになりそうです。まだ書きたいことは沢山あるのですが、果たして謎が明かされる前に書ききれるかどうか分からなくなってきました。

というわけで、今回は第45話で明かされた核心部を中心に書いていきたいと思います。

では続きよりどうぞ。
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第45話 総評

中世の神聖ローマ帝国皇帝・フリードリヒ二世には、有名な逸話があります。

「赤ん坊に教育を施さずに育てたら、どんな言葉を話すのか?」という疑問から生まれた、ある実験にまつわる話です。

カトリック教会が権勢を誇っていた時代。
当時の欧州はキリスト教と密接に関わっていました。

そこで彼は、赤ん坊が生まれながらに持った言葉こそが『人類の言葉の起源=神の世界の言葉』なのではないかと考えたのです。また、フリードリヒ二世自身は多言語を操れたことから、素朴な疑問として実践してみた、とも言われています。

かくして、前代未聞の実験が実施されることになりました。

方法は単純で、赤ん坊に対して最低限の衣食住の世話だけをし、一切話しかけないというやり方です。50人の子供たちがこの実験の対象となりました。いずれも身寄りのない赤ん坊ばかりです。


ところが、満を持して行われたこの実験は1年もしないうちに終わってしまいました。全ての赤ん坊が、1歳の誕生日を待たずに死んでしまったからです。

この実験は、人間の成長には身体的な栄養だけではなく、精神的な愛情や充足感が不可欠である、という教訓を残しました。教育関係者や歴史好きな方なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。


ただこの逸話ですが、もう一つの見方として「自意識の形成」も重要な要素だと考えられます。他者と触れ合うことで自分という存在を客観的に認識し、そこから生まれた自我が生死を左右する、ということです。

心理学者のカール・G・ユングは、ロンドンで行った講演で興味深い症例を取り上げています。

彼の提唱した「分析心理学」は、ややオカルティックな思想が混ざっています。
要約すると「人間の意識とは、巨大な無意識から抜け出した一部である。そしてその無意識とは人類が古代から受け継いできた、どの人間にも共通するものである。」という考え方です。
個人の自意識の根底に『全人類に共通する無意識』があり、無意識から表出した『意識』が自己を形成する、ということです。

彼は精神病の療法として『夢分析』を用いました。患者が見る夢は、ありのままの精神状態を表すと考えていたからです。

そんな彼のもとに、10歳の少女を連れた父親が訪れました。
その父親曰く、その少女が見る夢はとても神秘的なものだったそうです。

ユングはこの時、その夢の内容を聞いて「薄気味悪い予後を含んでいたので、私の考えたことを話せませんでした」と語っています。
通常であれば、『神秘的な夢=無意識』は幼少期には薄れていき、成長に伴い『意識=自己』にとって代わられます。ところが、その少女は10歳になっても神秘的な夢を見ていたのです。
残念ながらその悪い予感は的中し、少女は1年後に伝染病で亡くなりました。

ユングはこの事例について「少女は完全に生まれてはいなかったのです」と結論づけています。『自己』が形成されていなかったことで、心も身体も耐え切れなかった、ということです。

『人格の形成』とは、それだけ生きていく上で重要なのでしょう。

ところが、シャドーハウスという館では日常的にそれを試すかのような実験が行われていました。
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