来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2019年05月

庭園迷路 途中経過(第29話終了時点)

第27話から始まった “お披露目 庭園迷路編”。

何とも嬉しいことに、進行状況が地図と併せて描かれております。
誠に親切なことこの上ありませんね。

よって、当ブログでわざわざ進行状況を追うというのも正直、あまり意味はない作業だと思います。

ところがストーリーを考察するにつれて、色々と気付いたことや疑問点が多々出てきました。
そこで、今回は作中で触れられていないことや明記されていないことに着目して、新人達の動きを推察していこうかと思います。
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迷路とグレッグ・ブライト氏

前々回の記事(第29話 不完全な地図)の冒頭で、地図と迷路は相反するものという話をしました。

かなり昔に読んだ本の内容だったため記憶はあやふやだったのですが、思い出してみると不思議なもので、久々にその話が載っていた本を読みたくなってきました。

そこで試しに実家の本棚を漁ってみたところ、幸いすぐに見つかりました。

題名は、
「反世界 もう一つの世界はあるか」(産報デラックス刊行)
という本です。
DSCN5248

昭和53年に発行された本で、宇宙や物理についての最新研究を学者・有識者がオムニバス形式で持論を述べています。
他にもショートショートが収録されていたりと、時代を感じさせる部分もあります。

件の迷路の話は、桑原茂夫という文学研究家の方が書いた評論に書かれています。
見開き2ページくらいのエッセイなのですが、それについて読んでいくと、当時は気に掛けていなかった文章に目が留まりました。

迷路に魅入られ、数々の名作を残した奇才。
グレッグ・ブライトという男の生き様です。
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連続登場記録、途切れる!

題名を見て、一体どうしたんだと思った方が多いかと存じます。

いや、鋭い方ならば私の言いたいことに気付いているかも知れませんね。
なんといっても、シャドーハウスの話題しか取り上げてない当ブログです。
第29話を読んでみれば、おのずと何を指した言葉なのかお分り頂けるかと思います。

ですが、少しネタバレになりますね。
内容は続きにてお願いします。
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第29話 不完全な地図

地図とは普通、目的地までの最短距離を示す案内図です。

その目的のために有用な情報が多く含まれていればいるほど、地図としての価値は上がっていきます。

ではそれに当てはまらない地図とは何でしょうか?

正解は迷路です。
目的地まで向かう難易度が上がれば上がるほど、その価値を増大させる不思議な地図です。

この迷路のくだりは、昔読んだ物理の本(宇宙とか反世界だとかが書いてあるような本)からの受け売りですが、読んだ当時はなるほど言い得て妙だなと思いました。

確かに、迷路とは"人を迷わせる路(みち)"なのですから、当然といえば当然です。

では、更にこの迷路の価値を高めるにはどうしたら良いでしょうか。
より迷いやすくするための方法とは何か、ということです。

この答えこそが、今回のお話で取り上げられた"不完全な地図"です。

案内図として本来は欠かせないはずの、"情報"の一部が意図的に取り去られた地図。

第29話では、それに翻弄される生き人形達の姿がありました。
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不揃いじゃない、"不揃いな道具たち"

第26話で、5人の新人生き人形達が選んだ道具たち。

ルウは巨大鋏、リッキーはすすコート、ショーンはルーペ、ラムはランタン。
そして我らがエミリコは荷車でしたね。

様々な道具が置いてある中で、5人それぞれが、それぞれの考えで選んだ道具です。

実は、これらの道具についてはこれからのストーリーを推測しながら、どんな場面でどんな道具が役に立っていくのかを記事にまとめようとしていました。

多種多様な道具が置かれていた……。
そこには何らかの意図があると思ったからです。

ところが、第28話で“お披露目”を眺めるお影様達の話を聞いていて少し気になる部分がありました。

それは、この庭園迷路を作ったのはエドワードである、という会話です。
つまりこの試験は、試験官エドワードのオリジナル審査だということです。

こんな庭園を作り上げたエドワードの造園の腕前には驚嘆せざるを得ませんが、同時に第26話で出てきた道具について一つの推測が思い浮かびました。

題名で、‟不揃い”と言われた一連の道具たち。

もしかしてこれ、エドワードが庭園を作る際に使った道具なのではないでしょうか?

巨大鋏はもちろんとして、例えば汚れないように作業中はすすコートを着ていたとか、日没後の作業の時にランタンを使用していたとか……。
荷車だって植木を運ぶときに使うし、ルーペは細かい仕掛けを作る時に使っていたとも考えられます。

棚の上に置いてあるマッチは切った剪定枝や葉を燃やすためであり、鍵は温室を管理するためのもの、パンは携行食だったかも知れません。
水入れだってありますし、掃除道具も“お披露目”の日を迎えるにあたって、各施設を掃除していた時のものでしょう。

鏡や櫛はどうなんだという話になりますが、これはエドワードが身だしなみを整えるために使っていたものを、面倒くさがって置いておいたものだと勝手に解釈しましょう。

以上を踏まえると、実は“不揃いな道具たち”とは、“造園作業道具一式”だったという見方もできますね。

そう考えると、この中に役に立たない道具はなかったといえます。
ある意味、どれを選んでも正解だったというエドワードの意地悪だったのかも知れません。
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