来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2025年05月

第218話 定期報告会【感想】

記念すべき単行本第20巻の発売日が決まりましたね。

集英社のHPによると7月17日だそうです。
(→シャドーハウス 20)


おおっ!? これは語呂合わせすると「ないない」ですね!

今更説明するまでもない、アニメシャドーハウス1期のエンディングテーマです。

これまで七月に発売された単行本は14巻のみでしたが、この時は7月19日でした。よって発売日が「7月17日」になったのは初めてとなります。

節目となる第20巻の発売日が、アニメを連想させる日だとは何たる偶然でしょうか。表紙のデザインはまだ発表されておりませんが、きっと記念巻に相応しいデザインとなるのは間違いありません。

果たしてどんなキャラクターがどんな構図で我々を出迎えるのか、二か月後が楽しみです。


ところでアニメといえば、今から4年前は放映真っ最中でしたね。余談ですがソウマトウ先生の過去作「黒」も10周年を迎えていました。(今年の5月24日で14周年)

お披露目でエミリコ達が躍動してた頃です。漫画と同じく、アニメでも「お披露目編」は大好評でした。

主人公をはじめとする同期5対が試行錯誤しながらゴールを目指す、という分かりやすいストーリーは、今もなお漫画の読者を、アニメの視聴者を惹きつけてやみません。


しかしながら、アニメ1期では放映が進むにつれて、漫画とは違うストーリーを辿りました。

アニメを見ていない方にはネタバレになりますが、第12話からアニメ独自の物語が始まったのです。


アニメ放映当時は漫画だと第100話前後でした。

アニメ化が発表されたのは第80話の時でしたから、アニメ製作段階だと90話くらいまでしか公開されていなかったと思います。恐らく、1クールアニメとしてのまとまりを保つためストーリーが改変されたのでしょう。漫画では見られなかったシーンが見られて、新鮮で楽しかったのが思い出されます。


ただ、アニメは原作者たるソウマトウ先生が監修しています。となればアニメオリジナルストーリーの中にだって、漫画との繋がりを見出すことだってできるのではないかと私は考えていました。

長らく本ブログをご覧の方はお気付きかと思いますが、これまで本編の感想記事の中でアニメ1期の終盤に言及したことが何度かあります。アニメと漫画は別物だというのに、我ながら苦笑するばかりです。


ところが、200話を超えて遂に、あのストーリーを想起させざるを得ない出来事が発生しました。

“こどもたちの棟の管理者”に対峙する“星つき”

“大人”と“こども”の力関係が歴然と存在するシャドーハウスにおいて、ケイトがとった策は、強力な後ろ盾の介入でした。

(アニメや過去回のネタバレ含みますのでご注意下さい)

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根本的な「設定」「伏線」における残された謎

これまで217のストーリーが紡がれてきたシャドーハウス。

ミステリーを主題としたこの作品の謎も、今では多く明かされてきました。

作中の世界観やキャラクターの設定が明るみになるにつれて驚かせられることは珍しくなく、その度にソウマトウ先生が仕掛ける脚本・描写の妙に感服しています。

そして明かされた謎を念頭に置いて改めて読み返すと、新たな発見があり、何度も読み返したくなる魅力に溢れています。

ソウマトウ先生の同人活動時代の作品を読んでいると、短いながらに印象的な作品が多く、短編を得意とされているのかななどと考えたりもしますが、上で述べた魅力は長編ならではと言えるでしょう。作品形式を問わず傑作を編み出されるとは凄いです。

今はまだ難しいかも知れませんが、いつの日にかソウマトウ先生の作品集が出版されて欲しいですね。シャドーハウスや黒以外にも面白い作品がいくらでもあるのですからそうでなければ勿体ないです。それだけの価値がソウマトウ先生の過去作にはあると信じています。


さて、話が逸れましたが本記事で語りたいのは、シャドーハウスに残された「謎」についてです。

先ほどは「多く明かされてきました」なんて書きましたが、正直言ってシャドーハウスには謎がまだまだあって数えきれないくらいです。最近はソウマトウ先生ご自身がpixivFANBOXで解説下さっておりますが、それを読む度に、自分では気付けなかった描写がいくつもあることを毎回のように知ります。いやあ、読み込みが足りんなあ……


しかしながら、ごく最近の出来事がpixivFANBOXで明らかになる反面、それ以前の描写については謎のままの場合も多いです。

そして、シャドーハウスを読み返していくと「これって結局何だったんだろう?」という謎が未だ残されているのです。

今回の記事では、今後の展開予想やキャラクターの微細な設定ではなく、ストーリーに大きく関わりそうな「設定」の謎と、「伏線」と思われる描写について、特に私が重要と感じた事柄を挙げていきたいと思います。

それでは第217話までの内容を含みますので続きよりどうぞ。続きを読む

第217話 かたき討ち【感想】

最も有名な「かたき討ち」といえば、やはり忠臣蔵でしょう。

江戸時代中期、戦国時代の記憶が薄れつつある元禄期に発生した「赤穂事件」

主君の無念を晴らすべく吉良上野介を討ち取った赤穂藩士・四十七士たちの行動は、太平の世に慣れた民衆に大きな衝撃を与え、ここに武士道ありと日本中から称賛されました。

この事件を基に作られたのが「忠臣蔵」です。

実際には、史実と比べてドラマや映画はかなり脚色されていますが、それさえも些事と言わんばかりに忠臣蔵は大人気です。

300年以上も語り継がれる我が国の冬の風物詩。今風に言えば「キラーコンテンツ」とでもいえましょうか。江戸の街を騒然とさせた復讐譚は、現代でも人々の心を捉えて離しません。


ということで、四十七士が眠る泉岳寺に行って参りました!

泉岳寺大石内蔵助

元々は赤穂藩主・浅野家の菩提寺だった泉岳寺ですが、今では赤穂藩士・四十七士ゆかりの寺として知られています。私が訪ねた時も、昼休憩を兼ねたサラリーマンやOLに混じり、外国人観光客の姿が多く見受けられました。


なお、四十七士のお墓があるのは泉岳寺ですが、大石内蔵助らが切腹した旧細川邸は北側に200mほど離れた位置にあります。

現在では高級住宅地として佇む白銀高輪。

こじんまりとした森が、当時の面影を残しています。
旧細川邸のシイ
写真の巨樹は樹齢400年以上と伝えられる旧細川邸のスダジイです。

十年ぶりに再会しましたが、当時よりも樹勢が良好でホッとしました。これからも300年前の惨劇の生き証人として命を繋いでくれればと思っています。


ところで、「かたき討ち」という言葉はよく知られていますが、実を言いますとこの「かたき」を何を指すのかについて定義ははっきりしていません。

厳密な定義としては、「かたき討ち」とは親や目上の親族を失った子が復讐のために実行することなのですが、すると親族ではない藩主の仇を討った赤穂藩士は、「義士」ではなくただの狼藉者となってしまうのです。

この件は幕末になっても結論は出ず、今でも様々な説や見解が出ています。恐らくは今後も議論は続くことでしょう。それだけ赤穂事件が「武士道」や日本人の精神に与えた影響は大きいと言えそうです。


さて、一見シャドーハウスとは相容れなさそうな話題となりましたが、こじつけではあるものの今回のエピソードと関係があります。

サブタイトルに名付けられた「かたき討ち」

作中では、まさに親族を失ったとある“生き人形”が、復讐のため行動を起こします。続きを読む
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