来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2022年03月

シャドーハウス 第二期新PV解禁!

やや遅刻気味ですが、本ブログでもご紹介致します。

先日執り行われましたAnimeJapan2022のANIPLEXステージにおいて、アニメ第二期の新PVが発表されました!

それがこちらです!!↓



いや~、今回も実に素晴らしいです!!

ローブ様がラストにデデンッ、と登場した二期告知動画も雰囲気ありましたが、尺が増すとシャドーハウスの不穏さが更に強調されますね。

特に、冒頭で俯瞰した館の敷地が描かれていましたが、こどもたちの棟の居住区に張り巡らせられた城壁を見て、改めてこの場所は監獄だという事実を認識させられました。

そして、クレジットタイトルが映し出されてお終いと思いきや、直後にマリーローズとバーバラの姿が流れるとは憎い演出です。もう期待して下さいと言わんばかりの構成でした。いや、ホントにファンのツボ抑えてるなあ……。

アニプレックスのステージ中もテンション上がりっぱなしでしたが、PVが映し出された瞬間はもっと見たいという願望が抑えられないくらい湧き出しました。これは7月が待ちきれません!


昨年の今頃は、シャドーハウス1期の放映直前とあってキャスト情報が怒涛の如く解禁されておりました。

3月だけでも、Web特番やアニメディア特集、星つきキャストの発表などなど……。

著名な声優の方々がシャドーハウスに出演されるとあって、大きく盛り上がっていたのがつい昨日のようです。当時と同じ空気を感じて懐かしくなりました。


ただ、昨年と今年で大きく異なることがあります。
それはシャドーハウスが確実に世間で認知されつつあるという事実です。

一昨日、人気ゲーム『刀剣乱舞』において「七星剣(しちせいけん)」という新キャラクターが実装されましたが、その声優に川島零士氏が抜擢されたことが大きな話題となっておりました。

川島氏と言えば説明するまでもありません。パトリックとリッキーの担当声優です。

そしてSNSを覗いてみますと、実に多くの方が『シャドーハウスに出てた人だ!』『パトリックの声の人か』と呟いており、『実力ある人だから楽しみ』とシャドーハウスでの演技を例に挙げて期待するツイートも見受けられました。

昨年のシャドーハウスのキャスト発表において、『〇〇の声の人だ!』『あの大御所声優が!?』なんて思いながら情報解禁に驚いていたのとは逆の現象が、今では別の作品で起きているのです。

また、制作スタジオのCloverWorksは以前よりクオリティの高いアニメーションを生み出し続けていましたが、その技術はシャドーハウスでも遺憾なく発揮されていました。既に放映前から、CloverWorksなら信頼できると語っていたアニメファンの方もいたくらいです。

それが今では、前クールで放映されていた『明日ちゃんのセーラー服』『その着せ替え人形は恋をする』、4月より放送開始の『SPY×FAMILY』のスタジオが公表された際には、『シャドーハウスと同じスタジオだったらアタリだ!』『きれいな映像だと思ったらシャドーハウスの制作会社か』といった高評価が目白押しでした。

私も今回のAnimeJapanのAJステージ配信で『その着せ替え人形は恋をする』と『SPY×FAMILY』のステージを拝見したのですが、こんなに素晴らしい作品がシャドーハウスと並んで認知されていると知って、増々CloverWorksに対する信頼が深まりました。(AJステージは見る予定なかったんですが間違えてチケット購入したため視聴しました。来年は気を付けよう…。)

2019年の『次に来るマンガ大賞』でシャドーハウスが圏外、『SPY×FAMILY』がWeb漫画部門で大賞を受賞していた際は、会場で羨ましいなあと思いながら眺めていたものですが、この二つの作品が同じスタジオ、そしてクールを連続して放映されるとは不思議な気分です。

こんなにも話題作と並んでシャドーハウスが語られるようになると、これからもシャドーハウスという作品がどう展開していくのか楽しみですし、それこそアニプレックスステージで鬼頭さんが仰っていたように三期だって夢ではないはずです。

放映まであと3か月。

4月1日には公式サイトとツイッターの公式アカウントでサプライズ企画(?)的な動きもあるようですし、その先にはシャドーハウス漬けの日々がきっと待っていることでしょう。

ケイトとエミリコが紡ぐ新しい物語がとても楽しみです。



第126話 強さの秘訣【感想】

「強さ」と「美しさ」

人類。いや、生物の誕生以来、あらゆる生命が生き残りを賭けて手に入れようとしてきたのが、この二つの力です。

「強さ」は個体自身を、「美しさ」は自らの遺伝子を残すために必要だったからです。

現代社会における価値観からすれば、この意見に異を唱える方も多いかと思いますが、生物や人類の歴史を振り返ると大半の時代がそういった価値観で占められています。

それはきっと、「強さ」も「美しさ」も子孫を残すにあたって、有利になる要素を示す指標となっていたからでしょう。

ここでその是非について述べるつもりはありませんが、高度な社会性を獲得した人類が、未来では「強さ」「美しさ」に関してどんな価値観を持つのか見てみたい気もします。(その頃私はもう生きてはいませんが)


さて、小難しいことは置いておきましてシャドーハウスに戻りましょう。

シャドー家は貴族の真似事をする一族ですが、階級争いは人間の貴族も真っ青な闘争が繰り広げられています。

なんせ、敗北を喫したら待っているのは「死」ですからね。

“こどもたち”として館に存在している時点で「美しさ」は保障されているわけですから、この館で生き残るのは「強さ」が何よりも必要なのです。

敢えて加えるとすれば「したたかさ」も大事ですが、漢字だと「強かさ」と書くように、精神的な「強さ」も生き残るためには必須です。エドワードやアンソニーを見れば分かるように、単純に力持ちなだけではいけないのです。


今回のエピソードでは、力が「強い」だけでは無力だと悟った、とある一対が登場しました。

「…また何も出来なかった」

こう呟いて、己の限界を嘆いたのです。

しかしそんな彼らを励ましたのは、「強さ」と「美しさ」と「強かさ」を持った可憐な一対でした。

本編の主役は、“咲き誇るガーベラ”ルイーズ。

お披露目の首席が大活躍です!続きを読む

単行本10巻発売

3月18日、とうとうシャドーハウス第10巻が発売されました。

記念すべき10巻!ソウマトウ先生おめでとうございます!!
単行本1-10巻(表紙)

いや~、こう見てみると壮観ですね!
10巻が発売したら全巻並べて写真撮ろうと待ち構えていたのですが、今こうやって実現できて感無量です。なんと美しい!

ソウマトウ先生の作品で最も長期連載されたのは「ギリギリアウト」ですが、単行本が二桁を数えるのはシャドーハウスが初めてとなります。

シャドーハウスもギリギリアウトのように、長く愛される作品になると嬉しいですね。


さて、では毎巻恒例の単行本の感想を書いていきましょう。

本記事では、第10巻を見て私が感じたことを書いていきます。
当然ながら10巻のネタバレを含みますのでご注意下さい。

では続きよりどうぞ。
続きを読む

第125話 苦さと甘さ【感想】

今話が掲載されたヤングジャンプ15号は3月10日に発売されました。

つまり「砂糖の日」です。

シャドーハウスといえば、作中で「珈琲」が描かれていますね。昨年秋に開催されたシャドーハウスのコラボカフェでも人気を集めたのは「おじい様の煤入り珈琲」でした。シャドーハウスにはお菓子やパンやサンドウィッチも登場しますが、やはり本作の飲食物といえば珈琲で間違いないでしょう。

ちなみにソウマトウ先生はお二方とも珈琲を常飲しているらしく、珈琲豆専用の冷凍庫があるらしいです。
(先生のツイッター→趣味でめちゃくちゃ珈琲豆買う)
また、FANBOXでは第56話で割られていた珈琲瓶のモデルとなった商品を紹介していました。

第85話でオリバーとオリーが珈琲を淹れているシーンがありましたが、あの場面の描写がやけに細かかったのはソウマトウ先生のこだわりだったのかも知れませんね。


さて、無理やり繋げるわけではありませんが珈琲には砂糖が必須です。

私自身は大抵ブラックで済ませるのですが、大なり小なり砂糖やミルクを使う方が多いのではないでしょうか。(疲れてる時は滅茶苦茶砂糖混ぜてMAX珈琲みたいにすることもあり)

第60話でオリーがエミリコに砂糖をあげているシーンがありましたが、あれも恐らく珈琲用なのかなと思います。研究で疲れた頭を、甘い珈琲で回復させている様子が目に浮かびます。

あの時エミリコは砂糖を貰って喜んでいましたが、作中ではあれ以来描かれていないので、もしかしたら砂糖も星つきの特権なのかも知れませんね。


しかし、そんな希少な「砂糖」が第125話で再び登場しました。

今回はスザンナとジョンの「飲み回」です。続きを読む

第124話 誠意と本意【感想】

「天與正義神感至誠」

書き下し文にすると「天は正義に与(くみ)し、神は至誠に感ず」と読みます。

大まかに言うと「物事に誠心誠意取り組めば、天も運命も味方してくれる」といったニュアンスです。この言葉は帝国海軍の軍人・東郷平八郎の造語ですが、現代では彼の名言として知られています。

ただ、もちろん闇雲に物事に取り組むだけで神様の助けがあるわけではありません。「正義に与し」とあるように、その行動が正義かどうか、誠意があるかどうかも問われます。上記の解釈をもう少し正確に書くとすれば、“天祐も神助も、正義や誠意があればこそ起こりうる”といったところでしょうか。

東郷平八郎といえば日本海海戦での勝利が最も有名ですが、かの戦いでは用意周到に準備を重ねた日本海軍が圧倒的優位に立ちます。また、祖国防衛という「大義」を共有していた総員の士気は相当高かったそうです。

反して、地球を半周して極東に辿り着いたバルチック艦隊は、疲労困憊の上に遠く離れた地での戦いに意義を見出すことができなかったのか、なす術もなく大敗します。結局、この海戦は我が国の勝利を決定づけるとともに、冒頭の東郷平八郎の言葉を証明したと言えましょう。

横須賀港には、当時の旗艦・三笠が今も残っています。

私も6年前に訪れたことがあるのですが、度重なる苦難を乗り越えたその姿は実に力強いものでした。

現在でも艦首を北方へと向け、かつての相手国に睨みを利かせながら護国の象徴として佇んでいます。

戦艦三笠

さて、そうは言っても人間常に誠実ではいられません。

ましてや、閉鎖空間で我先にと出世争いをするシャドーハウスでは尚更です。実際に、こどもたちの棟もおじい様と共にある棟も、そして麓のミラーサイドでもそんな様子が描写されています。一歩間違えれば「死」が待ち受けているのですから当然でしょう。

この館で正直さを貫くのは、並大抵では不可能なのです。

ただ、それは常人の話です。

もしもそんな普通の考えさえ及ばない存在がいたとしたら…
そして、その人物が裏表のないまっさらな心を持っていたとしたら…

それは不可能ではないでしょう。


此度のエピソードでは、不器用ながらも誠意を最後まで貫き通したあの漢が、見事勝利を手にします。

第124話はジョンのメイン回でした。
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