来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2023年02月

第155話 かりそめ

「かりそめ」とはまたシャドーハウスらしいサブタイトルだな、と思っていたのですが、此度調べてみたらこの語句を誤解していたことに気が付きました。

「一時しのぎ」とか「その場しのぎ」といった意味の言葉だそうです。

てっきり、「仮の様子」だとか「表装の取り繕い」或いは「偽りの姿」といった意味だと思い込んでいたので、言葉自体は知っていたものの、これまで使う機会がなくて良かったです。恥ずかしながらまだまだ勉強しないといけないことがいっぱいです。


ところが、もっと調べてみると「かりそめ」は「仮様」(かりさま)という言葉が訛った語句らしいです。

そして「仮様」という言葉はそのまま「仮の姿」「仮の様子」といった意味を持っており、それが徐々に変化して「一時しのぎ」「その場しのぎ」という意味合いの語句になったとのことでした。(※諸説あります)


しかし、「かりそめ」はもっと広い意味を持っています。

「さして重要でないこと」「軽々しい」といった意味合いも持つそうです。


こうなるとシャドーハウスらしからぬ言葉ですね。

ケイトとエミリコが暮らすシャドーハウスでは、全ての人物たちの行動が重い意味を持ち、軽い気持ちでいようものなら厳しい現実が待ち構える。そんな場所です。

実際に、ケイトも頭に血が上って突っ走ることは何度もありましたが、それでも目先の利益だけを狙い行動することはありませんでした。それは「みんなを助けたい」という固い決意があったからでしょう。


ところが今回のお話では「みんなを助けたい」という自分の信念を守るため、ケイトは「一時しのぎ」の手段に手を染めてしまいます。

星つきとしての最初の仕事は、かくも残酷なものでした。続きを読む

怪しい動体「こびりつき」の考察

シャドーハウスのマスコットといえば、やっぱりこびりつきですよね!

…と言うと、パンちゃんやシャーリーに怒られそうですね。とりあえず「三大マスコット」とでも名付けましょうか。でもグッズや公式の扱いを見ていると、どう考えてもこびりつきが優遇されてる気がするんだよなあ……。

こびりつきまとめ


ほらっ!やっぱりそうじゃないですか!

アニメストアでも公式でも御覧の通りです。実際にこんな生物がいたら駆除対象間違いないのに、この人気はやはりフォルムのせいでしょうか。よく分からないものですね。


ただ、このこびりつき。

実は生物ではありません。度々ソウマトウ先生も書いて下さってますし、作中でもそういった記述があります。ですので、あくまでこびりつきは何らかの「動体」でしかないのです。


でもよく考えてみると、なぜ煤が集まっただけでこんな訳の分からない物体ができるのでしょうか?

そのことについて推測していった時、ある仮説が思い浮かびました。

今回は怪しい動体・こびりつきについて考察していこうと思います。

では続きよりどうぞ。続きを読む

館がすす能力者を欲しているワケ

作品の特徴として、「主従関係」の良さが挙げられるシャドーハウス。

ケイトとエミリコ、ジョンとショーン、パトリックとリッキーといった「お影様&生き人形」の組み合わせからなるキャラクター同士の掛け合いは、この作品の第一の魅力でしょう。


ただ、シャドーハウスの魅力はそれだけではありません。

ホラー展開も、熱い友情も、切ない恋物語も、焼けつくような権力闘争も、小気味いいギャグも全部楽しめるのがシャドーハウスなのです!まさに「類似作品不在」!!


また、それ以外にもバトルシーンも沢山ありますよね。綺麗な絵柄からは想像できない殴り合いが繰り広げられることもしばしばです。ジョンとギルバートの「決闘」も記憶に新しいところです。(詳細は来週発売の13巻にてどうぞ!)

そして、そんなバトルシーンを可能としているのが「すす能力」です。作中ではシャドーがすす能力を駆使し、武器として用いています。


でもこの「すす能力」

なんでこんな超能力が存在しているのかいまいち分かっておりません。シャドー特有の能力と言えばそれまでですが、能力開花しているシャドーとそうでない者がいたりと、まだまだ分からないことばかりです。

また、その能力を持つ者が優遇されているのは理解できますが、実はすす能力に関して作中では気になる台詞が見受けられます。

例えば以下のようにです。


「“能力開花”の兆しが見える」「評価します」(第37話・ソフィ)
「なんて『すす量』なのかしら」(第39話・ソフィ)
「ケイト!あいつはすすを操れる!!」(第43話・エドワード)
「シャドーの覚醒を早めるなど結果を残した」(第45話・偉大なるおじい様)
「おじい様はすす能力に長けた者を欲しているわ」(第49話・スザンナ)
「偉大なるおじい様は優秀な能力者を必要としている」(第119話・トマス)


このように、シャドーハウスで重要な地位を占める人物達が「すす能力」の重要さについて相次いで言及しているのです。

しかも前後のシーンを見てみると、単にすす能力がある者を評価しているだけではなく、すす能力者の存在を増やそうとしているのが見て取れます。


ということはです。

シャドーハウスという館は、何か企みがあって「すす能力」を持つシャドーを増やそうとしているのではないでしょうか?


本記事では「すす能力」そのものではなく、館がなぜ「すす能力者」を増やそうとしているのかその目的について考察していきたいと思います。


今回の考察では、かつてヤングジャンプで連載されていた「エルフェンリート」という漫画についても触れます。

よって、「エルフェンリート」及びシャドーハウス第145話までのネタバレを含みますので、ご注意下さい。続きを読む

試験官三人組から考察する「一体化」の実情

タイトルに書いた「試験官三人組」とは、エドワード・アイリーン・ジェラルドのことです。

ケイト達が参加した「お披露目」で試験官をしていた三人ですね。お披露目から随分と日が経っていますし、エドワードはその後「こどもたちの棟の管理者」になっているので彼らを「試験官三人組」と呼称するのはいささか苦しい気がしますが、他に妥当な言い回しが見つからないので本記事ではこう呼ばせてた頂きます。(「2階組」だとトマスも含むし、「エドワード同期組」だと三人以外も含むしで悩ましい)


さて、作者からも作品関係者からも読者からも(色んな意味で)愛されるエドワードですが、アイリーンとジェラルドとは「同期」ということもありよく揃って登場していますね。

また、エドワード単独で登場する時はケイトやバーバラの敵ですので尊大な態度が目立ちますが、アイリーンとジェラルドの前では幾分か警戒を解いて会話しているのが見受けられます。それもこれも、この三人はシャドーハウスという館の権力闘争を共に勝ち抜いてきた仲間だからでしょう。

そういえばお披露目で「味方を作るのも能力のひとつ」と言っていましたが、あれはエドワードにしてはえらく真っ当な発言でした。今思えばエドワードも仲間の重要性を理解していたからこその台詞なのではないでしょうか?

ケイトがお披露目を通して仲間の重要さが分かったように、ひょっとしたらエドワードも仲間の大切さに気付いた出来事があったのかも知れませんね。外伝でも良いので「エドワード過去編」なんていうエピソードがあったら是非とも拝ませて頂きたいものです。


ところで気になるエドワードの過去ですが、彼がこどもたちの棟にいた頃のエピソードを読んで不思議に感じたことがありました。そのエピソードとは、第76話(クリストファーが初登場した次の回)です。


そしてその時抱いた違和感をきっかけに、「一体化」とはこれまで明かされてきた事実とは違う現象なのではないかという考えが浮かんできました。

今回の記事では、エドワードが登場したエピソードを振り返りながら「一体化」とはどのような現象なのか考察していきたいと思います。

それでは第154話までのネタバレを含みますので、続きよりどうぞ。
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