以前に少しだけ登場した、すす取りの間のお話です。(第3話参照)
風圧ですすを吹き飛ばす設備ですが、かなり強い風が吹くようです。
食品工場や精密機械工場の入り口にはクリーンルームというエリアがあって、身体に付いた埃などを除去したりしますが、それと同じ類のものでしょう。
(余談ですが、工場だと風圧だけでなく、粘着シートが貼ってあるコロコロで服の汚れを取ったりもします。)
その話をエミリコがケイトに話すと、ケイトは興味を持ったようです。
そもそもなぜそんな話になったのかも気になりますが、恐らくはケイトが、
「そんなにすすで汚れてエミリコの部屋も汚くならないの?」
とか、
「そういえばエミリコが部屋から出て行ったあと大きな音がするけど、あれって何?」
とか質問したのでしょう。
掃除していないから恥ずかしいというエミリコをよそに、そんなのは気にしないから見てみたいと話すケイト。
かなり興味津々なようです。
考えてみれば、一日中部屋の中で本を読むか食事をするか、すすだるまを作る毎日。そんな日常を繰り返すケイトにとって、これは数少ない好奇心を満たすチャンスです。
お気に入りのケープを羽織って、いざすす取りの間に参上です。
エミリコが重い鉄の扉を開け、そして中に入るケイト。
入り口脇の計器類を見て、心なしかテンションが上がっているように見えます。
なんだか可愛いな、ケイト様。
しかも自分もやってみたいとか言い出すし…。
思わずすすのようにケイトも吹き飛んでしまうんじゃないかと妄想を爆発させるエミリコでしたが、幸運(?)にもケイトは無事でした。
しかも「すすで出来てるわけじゃないわよ」とエミリコに的確なツッコミを入れる冷静っぷり。
シャドー家として、余裕な立ち振る舞いは既に一人前なようです。
さて、破れてしまったケープが欲しいと申し出たエミリコですが、その理由が、
“部屋に素敵なものがないので、綺麗な柄だから飾りたい”
というものでした。
それを快く承諾するケイトでしたが、このやり取りからは二人の支えあう関係性が見えて、なんだかほっとします。
足りないものを分かち合える。
シャドー家の掟ではない、毎日の生活を通じて育まれた二人の関係が、また一歩前進した回でした。
