来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

第244話 本音【感想】

「本音と建前」なんて言う言葉がありますが、日常を過ごしていく上でこれらを使い分ける方も多いことでしょう。

嘘をつくのは良くない、本当のことを話せば理解してもらえる、なんていう意見もあるにはあるものの、それは時と場合によることがほとんどです。人と人とが円滑に暮らすためには、上手に「建前」を使うのも有効な手段です。


シャドーハウスでもそうした場面は結構ありますよね。

例えば、第155話では心痛によるショックで危篤に陥ったバーバラを救うために、ケイトはアンソニーと共に偽りの演出を行っていました。

また、エミリコはベルを傷つけないよう、第二次亡霊騒動の真実を敢えて伏せていました。(ネタバレになるので詳細は割愛)

これらはいずれも、その場を切り抜けるための「建前」でした。

もしも仮に上記の場面で真実をさらけ出していたとしたら、確実とは言えませんが悲惨な結果になっていたことでしょう。「噓も方便」という言葉もありますが、本音や事実を詳らかにしたとて、うまくいかないこともしばしば見受けられます。


しかし反対に、心の思うままを相手にぶつけたことで事態が好転することだってあります。

代表的なのは、第51話でジョンとショーンがシャドーボクシングをしたエピソードでしょう。

あの時のジョンは、ショーンを救い出すために言葉ではなく拳をぶつけていましたが、殴り続けている間もショーンのために自らの本音をさらけ出し、最後にはショーンの洗脳を解いていました。

また、第話の「」では、パトリックとリッキーが互いにどれだけ相手を敬っているかを語り合い、最終的には主従関係を超えたソウルメイトへと至りました

……こう見ていくと男子組ばかりな気がしますがそれは置いておきましょう

他にも第148話のエミリコとバービーの会話も類似のエピソードかと思いますので、気になる方はぜひお読み下さい。

さて、今話のサブタイトル「本音」

此度も、とある少年同士が言葉をぶつけ合うことで互いを見つめ直し、新たな関係を手に入れました。



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第243話 揺れるトマス【感想】

先週17日は単行本第22巻の発売日でしたね!

しかもその前日は第243話の公開日でもありましたが、ヤングジャンプ本誌ではなんとセンターカラーでした。

ということでこちらをご覧下さい。

22巻、センターカラー

単行本とセンターカラーのソフィ。

同じイラストと思いきや、センターカラーの方はソフィのトレードマークともいえる羽が描かれています。

対して単行本表紙の方はドレスのみではありますが、帯に隠された部分には“人”の手が握られています。

センターカラー、表紙いずれも異質感漂うソフィの様子がはっきりと表れていますね。どちらも不気味で仕方ありません。シャドーハウスという怪しい館の異様さがこれでもかと前面に押し出されています。


シャドーハウスの異様さが前面に押し出されているのはこれだけではありません。単行本発売開始直後には、公式からこんな動画が提供されました。



おおっ!? 国内用としては第2巻以来の単行本販促PVが登場です!!
(オタク特有の細か過ぎる言い回し)(2巻以降に、海外用の単行本販促PVや国内用の作品宣伝PVといった動画が存在するためこう言わざるを得ない)

因みに第2巻発売時のPVはこちらです。
→【漫画】日本発の美しき不穏…!


第2巻の頃と比べて物語が積み重ねられてきた分、シャドーハウスという作品がどんな漫画なのかはっきりと分かるようになりましたね。

シャドーハウスは魅力を伝えようとすると大分ネタバレをしなければならないジレンマがありますが、このPVではそんな遠慮を振り切った感があります。しかしながらそれでも隠されている秘密はまだ多いですし、連載や単行本を追っている読者には物語の振り返りを、まだ漫画を読んでいない方々には読むきっかけとなる良いプロモーションだと思います。

加えて、第8話のエミリコが大広間を見上げているシーンで転調するところなんかは、初めの頃から作品を追っている読者へのささやかなサービスかななんて考えてしまいました。


さて、ところで「秘密はまだ多い」と書きましたが、それはシャドーハウス未読の方、単行本読者、連載を追っているファンとそれぞれ“秘密”の度合いは違ってきます。

先ほど取り上げた、第22巻表紙でソフィが持っている「手」もその一つです。

あの「手」が何なのかについては第242話まで読んでいる方はもうお分かりかと思いますが、ここでは一旦伏せておきます。それはこの後続きから書いていきましょう。

本話の主人公は、ソフィから「手」を奪われた人物でした。



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第242話 ルール無用【感想】

先月から始まったFIFAワールドカップ2026が大詰めを迎えていますね!

我が国日本代表は惜しくもベスト32で敗退してしまいましたが、その後も各国がしのぎを削り熱い戦いを繰り広げています。

本大会は初の3か国開催(カナダ・アメリカ・メキシコ)という点で大きな話題となっていましたが、競技において一番注目を集めているのはアルゼンチン代表で間違いないでしょう。

本記事を書いている時点でフランスを下したスペインが決勝進出を決め、明日早朝にイングランド対アルゼンチンの準決勝がキックオフを迎えるという情勢。

前大会でアルゼンチンを優勝に導いたメッシ選手が引退するのではないかという憶測もあってか、祖国の英雄に有終の美を飾らせようと奮闘するアルゼンチン代表の姿が世界中のサッカーファンを惹きつけています。

果たしてその物語の結末はどうなるのか。7月20日の決勝の結果が早く知りたいものです。


ところで、アルゼンチンはいうまでもなくサッカー強豪国の一つですが、中でも最高の選手と挙げるとしたらマラドーナでしょう。

私はサッカーにさほど詳しくないのですが、それでも名前は聞いたことがあります。というよりも、小さい頃はジーコとマラドーナくらいしか知りませんでした。(ペレは中学生くらいになってから知りました)

そしてそんな彼の逸話として語られる「神の手ゴール」も何度も耳にしたことがあります。

元々は1986年のワールドカップ準々決勝のアルゼンチン対イングランド戦で、マラドーナがハンドでゴールしたのが後に「神の手」と広く知られるようになったプレー。

それが今では、似たようなハンドによるゴールが「神の手」なんて言われることも珍しくありません。

当時のアルゼンチンはフォークランド紛争でイギリスに敗戦した直後だったこともあって、マラドーナの「神の手」は相当なインパクトを以って世界中のサッカーファンの目に映ったようですが、40年後の今も語られる伝説であり、今後も語られ続ける逸話であることは間違いないでしょうね。


さて、しかしながらマラドーナの「神の手」は本来“ハンド”というサッカーにおける反則であり、当時の審判の判定も多くの物議をかもしています。

サッカーがスポーツの一つであるならば、ルールは厳格に適用されるべきでしょう。そんな常識を跳ねのけたからこそこのプレーは伝説として残ったとも考えられますが、こんなことがまかり通ったら普通は非難轟々です。まあ、それさえもマラドーナが英雄たる所以なのかも知れませんけどね。


しかしながら、本来ルールはどんな立場の誰であっても適用されるべきです。それこそが安定した秩序を生み出す基礎なのですから軽視するべきではありません。シャドーハウスでもそんな様子がしばしば描かれてきました。

ただ、今回のお話ではそんなことはお構いなしという人物が本性を露わにします。

館の重鎮であるソフィ。

シャドーハウスという館の権力者たる彼女は、サブタイトルの如くこどもたちに対し「ルール無用」の戦いを始めました。



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