来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

第178話 それぞれの戦い【感想】

こちらの画像は、昨年の春に青森県五所川原市金木町に行った際に撮ってきた壁掛式電話機です。

壁掛け式電話機

こういった型式の電話機を骨董市や博物館などで見たことがあるという方は多いでしょう。ただ、実際に使った経験があるという人は少ないかと存じます。

もっとも固定式電話機さえも使われなくなっているご時勢ですからね。私も黒電話はギリギリ使ったことがありますが、流石に壁掛式電話機を使う機会には未だ恵まれておりません。(多分これからもないかな……)


さて、上でご覧頂いた壁掛け式電話機。東北地方出身の方は地名を見てピンときたかも知れません。
そう、この電話機が置いてあるのはこちらの歴史建造物です!

斜陽館

国指定重要文化財「斜陽館」です!

文豪・太宰治の生家として知られるこちらの建物。見れば分かる通り豪邸です。悲壮感漂う作品を数多く残した太宰治ですが、その作風とは裏腹に、県下有数の富豪の元に生まれるという恵まれた環境で誕生しました。

その後の彼の人生については様々な媒体で語られているので省略しますが、もしも青森県を訪れる機会があれば寄って頂きたい場所です。読書家の方はもちろん、太宰治の資料や建物自体にも見所満載ですので十分楽しめると思います。


ところで、上記の電話機の話題をなぜ出したのかと言いますと、この電話機も太宰治の実家・津島家の財力を物語っているからです。

大正9年(1920年)に金木町で町制が施行した際、その記念事業として電話線が架設されたのですが、その時津島家にも早々取り付けられたのが写真の電話機だったそうです。

当時の当主・津島源右衛門は衆議院議員や金木銀行(現在の青森銀行)の頭取などを務めており、電話機を持っていてもおかしくないと言えばそうなのですが、しかし世間一般にはまだまだ「電話」が馴染みのない時代です。そのような中でいち早く最先端の通信機器を備えた津島源右衛門には、先見の明があったといえるでしょう。

現に、今では固定式電話機はスマートフォンへと形を変えて、私たちの生活に欠かせない必需品となっています。


さて、そんな風に現代社会では「電話」という形で通信機器は普及していますが、シャドーハウスの作中にそういった機械は見受けられません。ただ単に描写されていないだけかも知れませんが、アイリーン嬢が「すすバト」という回りくどい通信手段を用いているのを見ると、電話機は存在していないとみて間違いはないと思います。明治時代の我が国と同様、シャドーハウスにおいて通信機器はまだ未発達なのです。

ところが、今回の物語ではそれを一気に解決する「すす能力」が登場しました。

「電話」を模倣した能力を開花した人物の本性は、その能力を持つに相応しい性格をしていました。続きを読む

高知競馬 マヒカルナ登録抹消

シャドーハウスとは関係のない話題であること、そしてお知らせが遅くなり時機を逸してしまいましたがどうぞご容赦下さい。

昨年末、高知競馬に所属していた競走馬・マヒカルナが登録抹消されたとの知らせがありました。

マヒカルナは、一昨年5月に高知競馬場で個人協賛させて頂いた「『黒』十周年記念特別」レースに出走した競走馬の中で、最後の現役競走馬でした。

初出走から3年。

一応、中央競馬の登録資格は満たしているものの、馬齢と近走成績、そして現在まで新しい情報がないので現役引退した可能性が高いでしょう。

マヒカルナ、今までお疲れ様でした。

そして、これまで楽しませて下さった馬主の甲原晁氏・調教師の田中伸一氏には大変感謝しております。誠にありがとうございました。


さて。

地方所属。それも重賞も制していない競走馬が辿る今後の行く末を鑑みれば、一度は見聞きした競走馬といえども、引退してしまったからには気に留めないのが無難かとは思います。
(理由は書きません。また、競馬に詳しくない方は調べない方が良いです。)


しかし、競馬界隈の事情について知った上で、個人協賛レースを高知県競馬組合様にお願いしたのもまた事実です。

ですので、たとえ一度きりとはいえマヒカルナという競走馬を知ったのも、きっと他生の縁でしょう。


本記事では、これまで楽しませて頂いた恩を返すには至らないかも知れませんが、出走馬10頭を代表してマヒカルナの競走生活をご紹介するとともに、彼女らへのささやかな顕彰を込めて個人協賛レースについても振り返りたいと思います。

それでは長くなりますので、続きよりどうぞ。続きを読む

第177話 オリバーの試験【感想】

先週、プロ野球日本シリーズの組み合わせが決まりました。

パ・リーグはクライマックスシリーズで激戦を制したオリックスバファローズが三年連続での進出、セ・リーグはシーズン中の強さを遺憾なく発揮した阪神タイガースが9年ぶりの日本シリーズ進出となりました。

両チームともペナントレースを独走で優勝したチームでしたのでやはり強かったですね。クライマックスシリーズに関して世間では賛否両論あるようですが、私はどちらかと言えば賛成派なのでシーズン終盤から先週までたっぷり楽しむことができました。

オリックスバファローズが2年連続の日本一になるのか、はたまた阪神タイガースが38年ぶりの日本一となるのか。

来週から始まる日本シリーズが楽しみであります。


ところで、阪神タイガースが最後に日本一になった1985年に、とある「事件」があったのをご存じでしょうか?

実は、阪神タイガースが長らく日本一になっていない理由について、その出来事が深く関わっているというのです。

その「事件」とはこちらの“人物”にまつわる出来事です。

カーネルサンダース

皆様ご存じ、ケンタッキー・フライド・チキンのカーネルサンダース像、通称「カーネルおじさん」です!

写真は先日秋葉原に行った際に撮ってきたものです。時期が時期ですのでハロウィン仕様になっておりました。なんか威圧感あるなあ……。

さて、カーネルサンダース像と阪神タイガースの関係は検索すれば幾らでもヒットするのですが、かいつまんで説明すると以下の通りです。


『1985年に日本一になった際、熱狂したタイガースファンが道頓堀にカーネルサンダース像を投げ込んでしまい行方不明になってしまった。すると翌年以降、あれほど強かった阪神タイガースは長期に亘って低迷が続く暗黒時代となった。その原因は、川底に沈むカーネルサンダース像の“呪い”である』


要するに都市伝説の類ですね。因みに1992年は一応2位になっていますので、ずっとBクラスが続いていたというわけではありません。(もっとも1992年のセ・リーグは大混戦だったんですけどね。この年の日本シリーズも語りたいところですが語ると止まらなくなる…)

しかし事実はどうであれ、2003年にリーグ優勝をするまで20年近い間低迷期が続いたのですからファンの方々としては理由付けがしたかったのでしょう。その後阪神タイガースは連年優勝争いに加わるようになりますが、それでも日本一に手が届かないのは「呪い」のせいではないかと今も言われています。

在阪チーム同士の闘いとして注目を浴びる今年の日本シリーズ。

オリックスバファローズが阪急時代以来となる連覇か、はたまた阪神タイガースが「呪い」の呪縛を解く悲願の日本一となるか。いずれにせよ熱い試合を期待したいです。


さて、シャドーハウスと関係ない話題を長々と取り上げましたが、それには理由があります。

なぜなら第177話では「呪い」という語句が登場したからです。

西洋風の世界観からは想起しえない「呪い」

その言葉を放ったのは、「呪い」の名を持つ少女たちでした。続きを読む
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