さて、では前記事に続いて引き絵の魅力について語っていきます。
とはいっても、言い残したことを少し加える程度ですので前記事ほどのボリュームはないですけどね。
ですがいつも通り長くなりますので、記事は折り畳ませて頂きます。
では続きよりどうぞ。
とはいっても、言い残したことを少し加える程度ですので前記事ほどのボリュームはないですけどね。
ですがいつも通り長くなりますので、記事は折り畳ませて頂きます。
では続きよりどうぞ。
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●川の字で寝る見廻り三人組(第18話 P7 最後のコマ)
ショーンが持ち込んだ毛布で寝る三人。
もちろん真ん中はエミリコです。
この引き絵の何が面白いかというと、この絵自体には特に見所はないところです。
ではなぜこの絵を紹介するのか。
それは、この後の展開を踏まえて見返すと、実はかなり計算された上で描かれたコマだということが分かるからです。
私がこのコマに注目したきっかけは、エミリコはメイド服を脱いでいるのになぜラムは着たままなのだろうかと疑問に思ったからです。
で、よくよく見てみるとエミリコは靴も脱いでいます。
ラムの周りには靴が見えないので、彼女は靴を履いたまま寝ていることになります。
更に、ラムはなぜか掃除箱を持参していますね。
これは初日からずっとです。
二・三・四日目の様子では掃除箱は描かれていませんが、彼女の右腕が何かを下げているかのように描かれていることから、毎晩持参していたのだと思われます。
その掃除箱がラムの傍らに置かれています。
また、3人分のランタンがラムの足元に置かれていますね。
以上がこのコマの概要です。
では、これらの状況を踏まえて読み進めていきましょう。
まず足元にあるランタンについてですが、横になっているエミリコやショーン・ラムの顔を見ると、それぞれ光の照らされ方が違っているのがよく分かります。
光源から一番遠く、そっぽ向いているショーンの顔は暗く影が掛かっています。
エミリコは、ショーン側は影が掛かっていますが、向かって左側・ラムの方から光が照らされています。
そしてラムの顔は、三人の中で最も明るく照らされています。
ランタンからの距離によって違う照らされ方をする三人。
これによって、この後注目されるべきラムの顔がはっきり描写されていることに矛盾が生じていないんですよね。
更に言えば、ラムの号泣によりエミリコとショーンはラムの方を向きますが、当然ながらこの時の二人の表情も影にならず分かりやすくなっています。
普通の連載漫画であれば、モノクロなのでここまで掘り下げた演出というのは通常ないのではないかと思いますが、流石はシャドーハウスです。
"影"を扱う漫画なだけに、隙のない演出といえるでしょう。
次に、横になるエミリコとラムの周りにある私物についてです。
なぜかメイド服も靴も脱がないまま横になるラム。
理由は不明ですが、まあこの時点ではまだ警戒していて心開いていないからだと解釈しましょう。
ですがそれによって、この後の物語が自然な形で展開していきます。
エミリコの説得で泣き止んだラムにほっとするエミリコとショーン。
その3人のいる大広間に、怪しい影が現れます。
19話に登場したローブシャドーですね。
実際話してみればなんてことはない、一見優しい(?)お影様ですが、姿を見せるや否やラムは一目散に逃げ出しています。
そうです、速攻で逃げているんですよね。
ここでエミリコの様に靴やメイド服を脱いでいたらこんなことはできません。
先に繰り広げられるであろう展開から逆算していき、その上でいろいろなシーンを矛盾なく描き上げるとは、本当によく練られたコマだなあと思います。
もっとも、こういうことを言うと、
『結論(後の展開)ありきでの描写なのだから、すごくもなんともないし、伏線ですらないじゃないか』
と思われる方もいるかと思います。
でも、なかなかここまで突き詰めた描写をしている漫画って、あまりないんじゃないでしょうか。
ギャグマンガでしたら、前ページで黒焦げになっていた主人公が次のコマで復活していたり、前触れもなく空から隕石や金たらいが落ちてきても特に違和感はありません。
そこまでではないものの、リアル志向を目指した劇画調のコミックでも、割と前後のコマで矛盾あるいは説明不足な描写がなされている例は結構散見されます。
そう考えると、シャドーハウスにおける一つ一つの場面の描写には、背景や小物を含めて丁寧に描かれているなあと、つくづく思います。
私管理人などみたいに、こういう細かい描写にまで意味を見出そうとする厄介な輩でも、このシャドーハウスという作品は考察しがいがある面白い作品です。
ラムと合流した後エミリコ達は無事に亡霊の原因も探し当てますが、その後さらっとラムの掃除箱を取りに行く様子が描かれています。
こういう間を取ったり、読者に前後の場面を想像させる高度な手口が毎回のようにありますので、やはりシャドーハウスは一度だけではなく何度も読んでみる価値ある作品だと思います。
今回も長々と書いてきてしまいましたが、改めて見返すと、本当に幾つもの要素が何気ないシーンの中にちりばめられていることが分かって頂けたかと思います。
次回の公開まであと10日ほどありますが、引き絵以外にも気になるところはまだまだあります。
次の展開を期待しながら、もう暫く過去のエピソードについて語っていきたいと思いますので宜しくお願い致します。
では今回はこれにて失礼します。
●川の字で寝る見廻り三人組(第18話 P7 最後のコマ)
ショーンが持ち込んだ毛布で寝る三人。
もちろん真ん中はエミリコです。
この引き絵の何が面白いかというと、この絵自体には特に見所はないところです。
ではなぜこの絵を紹介するのか。
それは、この後の展開を踏まえて見返すと、実はかなり計算された上で描かれたコマだということが分かるからです。
私がこのコマに注目したきっかけは、エミリコはメイド服を脱いでいるのになぜラムは着たままなのだろうかと疑問に思ったからです。
で、よくよく見てみるとエミリコは靴も脱いでいます。
ラムの周りには靴が見えないので、彼女は靴を履いたまま寝ていることになります。
更に、ラムはなぜか掃除箱を持参していますね。
これは初日からずっとです。
二・三・四日目の様子では掃除箱は描かれていませんが、彼女の右腕が何かを下げているかのように描かれていることから、毎晩持参していたのだと思われます。
その掃除箱がラムの傍らに置かれています。
また、3人分のランタンがラムの足元に置かれていますね。
以上がこのコマの概要です。
では、これらの状況を踏まえて読み進めていきましょう。
まず足元にあるランタンについてですが、横になっているエミリコやショーン・ラムの顔を見ると、それぞれ光の照らされ方が違っているのがよく分かります。
光源から一番遠く、そっぽ向いているショーンの顔は暗く影が掛かっています。
エミリコは、ショーン側は影が掛かっていますが、向かって左側・ラムの方から光が照らされています。
そしてラムの顔は、三人の中で最も明るく照らされています。
ランタンからの距離によって違う照らされ方をする三人。
これによって、この後注目されるべきラムの顔がはっきり描写されていることに矛盾が生じていないんですよね。
更に言えば、ラムの号泣によりエミリコとショーンはラムの方を向きますが、当然ながらこの時の二人の表情も影にならず分かりやすくなっています。
普通の連載漫画であれば、モノクロなのでここまで掘り下げた演出というのは通常ないのではないかと思いますが、流石はシャドーハウスです。
"影"を扱う漫画なだけに、隙のない演出といえるでしょう。
次に、横になるエミリコとラムの周りにある私物についてです。
なぜかメイド服も靴も脱がないまま横になるラム。
理由は不明ですが、まあこの時点ではまだ警戒していて心開いていないからだと解釈しましょう。
ですがそれによって、この後の物語が自然な形で展開していきます。
エミリコの説得で泣き止んだラムにほっとするエミリコとショーン。
その3人のいる大広間に、怪しい影が現れます。
19話に登場したローブシャドーですね。
実際話してみればなんてことはない、一見優しい(?)お影様ですが、姿を見せるや否やラムは一目散に逃げ出しています。
そうです、速攻で逃げているんですよね。
ここでエミリコの様に靴やメイド服を脱いでいたらこんなことはできません。
先に繰り広げられるであろう展開から逆算していき、その上でいろいろなシーンを矛盾なく描き上げるとは、本当によく練られたコマだなあと思います。
もっとも、こういうことを言うと、
『結論(後の展開)ありきでの描写なのだから、すごくもなんともないし、伏線ですらないじゃないか』
と思われる方もいるかと思います。
でも、なかなかここまで突き詰めた描写をしている漫画って、あまりないんじゃないでしょうか。
ギャグマンガでしたら、前ページで黒焦げになっていた主人公が次のコマで復活していたり、前触れもなく空から隕石や金たらいが落ちてきても特に違和感はありません。
そこまでではないものの、リアル志向を目指した劇画調のコミックでも、割と前後のコマで矛盾あるいは説明不足な描写がなされている例は結構散見されます。
そう考えると、シャドーハウスにおける一つ一つの場面の描写には、背景や小物を含めて丁寧に描かれているなあと、つくづく思います。
私管理人などみたいに、こういう細かい描写にまで意味を見出そうとする厄介な輩でも、このシャドーハウスという作品は考察しがいがある面白い作品です。
ラムと合流した後エミリコ達は無事に亡霊の原因も探し当てますが、その後さらっとラムの掃除箱を取りに行く様子が描かれています。
こういう間を取ったり、読者に前後の場面を想像させる高度な手口が毎回のようにありますので、やはりシャドーハウスは一度だけではなく何度も読んでみる価値ある作品だと思います。
今回も長々と書いてきてしまいましたが、改めて見返すと、本当に幾つもの要素が何気ないシーンの中にちりばめられていることが分かって頂けたかと思います。
次回の公開まであと10日ほどありますが、引き絵以外にも気になるところはまだまだあります。
次の展開を期待しながら、もう暫く過去のエピソードについて語っていきたいと思いますので宜しくお願い致します。
では今回はこれにて失礼します。
