今回のお話は、エミリコから見たスザンナの好感度評価から始まります。

星つきである彼女は、主人のケイトにとって油断ならない相手です。
そのことは前回のお話でも触れられていましたし、エミリコも十分承知でしょう。

ところが、その評価は “星4つ” でした。5点満点中の4点です!

さすがエミリコと言ったところでしょうか。人を疑わないのが彼女の良いところですが、少しくらいは警戒した方が良いんじゃないかという気もしてきます。

これだと、バーバラに対する好感度もきっと星4つでしょう。
バービーやエドワードでも、  “2”か“3” くらいが精一杯ではないでしょうか?

仮にエミリコの好感度が0~1になる人物がいたとしたら、それはそれで逆に気になってきますね。

果たして、どれほど邪悪な存在なのか……。

ですが、そんな邪悪な存在があったとしても、エミリコに接したことで知らない内に影響を受けそうな気もしてきます。エミリコの笑顔には、それほどのパワーがありますからね。

そう感じさせるほどの魅力を持つのが、エミリコという少女です。


さて、今回は冒頭で触れたスザンナを中心に話が進んでいきます。

4人いる“星つき”の一人である彼女。

ケイトの行く手を阻むが如く、恐るべき能力を誇示しました。
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スザンナに先導され、屋敷の中を歩く3対の新成人達。


これから特別授業が始まるそうです。
内容は明かされていませんが、スザンナはその授業を行うにあたって「テンション上がっちゃうわ!」とウキウキな様子。
しかも彼女曰く、ケイトもジョンもルイーズも優秀ということで、一層はしゃいでいます。

ちなみにこの時、彼女は3人を“ちゃん”付けで呼んでいます。
それに少しイラっとするケイト。煤が出ています。

そういえば、よく見てみると3人に比べてスザンナは長身です。結構年齢が離れているのかも知れませんね。
それなら、スザンナから見れば3人は可愛く見えてしょうがないでしょう。
3人まとめて抱き締めたかと思うと、撫で始めました。

あまりの奇行に、拒絶するルイーズとジョンとケイト。

この時ちゃんとジョンの“顔”をしているショーンに対して、エミリコはケイトと全く逆の“顔”をしています。もはやお約束ですね。部屋に帰ったらお説教が待っていることでしょう。


ところで、この特別授業にはパトリックは呼ばれませんでした。
そのことで部屋に取り残されて、がっくりとうなだれてしまっています。

多分、“優秀な新成人”でなかったことにショックを受けているのかも知れません。その姿に同情を禁じえません。

それを見ながら、特別授業の内容に思いを巡らすリッキー。
エドワードの警告が、彼の脳裏をかすめます。

実は、庭園迷路でジョンの『覚醒』を目の当たりにしたリッキーは、エドワードから口外せぬよう忠告を受けていたのです。

その口外してはならないこととは、“すす能力”のことです。
リッキーの予想通り、特別授業はすす能力に関する内容でした。

しかし、パトリックに伝えようとするものの「シャドーハウスのルールは絶対だ…!」と思い留まってしまいました。そういえば庭園迷路でケイトに会いに行く直前、リッキーはパトリックの考えを読み違えていました。なんだか、徐々にパトリックとリッキーの思考に乖離が生じてきている気がします。

すす珈琲の影響が残っているだけなのかも知れませんが、この意識のずれが今後、二人の関係にどう作用するのか。これも注視すべき案件となりそうです。


スザンナに促されて、『修練の間』へと足を踏み入れる三人。
ここからは生き人形と別行動です。

エミリコ達はスージーと共に別室へと移動しました。

それにしても、この『修練の間』。なんだかバトル漫画の修業の場のような部屋です。
すす取りの間に似た殺風景な雰囲気が、それを助長しています。

スザンナの説明によれば、すす能力に磨きをかけると同時に、煤の回収もできる一石二鳥の施設だとか。
そのスペースは広大で、既にジョンは走り回っています。相変わらず自由人ですね。

さて、そんなこんなで早速、実践が始まります。
なぜ実践からなのかと言うと、座学になるとジョンが居眠りするからです。

スザンナはそのジョンを撫でながら、おだて上げるように一つの指示を命じました。

10m程先にあるブロックの壁を、すす能力で破壊せよというのです。

そんなことができるのかとばかりに、ケイトとルイーズは驚きました。

求婚相手のケイト、そしてついでにルイーズに、危ないからと言って下がるようにジョンは言いました。自信満々です。
直前にスザンナに褒められているため、尚更鼻息が荒いです。

雄たけびを上げながら腕を振り下ろしたかと思うと、あの庭園迷路で見せた鏃型の煤を繰り出しました。
その姿に驚く二人の少女。うまくいけばケイトもルイーズもベタ惚れだったかも知れません。
(そんな訳ないか……)

ところが、悲しいかな壁に辿り着くと煤は霧散してしまい、びくともしませんでした。

あまりの弱々しいすす能力に、ショックを受けるジョン。
その様子を見て、スザンナは座学に戻りました。どうやらすす能力は、威力が大きければ大きいほど射程が短くなるそうです。すす能力も万能ではないということですね。

ジョン様、残念。次は頑張って下さい。

お次はルイーズです。

ところが、ルイーズはすす能力の自覚がなかったようで、何が何やら分からないといった風です。
この時のルイーズは、仕草も言動もぶりっ子みたいですが、結構可愛いです。是非ともルウの“顔”も併せて見たかったです。いや、これはこれで想像の余地があって良いかも……。

スザンナによれば、ルイーズが持つすす能力は『精神』に作用するもののようです。
成程、自覚がなくて当然です。普通は気付かないでしょう。
しかし星つきが既に気付いていたということは、過去に似た能力を持つシャドーがいたということです。だからこそ、お披露目において最初からエドワードの評価が高かったのでしょう。
“首席”と呼ぶに相応しい能力を、始めから保有していたのですね。重鎮からの高評価の理由がようやく分かりました。

無自覚のままルウを洗脳していたルイーズ。
その事実を前に一瞬戸惑いますが、すぐに気を取り直します。

「どっちでもいいけどっ」

それを見てケイトは、やっぱりルイーズは仲間にできないといった様子で彼女を見ます。
確かにその可能性が濃厚です。
ただ、もしかしたらルイーズのこの一瞬の逡巡は、内容によっては真逆の結果を生み出すかも知れません。ルイーズの中にある一欠片の良心が、案外ケイトにとって追い風になるような気もしないでもないです。


最後は、いよいよケイトの出番です。スザンナの分析によれば、ジョンと同じ『物理』に作用する能力であるものの、少しタイプが違うそうです。

それを確認するため、スザンナは遠くにあるペンを動かすよう命じました。


ここでケイトは、勝負に打って出ます。

なんと、テストに集中する振りをしながら、ジョンのポケットに手紙を渡したのです!

とてつもなく大胆な、しかしそれでいて華麗なアクションでした。

おまけに、途中で茶々を入れたジョンをしつこく怒ることで、スザンナ達の注意をジョンに向けさせることに成功しました。

ケイトに怒られて落ち込むジョンを、囃すスザンナと嘲笑うルイーズ。

大変見事なお手並みでした。


ところが、これほどまでに慎重に計画を進めてきたケイトでも、予想できなかったことが起こります。

場面は変わって、エミリコ達が待機する部屋。

空腹でそわそわするエミリコを見て、スージーがお茶を出すようショーンに言いました。
そして、それを手伝わんとして立ち上がるエミリコ。

しかし何を思ったのか、スージーはエミリコの肩を掴むと、ショーンだけで十分だと言って彼女を座らせてしまいました。
微笑みながらエミリコの肩をさするスージーの仕草は、スザンナとそっくりです。

しかし何だか、目は笑っていないように見えます。
まるで、ショーンと二人きりになるのを邪魔したかのようです。

きっとエミリコはエミリコで、ケイトに協力しようと情報を集めようとしたのでしょう。
しかしそれがうまくいかず、エミリコは手を打ちあぐねてしまいました。


期を同じくして、ケイトにも容赦なく館の悪意が立ち塞がります。
“シャドーハウス”は、ケイトが考えている以上に堅牢だったのです。

一段落して、ケイト達に背を向けるスザンナ。
意味深げな沈黙の後、ケイトに語り掛けました。


“一体何を渡したのか?”


ケイトしか知りえない秘密を、突如語るスザンナ。

年長者の彼女は、非力な少女の考えていることなど全てお見通しだったのです。
そして、ケイトの計画をやすやすと見逃しはしませんでした。

一片の紙を指で挟みながら、左手を差し出すスザンナ。


そこには、確かにジョンのポケットに入れた筈の、あの手紙がありました。


不敵な笑みを浮かべながら、楽しそうにケイトに質問するスザンナ。
余裕そうな構えを崩さない彼女に、ケイトは後ずさりします。


成功したかに見えた館への反抗の第一歩。
しかし、いきなり出鼻を挫かれてしまいました。

一転、窮地に陥いるケイト。

彼女の計画は、早くも失敗に終わってしまうのでしょうか?
それとも、ケイトの方が一枚上手だったという痛快な結末が待っているのでしょうか?

お披露目を終え、物語の舞台は庭園迷路から館の内部へと移りました。

ケイトとエミリコの前に立ちはだかる壁は、すす能力だけでは到底崩せそうもありません。