いよいよ名探偵ケイトの、第二次亡霊事件(第55話~57話)の犯人探しが始まりましたね。

本人は緊張感でいっぱいですが、緊張感や不安を感じているというのは、彼女が思慮深い何よりの証拠です。ジョンみたいに何も考えていなければ不安も何もないですからね。

その重要な手掛かりとしてケイトは、エミリコが深夜の見廻りをしていた時の地図に思い当たりました。これについては、再びエミリコの機転が役に立ちましたね。具体的な場面は続きからで述べていきますが、該当の場面は58話の6ページ目です。

今回は、第48話でケイトの部屋を意味深に動いていた煤の正体について考察していきます。


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まず第48話について振り返りたいと思います。

今手元に単行本がない方のために簡単に言いますと、マリーローズがローズマリーと「シャドーハウスの生活~~~!!」とくるくる踊っていたり、ジョンが公衆のど真ん中でケイトに婚約の話をぶち込んでいたお話です。
思い出して頂けたでしょうか?

それでもまだ『あの煤』を思い出せない方は、ケイトが作戦を練るために「“お披露目”であったことを全て聞かせて頂戴」と言っていたシーンを思い浮かべて下さい。あの時に「ササッ」と動いていた一粒の煤のことです。

ちなみに、私がこの場面を思い出す時に一番最初に浮かぶのは、エミリコが荷車を押す真似をしているシーンです。きっと、ラムのことも話しているんだろうなあと思うと涙が……。


すいません、話が逸れましたね。続きに参りましょう。

さて、この煤が動いていたページの次にエドワードがアップで描かれているため、何らかの関係がありそうな気もしますよね。SNSでもエドワードが情報収集のために仕掛けたのではないかと推測する方もいらっしゃいました。

ただあまりこういう見方は良くないですが、これまでの傾向から言うとミスリードするための演出だったような気がします。
つまりソウマトウ先生の罠です。

そのため、以前私は『第三者勢力ではないか?』と推測しました。館側の人物でもなく、エドワード側の人物でもない、未知の勢力です。

でもそうすると、じゃあ誰なのか?となりますよね。もっともです。
私も暫くの間は保留にしておこうと考えていました。


ところが、第58話を読んだ時ふと思い付きました。

「あの煤は、ローブシャドーではないか?」

とは言っても、ローブシャドーが潜入させた煤ではありません。

どういうことかと言いますと、『煤は、既にずっと以前からケイトの部屋にあった』ということです。
もっと正確に言うと、それはエミリコの部屋です。

勘の言い方ならもう私が何を言いたいのか分かったかと存じます。


要するに、エミリコが深夜の見廻りの時にミアから貰った“地図”。
あの時ローブシャドーは地図に煤で目印を付けていましたが、その煤をローブシャドーは回収しようとしていたのではないでしょうか?

しかしそれは、エミリコの意図しない行為によって妨害されます。
なぜなら、エミリコは煤が落ちるといけないからと、アイロンで煤を固着させてしまったからです。

それが故に、あの時ごく微量の煤しか動いていなかったのではないでしょうか?

しかし、だからといってローブシャドーがなぜ地図に書いた煤を回収しようとしていたのかは分かりません。ただの証拠隠滅にしても慎重すぎると思います。


ですが、
ローブシャドーが地図から回収した煤=第48話のケイトの部屋の煤
だったとすると、色々説明がつきます。

ローズマリーが狙われたのは、地図を渡したのは年長の生き人形だと誤認し、地図の謎を解かせないために抹殺にかかったと考えられますし、亡霊騒動に乗じてエミリコをすす病にして、その隙に不在の部屋から地図そのものを回収しようとしていたとも推測できます。

更にその時間稼ぎとして、ベル姉妹に珈琲を破壊させて1週間の猶予を確保しようと画策したとあれば、なぜあそこまで大掛かりな事件を起こしたのかも理解できます。

全ては、本来の目的である『煤のついた地図』から目を逸らさせるためです。


しかしこう考えると、ローブシャドーの試みは大失敗と言えそうですね。

地図を描いたと思われたローズマリーはとばっちりですし、エミリコはすす病にならず無事でした。ミアも軽症でしたし、何より主人のケイトが星つきによって第二次亡霊騒動の捜査を担当することになりました。ことごとく裏目に出ています。


何だかこう考えると、ローブシャドーは「また会いたいなあ」と言っていた割には、エミリコがお披露目に受かるとは思っていなかったんじゃないかという疑問が浮かびます。

もしや、ローブシャドーも結構焦っているのではないでしょうか?


夜中に出歩いているのを見られた。(深夜の見廻りにて)
↓
亡霊の原因探しに協力すれば黙っているだろう。
↓
どうせ捨てるだろうから地図に印をつけるくらい良いだろう。
↓
あの新人地図捨ててないじゃん…(ごみ集積所漁りながら)
※エミリコはなんでも取っておく性格です。
↓
でもあんな新人だったらお披露目落ちるから地図はそのままでいいや。
↓
え、お披露目受かった!?念のため煤回収しておこう。
↓
やっぱりあの新人の部屋から煤が返ってきた!でも少ねぇ!!
↓
ヤるしかないな……。


仮説を基にローブシャドー視点で考えると、計算違いが重なりに重なって騒動を起こしたとも思えてきますね。ああ、ローズマリーが可哀想すぎる……!


でもここまで書いておいて難ですが、ではなぜローブシャドーはそんなに自分の存在を秘したいのでしょうか。大体にして、彼の正体自体が謎過ぎます。

しかしこれまでの情報から分かることがあります。

それは、彼が『星つき』相当、あるいはそれ以上の階級だということです。

なぜなら、星つきしか知らないすす処理の間の中間施設を知っていたからです。
そして亡霊騒動の犯人がローブシャドーだとすると、あれだけの煤量とすす能力を持っているということは一介のシャドーではないでしょう。そのことが露見するのを恐れているのではないでしょうか?


いや、恐れているというのは的確ではなさそうですね。彼のことだから、アイロンで煤の回収を妨害したエミリコに興味津々でしょう。その主人のケイトのことも注視していることと思います。


ローブシャドーが楽しみにしていたまた会う日は、もうすぐなのかも知れません。