ここ数話は、イケメン・クリストファーが登場したとあって、心射抜かれている方がSNSで結構見受けられますね。(イケメンなのは生き人形の方だけども……)

またバーバラによる過去回想編ということもあって、これまで謎に満ちていたシャドーハウスの正体がほんの少しですが明らかになってきました。

いくつもの伏線が回収される様子が実に小気味いいです。


ただ忘れてはいけないのが、そうやって謎が解けたと思ったらまた新しい疑問が出てくるのがシャドーハウスの真骨頂だということです。これまでもずっと、それを繰り返しながら物語が紡がれてきました。

今回作成した記事も、回想エピソードのインパクトに圧されてスルーされそうな描写でしたが、そのさりげなさが逆に「これは怪しいぞ……!」と思わせるに十分なシーンでした。


この記事では、第77話のバーバラが何らかのトラップを仕掛けたという前提で進めていきます。

ネタバレがありますのでどうぞご注意下さい。


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私が注目したシーンとは、第77話の5ページ目のシーンです。

第75話から続いていたバーバラの過去回想が終わり、現在の“栄光の廊下”の描写へと移った場面ですね。

このシーンが終わると、今度はマリーローズの過去回想が始まります。


バーバラ・マリーローズの過去回想に挟まれているため、いささか中休みといった感じのシーンではありますが、それでも見逃したら勿体ないですよね。

特に6ページ1コマ目のローズマリーをご覧下さい。

マリーローズの“顔”としても申し分ありませんが、あのローズマリーがこんな風に誰かを睨みつける表情をするなんて誰が想像したでしょうか!?
カッコイイ!!


あと同じページで、バーバラが腕震わせながらエドワードに異議を唱えた場面も良かったですね。
遠回しに『お前は管理者の器じゃない』と言ったも同然ですし。

第42話のお披露目のゴールでの会話や、第62話の星つき会議での「エドワードは気に入りませんが」という発言の真意がここで分かった気がしました。

そういえば、第62話と言えばクリストファーの名前が初めて登場した回でもありますね。
そして渡り廊下でバービーがエミリコの姿を思い浮かべていたのも同じ回のラストです。

相変わらずの情報量の多さに頭が混乱してきました。


さて、そんな過去回を読み返したくなる第77話の6ページ目のシーンですが、私が注目したいのは先程述べた通り5ページ目です。1ページお戻り下さい。


このページはバーバラがエドワードに何か渡している様子から始まります。

マリーローズ達を脇に置いて交わされた、一つの文書。

これは「引き渡しの同意書」でした。
引き渡しとは、当然マリーローズ達の身柄のことです。

抵抗なくサラサラとサインしましたが、エドワードはそれを返しながら揶揄するようにこう言います。

「かしこまったものを作ったな」

視線もそうですが、どう見てもバーバラを見下してますね。
こどもたちの棟にいた時からこんな感じだったのでしょう。

もしかしたら、『星つきとは言っても我々の時代から見れば所詮格下だな』とでも思っていたのかも知れません。現星つきが“お呼ばれ”とは何も関係ない地位であることは既知でしょう。

同意書なんていう仰々しいものを作って大人の真似をする、“おままごと”程度の認識しかエドワードにはなかったのではないでしょうか。

でなければ、もう少し慎重にサインすると思います。
彼からしてみれば『こんな紙切れどうとでもなるさ』ぐらいの考えでしょう。
まあ随分な自信です。(ほとんど私の推測ですが)


ただこの同意書。
エドワードの口ぶりからすると、普段はこんな同意書を交わさないことがここから分かります。

そもそも過去にどれくらい似た事例があったのか分かりませんが、バーバラとバービーが以前に何組かの子供を処分していたことは噂話からも分かるので、その時は今話のように“栄光の廊下”で大人へと身柄を引き渡していたのだと思います。

まあ、その時の相手はトマスおじさんでしょうけどね。
エドワードの発言については、管理者の引継ぎ資料に同意書がなかったことから出た台詞ということにしましょう。

しかしそうなるとこの同意書には何の意味があるのか気になってきますね。
しかも2コマ目のバービーの表情が凄いことになっています。

まるで、『いいからとっととサインしろ!!』とでも言いたげです。
次のページのローズマリーと良い勝負です。


さて、ではこの同意書には何が書かれているのでしょうか?

エドワードが怪しまなかったということは、ごく普通の文面でしょう。

多分、

“エドワード(以下「甲」とする)はこどもたちの棟の管理者として、確かにバーバラ(以下「乙」とする)からマリーローズとその生き人形を引き取った”

“引き渡し後、乙は甲に対して一切申し立てはしないこととする”

“引き渡し後の責任は甲にあり、乙はいかなる責任も負わない”

“同意書に記載されていない事柄については、甲乙の協議により対応を決定する”

“以上について同意する”


みたいな内容でしょうか?

紙に書かれた文章量からするとあまり細かくは書いてなさそうですね。
概ねこんなものでしょう。


ただ先程も書いた通り、本来必要ではない同意書をなぜバーバラは交わしたのでしょうか?

そして、なぜエドワードが気にも留めないほど変哲もない同意書を、わざわざ作ってサインさせたのでしょうか?


この疑問を解き明かすため、私は一つの仮説を立てました。

長くなりますので、次の記事にてその仮説を書いていきたいと思います。