単行本第10巻発売日まで、あと1か月。

そろそろ書影が出てきてもおかしくない時期ではありますが、恥を忍んで記事を更新したいと思います。

相当遅くなりましたが、これより単行本第9巻の感想を書いていきます!!

発売日から既に3か月。遅刻も良いところですね。

言い訳をさせて貰うと、12月に書こうと思っていたら体調不良でブログを中断してしまったため、ズルズルとここまで来てしまったわけです。

…うん、年跨いでこの言い訳はないわ。


ただ、ここで後悔していても時間は戻りません!

というわけで昨年11月19日に発売された第9巻。

印象的な星空が表紙を彩っていましたが、奇しくもこの日は、140年ぶりの「皆既」に近い部分月食が全国で観測されておりました。

そして、そんな天体ショーと同じ日に公開された第9巻の劇中では、ある少女がショーを披露していました。

本記事では、偶然が折り重なったこの第9巻を見て私が感じたことを書いていこうと思います。

なお、単行本9巻を読んでみて気付いたことなので、当然ネタバレ含みます。

では続きよりどうぞ。

令和3年11月19日半影月食
↑当日秋葉原で撮った月。時間遅すぎて既に半影月食になっていました。
(※半影月食とは月が地球の薄い影に隠れることです。写真右上の部分。)

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●カバー表紙
今回の表紙は、冒頭で述べた通り星空が描かれています。

そして、その下で微笑むショーン・ラム・リッキー・ルウ……。

本誌で追っているファンがニヤリとし、そして単行本で読んでいる読者が燻しがったこの表紙は、ミラーサイドの光景です。

回で言うと第105話が近いですかね。手を差し伸べる4人の表情が優しくて、この時のエミリコは希望に心躍らせていたんだろうなあ、なんて改めて想像してしまいました。

読者からは見えませんが、きっとこの時のエミリコは笑顔いっぱいだったに違いありません。


ただシャドーハウスをお読みの方々はご存じでしょうが、その行く先は決して明るいものではありませんでした。なんせ“牢獄”(byケイト)行の片道切符ですからね。

そしてそれを匂わせるのが、カバー袖の“黒い杭”です。

ひぇー、怖い!!

森の境界線に描かれている黒い点々の正体は第110話で明かされています。内容としては第10巻に収録されるエピソードです。

こんな風に、カバー袖や裏表紙で恐怖を煽る手法はソウマトウ先生の「黒」でも用いられていました。

第110話公開当時、「森」「境界線」というキーワードを目にした多くの方々が「黒」に言及していましたが、過去作と同じテクニックで読者を楽しませてくれるとは嬉しい仕掛けです。


●箔押し
毎回のように申し上げておりますが、シャドーハウスの装丁で特筆されるのは「箔押し」です。

今回もいつも通り、全ての文字が箔押しされています!

通常の単行本では、ありえないと言っても過言ではない豪華装丁。
この装丁を手掛けたのは、もちろん芥先生です。

星の煌めきのような金箔がまぶしいですね。


●帯
今回の帯は、アニメ第二期の制作決定を宣伝する帯でした。

そういえば9月11日の発表以来、初めての単行本がこの9巻だったんですよね。脇には「国内外で話題沸騰!」「累計130万部突破!!」という景気の良い文言が並んでいます。

8巻発売当時は本ブログでも「これからも全力で応援だ! 二期&劇場版よ来い!!」なんて言っていましたが、そのうち一つが叶って喜ばしい限りです。

ということは、次の10巻はもしかして…?

それと裏には、試し読みのQRコードが載っていました。
「ご入館」という言い回しが良いですね!
(下の絵だと、こびりつきの煤でコード書いたみたいな感じ)
単行本9巻帯


●扉
「扉」とは表紙の次のページのことです。
1~5巻まではエミリコの部屋が、6~8巻はケイトの部屋が描かれておりました。

今回も扉絵はケイトの部屋です。
ただ、ちょっと雰囲気が重いですね。

“シャドー”と呼ばれる存在が椅子に座って姿を晒しているのに対し、反対に“生き人形”と呼ばれる存在は影しか映っていません。全てがあべこべです。

しかし、それこそが本当の本作品の本質でした。

“生き人形”という存在がまやかしだったことは周知の通りですが、9巻最後のエピソードでは「ケイト=シャドー」という認識さえも間違っていたことが判明します。


●登場人物紹介
1~5巻まではエミリコの「考えないノート」、6巻~8巻ではケイト嬢のノートを模した構成となっていた登場人物紹介。

9巻も同じく、ケイトの口からあらすじが紹介されています。
これから先はずっと同じスタイルで行く感じですかね?
(こういうナレーター的なのはショーンもできそう。ジョンは語彙力ないのでNG)

そして8巻に引き続き、キャラ紹介にアンソニーがいます。
一回も出てないのに!?


●単行本途中の設定情報
P37に『“現在のシャーリー”』(第99話と100話の間)、P55に『“顔の見えない人形”仕事』(第100話と101話の間)の設定が載せられています。

話の流れ的に、第99話と100話の補足ですね。


●巻末キャラクター紹介
4巻から本編後に「CHARACTERS」という登場人物の紹介が追加されましたが、9巻にも勿論あります。

今巻は8巻と全く同じ内容でした。


●巻末カラーページ
今まで巻末のカラーページには、1~4巻はシャドーハウスの世界観の設定が、5巻はこどもたちの棟の全員の紹介、6巻は対マリーローズ戦の解説、7巻は栄光の廊下亡霊事件の解説、8巻では第95話と97話の扉がカラーで掲載されていました。

9巻では、第96話と第100話のカラー扉が収録されています。

ちなみに第96話の扉絵は第95話と主従が対になっていますので、是非カラーで見比べてみて下さい。


●裏表紙
これまでの裏表紙には額縁に入った生き人形の横顔が描かれていましたが、今回はテイストが違っています。

第9巻では窓枠が描かれていました。

外には煌めく星空。

これは、シャドーハウスに囚われたこどもたちを表しているのでしょうか。
寒々とした壁の色が余計にそんな想像を掻き立てますね。

…って、ルウの出番はどうなったんですかー!!?


●背表紙
今まで全然気にしてませんでしたが、ビヨンと伸びた「9」の字の末端ってちゃんと電子版でも反映されているんですね。(表紙のルウの背中にある金箔の線がそれ)

まあ本当にどうでもいいですね、これは。


●各話と各話の繋ぎ
単行本紹介の度に書いていますが、シャドーハウスで見逃せないのが各話の“繋ぎ”です。

シャドーハウスは各話ラストと次話の冒頭がスムーズに続いているので、単行本に収録されると新たな発見があったりします。

私が9巻で良いなと思ったのは、P104とP105(第103話と104話の間)のシーンです。

第103話ラストで大写しになった綱渡りをするエミリコが、第104話の最初のコマでは引いて描かれています。

こう見ると、エミリコがかなり高いところで綱渡りしているのが手に取るように分かりますね。


また、P136とP137(第105話と106話の間)も外せません。

かなり高いところに飛んでいった帽子を、エミリコが大ジャンプ!
見事キャッチ!!

わあ、すっごい跳躍力……。



9巻について概要は以上です。

いやー、今回もたくさんの発見がありました。

特に表紙は、少年漫画のようだった前回と打って変わって、まるで童話のようです。

シャドーハウスの表紙は、1巻がファンタジー、2巻が微ホラー、3巻がシュールレアリスム、4巻がアクション、5巻がサスペンス、……といった感じで雰囲気が二転三転しますが、こうなってくると次の10巻がどうなるのか楽しみです。(各巻の評価は私の主観です)

アプリ、Web連載、週刊誌と様々な媒体で楽しめるシャドーハウス。

いよいよ二桁に突入する次巻がどうなるのか注目ですね。