またこの話題かと思われるかと存じますが、原画展についてヤングジャンプ本誌に新情報が掲載されていましたね。

その内容は、シャドーハウスの生みの親・ソウマトウ先生のご挨拶です!

ご挨拶については是非とも本誌をご購入いただき読んで欲しいですが、ソウマトウ先生が漫画家になられてから14年経っていることを初めて知りました。

本年で14年目と言うことは、デビューは平成22年(2010年)ということでしょうか?

ソウマトウ先生の公式HPを見てみますと平成21年(2009年)からの情報が記載されておりますが、その年に発表された作品は電撃大王の漫画賞受賞作品とのことですので、その翌年から本格的に漫画家生活をスタートしたと考えられます。

「黒」の連載期間は2011年~2016年、「ギリギリアウト」は2012年~2018年、そしてシャドーハウスの連載が始まったのは2018年からですので、キャリアのほぼ全ての時間を連載作品に充てられてきたということになります。漫画家の中には、デビューから長い間読切ばかり描いていた、なんていう声も時々聞きますが、そう考えると途切れることなく連載を続けているソウマトウ先生は本当に凄いですね。(ひっし先生はその前からさいとうたかを先生などのアシスタントをされておられたそうですが)


ところで、今号にはソウマトウ先生の原画展のご挨拶以外にも見逃せないものがありました。

「チラ見せ」原稿です。

事前にツイッターにて告知されていましたが、なんと原画展で公開予定の原稿の一部が掲載されたのです!これを見て興奮しないシャドーハウスファンはおりますまい……

内容はオリバー2号を操るエミリコと、作中に出てこないキャラが何名か描かれておりますが、もしかするとルウやリッキーやラムの初期デザインな感じがしました。加えて、ショーンを指していると思われる説明書きもあったりと見れば見るほど気になる事ばかり……。う~ん、早く原画展にて真相が知りたいです!

というか、小出しの割には情報量が多い多いっ!!もうこれだけでお腹いっぱいですよホントに。原画展に足踏み入れたら自分がどうなってしまうか今から心配になってきました。(当日はできるだけ低テンションで行こう)


さて、原画展のお知らせが来てから少々取り乱し気味な私ですが、膨大な情報に触れたら誰しもが多少は混乱することでしょう。そんな経験はどなたにもある筈です。

そして、それは実在する人間だけではなく漫画のキャラクターだって一緒でしょう。

此度のエピソードでは、あまりにも重大で膨大な情報に触れてしまい、驚愕する一対が描かれておりました。

ケイトはそれを武器に、ダグラスにあるミッションを切り出します。
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今回のテーマは、“ダグラスをどう仲間に引き入れるか”

この一点だったと言って良いでしょう。

第1班班長として班員を率いる彼は、これまでの様々な言動や行動からケイトに嫌われておりました。そのことに関しては前話でも触れられています。本人を目の前にして、ケイトははっきりと「嫌いよ」と言い放ちました。


しかしそんなダグラスですが、他者を陥れることを繰り返してばかりいたわけではありません。それだけで班長になれるほど、こどもたちの棟、もといシャドーハウスは甘くありません。

ではダグラスの何が優れているのかと言えば、それは三つあります。

一つは仲間想いなこと。これは前回の終盤で描かれていました。また、これまでのエピソードでも1班の結束力の強さは何度も示されています。

二つ目は、こどもたちの中では珍しく頭が切れることです。

特に、無能力者狩りから風紀班の創設に至る過程は鮮やかでした。また、創設後もぼろを出さないようにし、風紀班は存在しているだけで評価が上がっていくという非常に旨味のある立ち位置を確保していました。無能力者狩りにはギルバートも関わっていたとはいえ、風紀班の動きに関してはダグラスが計算して手綱を取っていたことでしょう。ショーンとルウも言っていましたが、とてもうまくやっていたと思います。

……まあダグラスにとって不運だったのは、相手が我らのケイト嬢だったことでしょうか。ダグラス自身も言っていましたが、あまり物事を深く考えないこどもたち相手ならなんとかなったかも知れません。ですが、あのケイトが立ち塞がったのですから到底敵うはずがなく「こどもたちの棟でにこんなに頭を使える奴はいなかった!」と白目剥いて倒れ、敢え無く目論見は潰えました。(第140話参照)


しかし、裏を返せばダグラスはこどもたちの棟の中でもトップクラスの頭脳の持ち主ともいえます。こんな風に謀略を巡らせ、それを班員にも従わせられる統率力は目を見張るものがあります。

となれば、仲間に入れて損はないでしょう。

このダグラスの能力がダグラス自身によるものなのか、はたまたクリストファーとアンソニーのように、従者のダグによるものなのかは不明ですが、いずれにせよこの一対はケイトの目標に必要なピースの一つであります。


さて、そんなこんなでダグラスに星つきになって貰ったわけですが、今回の冒頭でケイトがいきなり秘密を打ち明けたのには驚きました。

エヴリンをこの場に呼ばず、ダグラスにだけ「ルイーズとルウ奪還作戦」の詳細を明かしたからです。

しかも、ダグラスへの説得の仕方も非常に巧みです。

まずは「一体化」について真相を教え、ケイトがエドワードに目を付けられていることを明かし、そのせいでルイーズは「お呼ばれ」されてしまったと経緯を説明します。

加えて、エドワードはケイトを陥れるため、同じ班で未熟な「一体化」に失敗する可能性の高いルイーズをわざわざ選んだ、とルイーズ達を救う必要性について語ります。

そしてダグラスが協力を断ろうとしたタイミングで、ルイーズの「お呼ばれ」は他人ごとではなく、今後エドワードの機嫌を損ねたこどもたちにも降りかかる可能性があること、それが班員だったどうするのかとダグラスの痛いところを突き、ダグラスを納得させました。

かつて、第二次亡霊事件の捜査に協力して貰おうとしてパトリックとルイーズに断られてしまった頃(第61話)に比べると、ケイトの成長具合がよく分かるというものです。

案外、当時の「話がすごくつまんなーいっ」「ケイトの話ってやって欲しいことばっかりっ」「すっごい身勝手よねっ」というルイーズの発言が今に活かされているのかも知れません。その発言の当事者を救う会議でそれが活かされるとは、何とも因果なものですが。(いや、むしろ熱い展開でしょうか)


それにしても、ケイトが「星つきがこどもたちを守るのよ!!」と言いオリバーがそれに頷いた直後の、ダグラスとダグの無言の表情がまた良いですね。

ダグラスは直前に班員の姿を思い浮かべていますが、そこには笑顔の班員たちがいました。そして同時に、処分されてしまったフィンのことも思い出しています。ダグラスにとって班員は本当に大切な存在なのでしょう。それを守るため、さらにはフィンのような悲劇を繰り返さないためにケイトに協力するしかないと考えたのかも知れません。そっぽを向きながら奪還作戦の計画について尋ねていますが、それが答えのようなものです。ケイトとダグラスの利害はめでたく一致しました。


そして奪還作戦の詳細がここから語られるわけですが、いつものように謎のポーズで計画を語るオリバーとオリーの生き生きとしていること!実に楽しそうです!

しかもお披露目前のこどもたちを「被験者」呼ばわりとは中々良い根性しております。オリバーはケイト達のお披露目でも檻や仕掛けを製作していましたが、もしかしたらケイト達のことも「被験者」と呼んでいたのかも知れませんね。

『あのくらいの男子なら重い扉を開くことができるのか~』とか『毒草を鋏で切るとは面白い生き人形だ!』とか『シャドーを空中キャッチする生き人形!?これは凄い!!』とか言いながらお披露目眺めてたのかなあ。そうかも知れないなあ…。(でも星つきはゴール前に待機していたので見れなかった気もしますが)


さて、話がズレたので戻しましょう。

オリバーの説明では、お披露目の下準備である庭園の様子や、奪還作戦の段取り、大人たちの棟の地図などが次から次へと語られていきます。情報が多い多い多いっ!

私もこれを読んでいて、思わずダグラスと同じツッコミをしてしまいました。本当に何という情報量でしょうか!シャーリー大々々活躍です!

ただダグラス的には、情報の多さもさることながら、こどもたちが決して知りえない別棟の情報をケイトが得ていることにも驚いたようです。確かに星つきとはいえ、先日まで一介のこどもだったケイトがなぜ重大な秘密を知っているのかと言いたくもなりますよね。でもそこは年頃の男子、好奇心が勝ったようで土下座でもっとよく見せて下さいと懇願です。


……ソウマトウ先生、キャラに土下座させるの好きなんでしょうかね。それとも年長者男子を仲間にするにあたっての通過儀礼でしょうか。これからオリバーとダグラスをまとめて呼ぶ場合は「土下座組」とでも名付けましょうかね。(要検討)


ギャグシーンもそこそこに、「大それた計画を」と言いながら良い表情で図面を眺めるダグラス。こう見てみるとダグラスは完全にケイト側に付いた感じがしますね。というかもう後には戻れない状態でもあるわけですが。

ただ、それもあってか真剣に考えたのでしょう。ここでダグラスが指摘したのは、「一体化」の棺を開錠する「鍵」を奪取する難易度についてでした。

おおっ!?ケイトとオリバーの計画の穴を見抜くとはなかなかやりますね!

しかもダグラスの指摘によって、よりリスクのない方法を取る方向へと話が進みました。やはり三人(三対)寄れば文殊の知恵、俄然計画は現実味を帯びてきます。

そしてその現実味を正真正銘の現実にするには、やはりエドワードに信頼されているダグラスの手が必須です。それこそがダグラスを仲間に引き入れた当初の目的だったわけですから、ケイトの計算は見事的中しました。やっぱりこの計画にダグラスは必要でしたね。


しかしまあ、これほど細かい作戦ですと完全にうまくいくとは言い切れませんが、もし全部達成出来たら大変なことになりますね。

ツイッターでも既に指摘しておられる読者の方がいらっしゃいましたが、計画がすべてうまくいった場合、お披露目には全員合格してしまうし、「お呼ばれ」は失敗するし、それどころかケイトに好き勝手されたという事実しか残りません。するとエドワードはこどもたちの棟の管理者などあっという間に剥奪でしょうし、剥奪ならまだいい方で、辿る運命はトマスと一緒になってしまうかも知れません。

ということは、ケイトの“計画的にぶん殴る”というのは、物理的にではなくエドワードを一気に追い詰めることを指しているということでしょうか。なるほど、確かに「計画的」で「ぶん殴る」に相当するダメージをエドワードは食らいますね。その時のエドワードの顔を見るのが楽しみです。(ライアンが凄い喜びそう)

でも計画には予期せぬことが起こるものです。その非常事態にケイト達「新星つき」がどう動くのかも見ものですし、ますます今回のお披露目編にも期待が大きくなるばかりです。


ただ、そんな予期せぬことが早速起こりました。

お披露目前の一対が突然ケイト達の前に姿を現したのです。すすツタ事件(パニックホラー編)でパトリックが救出していた少女でした。

なぜこんなタイミングで登場したのか、と考えると色々想像が浮かんできますが、ここで個人的な推測を話すと、お披露目にてダグラスがこの少女と関わりを持つのではないかと睨んでいます。

理由は、ラストの少し前にダグラスは、一緒に頑張ろうと手を伸ばすケイトとオリバーに手を重ねようとして、結局重ねずじまいに終わっているからです。

SNSでは、この件についてダグラスが裏切るのではないかという声が聞こえてきますが、多分一度裏切るものの、最終的にはケイト達と行動を共にすることになるだろうと思います。


なぜなら、重ね合わせなかった手の行方はお披露目前の少女へと差し伸べられたからです。

これはきっと、たとえケイト達を裏切ることになっても、お披露目前の少女は見捨てないという伏線になっているのではないでしょうか?

今回の記事の途中にて、ダグラスの優れているところは三つあると書きましたが、彼の優れた三つ目の点は、何だかんだで相手の目線に立って物事を考えることのできるという部分にあると感じています。

ダグラスは今回のラストで、少女を連れ出しながら「お菓子のある部屋連れて行ってやる」と言っています。私はこの台詞を聞いた時、ダグラスがなぜかイザベルとミラベルの好きなお菓子を知っていた第83話の出来事を思い出しました。当時はなんでそんなことを知っているんだと疑問でしたが、今回の少女への接し方を見ると、もしかしたらダグラスは面倒見のいい性格なのかも知れません。でなければそもそも、班員はダグラスに付いて行かないでしょう。


ということで、私は今後のダグラスの動向については楽観視しています。お披露目では恐らく、これまでの汚名を返上する活躍を見せてくれると思います。

お披露目後、今回と同じように二対が手を繋いで歩く姿を是非とも見たいです。