ここ数年、というよりもシャドーハウスを読み始めてからですが、色々趣向の幅が広がったなあと思います。

アニメなんてけいおん!くらいしか能動的に見たことなかったのに、今ではネットサーフィンしていると沢山情報が流れてくるものですから、あれも面白そう、これも気になるなあと目移りすることもしばしばです。

前記事でも触れましたが、まさかいい歳してプリキュアまで見始めるとは思いもしませんでしたよ。

以前だったら東映ミュージアムの行列を見ながら「親御さん大変だなあ」なんて他人事でしたが、今となっては「一人では入りにくいかも知れないけど引っ越さなければよかったなあ……」と後から悔やむくらいにアルカナ・シャドウちゃんに夢中だったりします。


しかし、そうは言っても私にとって最高級のヒロインは今でもローズマリーです!

ブログをご覧の方は耳に胼胝かと思いますが、やはり第17話でエミリコに「心配するほどじゃないわあ」語り掛けた時の笑顔が忘れがたいですね。単純なものですから、あのちょっと困ったような笑顔にあっという間に射抜かれてしまいました。

それから紆余曲折あり、中々登場しない時期があったものの最近では徐々に姿を見せ始めています。これからも色々な表情を、そして活躍する姿を見せて欲しいものです。


と、そんな風に思っていたところで、喜ばしくも第238話でもローズマリーが登場してくれました!

16ページの中で僅か3コマ。

しかしされど3コマ。

超個人的ながら、そしてストーリーの流れを完全に無視するようで申し訳ありませんが、十分に読み応えのあるエピソードでした。



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既に第238話を読んだ方からすれば、これほどバイオレンスな描写の続いたエピソードで何をローズマリーローズマリー言っているんだと思った方も多いかと存じます。

なにせ、前回ラストで不死身の能力を見せつけたライアンが、持ち前のサディスティックさをこれでもかと発揮した回ですからね。

あまり具体的なことは書きたくないのですが、舌を切られるアイリーン、両腕を折られるジェラルド、指をへし折られるエドワードと衝撃的なシーンが次から次へと描かれました。見ているだけでこちらにも痛さが伝わってくるかのようです。


アイリーンは、恐らくすすバトと本人自身がやかましいからでしょうか。

ジェラルドは研究者肌ですから観察は得意な方ですし、手出しできない状態で仲間が苦しむさまを見ていろという嫌味かも知れません。

エドワードはそのまま直球で、ピアニストにとって命ともいえる指がどんどんと犠牲になっていきました。

三者三様、的確に当人たちにとって最も辛い苦痛を味わわせるライアンには悪い意味で感心します。よくもそこまで相手に関心を持てるものです。

冷たい見方をすれば、エドワードらが過去に行った悪行から考えると因果応報とも言えなくもないですが、彼らを見直し始めたところでこれですから否が応でも(多少の)感情移入をしてしまいました。


特にエドワードは、コールマインのエピソードで生き人形時代のエドに思い馳せる描写があったので、彼的には元エドの身体が傷つけられているという精神的な苦痛もあったのではないかと推察しています。

三人のリーダーであるにも関わらず、最も軽いであろう苦痛に涙してしまうのが情けないところではありますが、それだけに余計ライアンの狡猾さが見えた一連のシーンでした。


さて、そう考えるとマリーローズはライアンの嗜虐からよくも免れたものです。

序盤ではライアンに対して「奇遇だな」「マリーローズも特別なシャドーなんだ」と大見得切っておきながら、いざ拘束されたら全くやる気なしの無抵抗です。

ライアンから何度も足蹴にされてもほぼ無反応ですし、全然反抗するそぶりさえも見せません。


ただ、これってライアンみたいな人物には効果的なんですよね。

例えば、第30話ではお披露目に挑む生き人形に対して「顔が見たいんだよなあ 絶望したときの顔がさぁ」と力込めて語っています。(ドロシー曰く「キモ」)(同感)

そんなライアンからしたらマリーローズの反応は退屈なのでしょう。

奇しくも、当時と同じ「顔が見たいんだよな 絶望したときの顔がさあ」と言い残して暴虐は止まりました。


しかし、ここでマリーローズにとって最悪だったのが、ライアンが「生き人形」の存在に気付いたことです。

正直言って私も忘れかけていました。

エドワード・アイリーン・ジェラルドが単身で戦っているものですから、マリーローズと合わせた4人がこの場にいると錯覚してしまいそうになりますが、もちろんそうではありません。

「こども」であるマリーローズ。

即ち、そのパートナーたるローズマリーもこの近辺にいるのです。


ここからのシーンはアクション映画やサスペンスを彷彿とさせる展開でした。

手当たり次第に大暴れするライアン、崩れ落ちる窓ガラス、身を伏せたもののガラスを踏んでしまい遂に居所に気付かれるローズマリー……


恐らくかなり喧しいであろう現場で、なぜローズマリーがガラスを踏んだくらいで居場所がバレたのかは想像で補うとして、これってかなり緊張する場面ですよね。

いつもなら目を細めて「だわぁ」「よぉ」とまったりしているローズマリーでさえ、歯を食いしばり冷や汗流し、失態に目を見開いてしまう。

それだけ事態は深刻といえます。

この場に横たわる強烈な緊張感が、ローズマリーを通じて伝わってはきませんでしょうか。

こんなローズマリーの表情は初めて見ました。不謹慎ではありますが、新しい彼女の一面を見ることができて新鮮ですらありました。

誤解を恐れずにいえば、この一ページだけで私は大満足でした。


ただ、それだけにライアンの強大さも分かろうものです。

大切な存在が傷付けられそうになり焦るマリーローズ、主人の足を引っ張らないよう身を隠すローズマリー。

それを嘲笑うかのように迫るライアンの「顔」は分かりませんが、恐らく余裕の極みでしょう。敗北など万が一も考えてはいないと思います。ドロシーだってあれだけのこどもたち相手に無傷でしたから、ライアンもそのくらい容易いでしょう。

全く「特別なシャドー」とは厄介なものであります。


しかし、「質」で敵わないのなら、「量」で対抗すれば良いではないかとばかりに大量の煤が戦場に現れました。

バーバラとバービーです。

館で用いられる大半の煤を出していた稀有な存在。読者の間では、長らくバーバラの煤量はマリーローズのすす能力と相性がいいのではないかと囁かれていました。


遂に、そんな最強クラスのタッグが目の前に現れました。

敵は重鎮。相手に不足はありません。

「こども」の二対が果たしてどう難敵に立ち向かうのか、勝負の行方はともかくとしてそれを目にするのが楽しみです。