来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

2019年09月

第40話 不安の煤

いきなりネタバレになりますが、今回はソウマトウ先生や編集部ツイッターでも取り上げられていますので、思い切って書かせて頂きます。

ようやく……、ようやくケイトとエミリコが再会しました!!

実に長かったです。
少し前に “作中ではまだ一日も経っていない” という考察記事を書きましたが、現実世界ではなんと4月18日公開の第25話以来、約5か月ぶりの再会です。

あの頃、時代はまだ平成でした。
まさしく、時代を越えてとうとう、ケイトとエミリコは再会したのです!

この事実を前にして、心動かされない読者はまずいないでしょう。
多分単行本を読み返してみても、もう一度この高揚感を味わうことは難しいのではないかと思います。
連載中の本作をリアルタイムで読むことのできている幸運に、ただただ感謝しています。

特に、ソウマトウ先生が力を入れて描いたという、見開きでケイトとエミリコが語り合うシーンは必見です。

これまでの出来事を次から次へと、これでも足りないとばかりに話しかけるエミリコ。
反対に、短いセンテンスで相槌を打ち、時にはエミリコを気に掛けながらそれを聞くケイト。

なんだか家に帰ってきた子供が、今日あった一日の出来事を一生懸命母親に伝えようとしている、そんな温かい親子の会話を想起させます。

第21話や第24話の感想でも書きましたが、ケイトのエミリコに対する姿勢は、まるで母親のようです。

今回も「心細かったわね」とか「なんでもかんでも集めないの」という台詞や、エミリコのお手製エプロンに気付いて褒めてあげるなど、ケイトは本当にエミリコが愛おしいのだなと思わずにいられませんでした。
しかも、ウサギ型の木があったと話すエミリコに、「トピアリーね」と正しい名称を教えてあげている点も見逃せません。
こういった細かい部分も、親子の会話のようなリアリティを出す大きな要因になっているのでしょう。

楽しそうに微笑み合う二人の姿。
どうかこの笑顔がいつまでも続くことを、ひたすら願うばかりです。
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茨の城

3階の重鎮達も思わず同情するほど、到達困難な場所に囚われているケイト。
背の高い茨に囲われた檻は、さながら茨でできた城塞です。

不思議とその中心に佇む ケイトの姿は映えていて、美しささえ感じます。

これは彼女のドレスの色が深紅の薔薇を想起させるからでしょうか。
それとも、彼女の気品ある性格が棘を連想させるからでしょうか。

いずれにせよ、絵になる光景です。

以前にも少し触れましたが、バラと美少女という物語は、古いものですとギリシャ神話のローダンテの物語がまず挙げられます。

この話は、3人の男の求婚に辟易した美少女ローダンテが、神殿内であれば大丈夫だろうと身を隠すものの、追いかけてきた男たちは何を思ったのか「ローダンテ、イズ、ゴッデス!!」と喚き散らし、偶然それを見たアポロンが「こいつら調子に乗りやがって!」と怒った結果、ローダンテは薔薇に、男たちは毛虫と蜜蜂と蝶に変えられた、という伝説です。(意訳)

ローダンテからすれば事故に巻き込まれたも同然ですが、救いは薔薇という美しい花に変えられたことでしょうか。
あ、でも薔薇になっても結局は元三人の男たちにまとわりつかれているので、やっぱりかわいそうですね。ギリシャ神話って、救いがない話も結構あったりするので、これもその一つと言えるでしょう。

さて、美少女こそは出てこないものの、我が国にも薔薇の伝説が古くから残る場所があります。

関東地方に位置する首都圏の穀倉地帯・茨城県です。

今回はシャドーハウスとはあまり関係がありませんが、茨城県の歴史とケイト&エミリコを絡めて書いていきたいと思います。
(※結構こじつけですので、興味ない方は飛ばすことをお奨めします。)

では続きからどうぞ。
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連載開始からの1年の軌跡

本日で連載1周年を迎えたシャドーハウス。

ここまでの道のりは長いようで、短い気もする、そんな不思議な感覚です。
そこで今回、この一年間で何があったのかを時系列にまとめてみました!

こうやってみてみると、たかが一年、されど一年、色々な出来事があったことが分かります。

連載当初からの読者の方は、ぜひ懐かしんで下さい。
途中から読み始めた方は「こんなことがあったんだ」と思って頂けたら嬉しいです。
それでは、以下よりどうぞ。


<シャドーハウス1年の歩み>          
平成30年 8月30日   ヤングジャンプ本誌及びソウマトウ先生のツイッターにて
                            新連載告知。
     9月  6日 ヤングジャンプ本誌で連載開始。
                            同時配信の「となりのヤングジャンプ」「ヤンジャン!」
                            はフルカラー掲載。
      9月20日 韓国の漫画サイト「NAVERBOOKS」で配信開始。
            11月  8日 第10話公開。エミリコの大失敗、ケイト嬢の大激怒。
平成31年 1月18日 第1巻発売、各書店で特典頒布。
            ジュンク堂池袋本店で複製原画展開催
              2月14日   ニコニコ静画で配信開始。
              2月28日 第20話公開。見廻り三人組、亡霊事件を見事解決。
              4月11日 この週より休載告知の画像が「お寝坊エミリコ」
                            から作者イラストの「おやすみエミリコ」に変更。 
令和元年  5月  1日 新元号「令和」を掲げるエミリコのイラスト公開。  
      5月17日   第2巻発売、各書店で特典頒布。
           プロモーションビデオ公開。
           作者イラスト公開。
      5月30日   第30話公開。エミリコさん、女神になる。
      6月21日   次にくるマンガ大賞2019にノミネート    
        7月  8日   東京新聞に書評が掲載。
        8月  8日   ソウマトウ先生作「この物語には関係がない」完売。
              8月22日   週刊ヤングジャンプ編集部より、第3巻の発売が9月13日
             と正式発表。
             次にくるマンガ大賞2019発表、惜しくも受賞ならず。
          9月  6日   連載開始から1周年。


いかがだったでしょうか?
こうやって見てみると、1年とはいえ、様々な出来事があったことが一目瞭然ですね。

特にシャドーハウスは、単行本の発売に伴うプロモーションが活発に行われていて、我々ファンを毎回喜ばせてくれています。
これはひとえに、作者のソウマトウ先生や編集部、印刷所や書店の方々など関係者皆様の尽力があってこその活動だと思いますし、こういった出来事に触れる度に、愛読者で良かったといつも感じています。

この一年を振り返ってみて、「1巻が発売した時はあんなことをしていたなあ」とか、「あの話でエミリコが失敗していた時、同じように仕事で失敗していたなあ」とか、様々な思いが皆様の胸に去来したかと思います。

そして、これから先の一年はどうなるのだろうかと、そもそもこれからの「先」はどれくらい続くのだろうかと、そんな風に思いを馳せた方もいるかも知れません。

今日という日に思い浮かんだその気持ちは、貴重なものだと思います。
是非その思いを胸に、これからもシャドーハウスを楽しんでいきたいですね。

祝! 連載一周年記念日

本日も当ブログにお越し頂き、どうもありがとうございます。

タイトルにも書いてありますが、本日9月6日は、シャドーハウスが週刊ヤングジャンプに初掲載されてから丁度一年になる日です。

つまり、シャドーハウスという作品の誕生日ですね。

実に素晴らしいです!ソウマトウ先生、おめでとうございます!!

これも激務の中で執筆して下さっている先生やアシスタントの方を始め、シャドーハウスを世に送り出して下さった編集部様、原稿を雑誌という媒体にして形作る印刷所の方々、単行本の装丁デザイナーの芥先生、そしてこの作品を我々の手元に送り届けて下さる書店や販売店の方々など、多くの人々の存在があってこその一周年だと思います。

届くか分かりませんが、この場を借りてシャドーハウスという作品に携わる全ての方に感謝申し上げます。いつもありがとうございます!


私事ですが、私管理人とシャドーハウスの出逢いもこの日でした。

思えば一年前、たまたま昼休みに入ったコンビニでヤングジャンプを手に取ったのが始まりです。

巻頭カラーで猛プッシュされていた奇妙な物語。
西洋風の世界観と童話の冒頭を彷彿とさせるナレーションに、不思議と心惹かれたのを今でも良く覚えています。

そしてページをめくると、衝撃の見開き。
そこには、全く同じシルエットを持つ、二人の少女がいました。

同じようでいて、全く違う、異形の存在同士……

このケイトとエミリコの姿を見た瞬間、思わずレジに雑誌を持って行ってしまいました。
文字通りの衝動買いです。

今もまだ、同時に購入した当日の昼食をも思い出せます。
それだけ鮮烈な出逢いでした。

私の手元には、あの日買ったヤングジャンプが今もあります。
これを見ると、当時受けた大きい衝撃が昨日のことのように思い出せます。

あれから一年が経ち、世の中も身近なことも色々ありましたが、今となってはシャドーハウスは生活の一部となってしまいました。

これから先はどうなるか分かりませんし、当ブログも未だに発展途上のままですが、“シャドーハウス第一宣言”をモットーにこれからも応援し続けていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。


何はともあれ、一周年本当におめでとうございます!
これからのシャドーハウスに幸あれ!!


第1話
↑平成30年週刊ヤングジャンプ40号。今では立派な宝物です。

第39話 一番かわいそうな

今回はのっけから、とんでもない描写から始まりましたね。

まだ読んでいない方は、ソウマトウ先生のツイッターで見てみて下さい。
扉絵からかなりとばしてきてます。

ここ最近は、物語やキャラクターの描写が勢いを増してきている感じがして、先生方もノリノリで描いているのかなと思うと嬉しくなります。

特に今回は、物語の内容もさることながら、コマ割やページごとに計算された巧みな構成を楽しむことができます。

本記事では、あらすじとともにそういった点にも着目しながら見ていきたいと思います。
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