北京オリンピックが折り返しを迎え終盤に入りましたね。

連日多くの選手が、驚くような身体能力を生かして大活躍しています。
つい半年前に夏の日差しの中で東京オリンピックが開かれていたとは、なんだか信じられないくらいです。

そういえば先日スノーボードのハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢選手は、その東京オリンピックにも出場していました。

その記憶も新しい中で、前人未到のプログラムを完遂しての優勝です。

私も仕事しながら見てましたが本当に凄かったですね。あっという間でした。
(例のNHKのチャンネル切り替えには慌てましたが)

また、残念ながらメダルはなりませんでしたが、フィギュアスケートの羽生結弦選手の4回転半も驚くべき挑戦でした。

着氷はともかくとして、こちらも史上初の認定です。

後半の日程でも、多くの選手の方々の技が楽しみですね。


さて、ところでシャドーハウスでも、とある「技」が劇中で描かれています。

その「技」とは“すす能力”です。

人間には到底真似できないこの能力は、シャドーのみが持つのを許された超能力です。

エドワードは“すす能力”について、第45話で「人を超えた存在」になるにあたっての重要な要素だと仄めかしています。いやはや、偉大なるおじい様は一体何を企んでいるのか怪しさ満点ですね。

まあ、これこそがエミリコがアニメPVで発している「シャドーハウスってなんなのでしょうか?」という謎なんでしょうけども、それはまだまだ分からないままです。


ただ今回のエピソードでは、長らく謎に包まれている“すす能力”の情報が、また一つ明かされました。

「決闘」という副題の通り、第122話では二人のシャドーの「技」が炸裂します。
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今回のエピソードでもっとも目を引くシーンといえば、やはりダグラスとギルバートの「決闘」の場面でしょうか。

近接格闘に特化したすす能力(ギルバート)
VS
カウンターすす能力(ダグラス)

どちらも目を見張るばかりの能力で、救護班の班員と第1班の班長という肩書は伊達ではありませんでした。

周囲で見ているこどもたちも驚いていることから、すす能力持ちのシャドーから見ても二人の実力は相当なのものなのでしょう。第51話ではありませんが、シャドーハウスではいきなり少年漫画が始まるから面白いですね。(第29話とか第66話みたいに急に恋愛漫画みたいになることもあるけど)


ところで少し不思議なのが、今回初めて名前が判明したロレッタは「『決闘』だよ!」とダグラスとギルバートを煽っていますが、これって大丈夫なんですかね?

幾ら貴族の物まねをしている一族とはいえ、「決闘」とは私闘にほかなりません。それを焚きつけるのって、館的にどうなのかなって気がするんですよね。

ここで考えられるのは、
①シャドーハウスには実は「決闘」という制度がある。
②ロレッタ(の生き人形)が村に住んでいた頃「決闘」を見たことがあった。

といったところでしょうか。

①の場合は修練の間で模擬戦をやったりしているのか、それとも本当に議論では決着しない時は「決闘」で白黒つけているのか…。もしも過去に「決闘」が行われた事例があるのだとすれば、是非とも知りたいところです。

②の場合は、洗脳が薄れた生き人形に影響されてロレッタが口走ったとも考えられます。

そうすると、何気にロレッタのいた村は治安が悪かったりするのでしょうか。西部劇に出てくるような街だったとしたら、ロレッタの強気な性格も何だか納得です。

これについては、話が進んでいけば明らかになるかも知れませんね。ひとまず置いておくとして次にいきましょう。


「決闘」を通じて理解を深め合った漢と漢。

熱い戦いの末、ロレッタの「文句は言うやつはいないね」という言葉に周囲は拍手で答えました。満場一致です。

これにはバーバラも、ダグラスの提案した「風紀班」の結成を認めざるを得ませんでした。


この時の星つき勢の沈黙はかなり重いですね。彼女達からすれば屈辱も良いところでしょう。

その理由は、この瞬間に“星つき”はこどもたちの棟の最高決定機関から陥落し、「追認機関」へと成り下がったからです。

これから跋扈するであろう「強いものがルール」という風潮と、権勢を拡大しかねない「風紀班」の発足。

それを目の当たりにしたバーバラの胸中は察して余りあります。星つき達の脳裏には、暗雲立ち込める棟の未来しか見えなかったことでしょう。

それだけではなく、ひょっとしたらクリストファーとの約束(これはトマスの嘘ですが)を果たせなかったという絶望をバーバラが抱いていたとしてもおかしくありません。風紀班を採用すると言ったバーバラは心なしか弱弱しく思えました。


それにしてもダグラスは上手く立ち回ったものです。

冒頭、表向きは星つきを庇うふりをしながら、結局はその権力を骨抜きにしたのですから。

特に、形式上はこどもたちの棟の全責任を“星つき”に残しながら、「強いものがルール」という原則を認めさせた点は大きいです。バーバラ達に成り代わって頂点に立つわけではなく、良いところだけを取っていくとは実に巧妙な「技」でした。

歴史の実例を持ち出しますが、あのアドルフ・ヒトラーは権力を手にするため、大統領のヒンデンブルクをうまく利用したという例があります。無理矢理大統領になるのではなく、第一次世界大戦の英雄として絶大な人気を誇ったヒンデンブルクに取り入り、国民に自身の正当性を認めさせて権力を得たのです。

ヒンデンブルク亡きあとは、彼の遺志を継ぐことなくヒトラーは「総統」として君臨します。この頃にはもう、ヒンデンブルクに代わってヒトラーが“権威”と“権力”の両方を手中に収め、「第三帝国」は混沌へと進んでいきました。
(書いていて気付きましたがダグラスの髪型ってなんか似てますね。関係ないでしょうけど。)


それを思うと、ラストでバービーが激高した理由も分かろうというものです。

そもそも、つい最近まで“新人”だった生き人形が味方になったところで何になるという話ですし、その上「力になりたい」とか言い出したらバービーでなくとも怒るでしょう。

しかも上で書いたように、今の星つきは窮地に陥っています。

そんな不安定な精神状態で「大変ですね」とか「さすがですね」と言われた日には、バービーからすれば喧嘩を売っているも同然です。

とすれば、バービーキック炸裂もやむなしでしょう。
(こう書くとリッキー地雷踏みまくり……。)

なんとも残念な展開となってしまいました。

せっかく前回ラストでパトリックが格好良く決めたのに、今回のラストは真逆です。リッキーの計算高いところが完全に仇になりました。これなら何もしない方がマシです。


ただ、これはある意味チャンスかも知れません。

何故かと言いますと、珍しくバービー自身の内面が見えたからです。

バービーといえば暴力的な性格が目立ちますが、これまでの描写を見ていると、あくまで“星つき”としての行動の結果ではあるんですよね。
(手段はちょっと考えものだけど)

ところが今回、バービーは単純に怒りに任せてリッキーを蹴りました。
その後に出た台詞が「貴様に何がわかる!」です。

第17話のラムや第82話のエミリコへの対応を鑑みると、この際バービーが発するであろう台詞は『無駄口を叩くなといっただろ!』『早く持ち場に行け!』といった感じだと思います。

なのに、出た言葉は「貴様に何がわかる!」

この言葉の真意を想像すると、彼女達にはまだ明かされていない事実が色々あるのではないでしょうか?

果たしてそれは何なのか。

“星つき”メンバーやクリストファー、ひょっとしたらマリーローズも関わってくるかも知れませんし、ここはリッキーに踏ん張って貰って“薔薇の集い”の取り決めを成功させて欲しいものですね。


さて、ちょっと長くなりましたが、最後に私の想像を書いていきます。

星つき就任以降、バービーが彼女自らの言葉を発したのは

「体調が少し気になったもので…」(第52話)
「こどもたちの棟のことを常に考えご尽力されています」(第52話)
「ケイト様は少し策士すぎるところが見受けられます」(第85話)

など数回しかありません。
だからこそ、今回ラストのバービーの台詞には重要な意味があると感じられたわけです。

しかし、先ほどの台詞を見ていくと一つの共通点があります。

それは、いずれの台詞も『主人のバーバラを想っているからこその言葉』だという点です。

そうすると今回ラストで彼女が放った「貴様に何がわかる!」という叫びも、もしかしたらバーバラを想うがあまりに出た言葉なのではないでしょうか?

それを解き明かす鍵は、過去に彼女たちが負った「消えない傷」に隠されているのかも知れません。