シャドーハウスの魅力・楽しみ方は人ぞれぞれかと思いますが、やはり1番の特徴と言えば「顔の見えない一族」が主要キャラクターであることでしょうか。
他の作品でも顔の見えないキャラクターが登場するのは珍しくないものの、シャドーハウスにおいては約半数が顔の見えないキャラクターで占められています。
こんな作品は恐らく、古今東西見回しても例がないでしょう。影絵であればともかくとして、それ以外ではまず思い当たりません。もしあれば教えて頂きたいくらいです。
シャドーハウスという作品を紹介するにあたって「類似作品不在」というキャッチコピーが用いられることは多いですが、それが誇張でないことは本ブログにお越しの方は存じていらっしゃるかと思います。
そんな「顔の見えない一族」のキャラクターの表情や感情、そしてそれに付随する様々なストーリーをああだこうだと想像し、語り合い、次話のエピソードの更新を楽しみにする……。
それがシャドーハウスの楽しみ方の一つであることは間違いありません。
しかし、一方でキャラクターの表情が読めないというのは不気味です。
ソウマトウ先生はシャドーハウスを「ファンタジーミステリー」(過去ツイート)と仰っておりましたが、謎に包まれた舞台やストーリーもさることながら、顔の全く見えないキャラクターが跋扈しているという設定もミステリアスさをより倍増させています。
この点について個人的に好きなのは第89話のラストですね。
過去記事でも書きましたが(「第89話 甘言」)、最後のページでケイトに挨拶をするサラの顔はもちろんとして、隣にいるミアの姿が意図的に隠されたことによって全く彼女の表情が読めず、どんなことを考えているのか一目では分からないようになっています。
当然ながら、我々読者は神の視点から見ているわけですからサラが何をしようとしているのかは把握していますが、しかしそれでもなお、表情が見えないだけでここまで不穏な光景になるのかと当時は驚きました。一面的な意見なのは自覚していますが、「顔の見えない」という設定が活かされたシャドーハウス有数のシーンだと思っています。
さて、しかしそうすると「シャドー」と呼ばれる面々が何を考えているのかを知るにはどうしたらいいのかという話になりますが、読者からすれば彼ら彼女らのモノローグがあれば間違いなく分かります。会話シーンでは登場人物同士の駆け引きもあるでしょうが、モノローグであればよほどのことがない限りキャラクターの本心が書かれていますからね。
もしそうでないのであれば、キャラクター自身が自分を誤魔化したり誤解しているとか、そういった説得力ある設定や描写(伏線)が必要になるかと思います。いずれにせよ、読者からすれば物語を読み込んでいればまず読み間違えることは少ないと言えるでしょう。
ただ、逆に言えばこのモノローグがなければお手上げともいえます。
シャドーハウスではその代表がルイーズでした。
なぜなら、お喋りな彼女にはほとんどモノローグがなく、口数とは裏腹に本心が掴みにくいキャラクターだからです。SNSではそういった感想がこれまでに多く見受けられました。特に「一体化」に関しては、彼女が何を考えているのか分からないと危惧する声も少なくなかったです。
しかし、此度のエピソードではルイーズが「一体化」についてどう思っていたかその種明かしがなされました。
そしてそれと同時に、謎に包まれていた「一体化」の儀式の様子が描写されました。
第37話でソフィが「館の重大な秘密」と語っていた秘儀の一端がついに明らかになります。
他の作品でも顔の見えないキャラクターが登場するのは珍しくないものの、シャドーハウスにおいては約半数が顔の見えないキャラクターで占められています。
こんな作品は恐らく、古今東西見回しても例がないでしょう。影絵であればともかくとして、それ以外ではまず思い当たりません。もしあれば教えて頂きたいくらいです。
シャドーハウスという作品を紹介するにあたって「類似作品不在」というキャッチコピーが用いられることは多いですが、それが誇張でないことは本ブログにお越しの方は存じていらっしゃるかと思います。
そんな「顔の見えない一族」のキャラクターの表情や感情、そしてそれに付随する様々なストーリーをああだこうだと想像し、語り合い、次話のエピソードの更新を楽しみにする……。
それがシャドーハウスの楽しみ方の一つであることは間違いありません。
しかし、一方でキャラクターの表情が読めないというのは不気味です。
ソウマトウ先生はシャドーハウスを「ファンタジーミステリー」(過去ツイート)と仰っておりましたが、謎に包まれた舞台やストーリーもさることながら、顔の全く見えないキャラクターが跋扈しているという設定もミステリアスさをより倍増させています。
この点について個人的に好きなのは第89話のラストですね。
過去記事でも書きましたが(「第89話 甘言」)、最後のページでケイトに挨拶をするサラの顔はもちろんとして、隣にいるミアの姿が意図的に隠されたことによって全く彼女の表情が読めず、どんなことを考えているのか一目では分からないようになっています。
当然ながら、我々読者は神の視点から見ているわけですからサラが何をしようとしているのかは把握していますが、しかしそれでもなお、表情が見えないだけでここまで不穏な光景になるのかと当時は驚きました。一面的な意見なのは自覚していますが、「顔の見えない」という設定が活かされたシャドーハウス有数のシーンだと思っています。
さて、しかしそうすると「シャドー」と呼ばれる面々が何を考えているのかを知るにはどうしたらいいのかという話になりますが、読者からすれば彼ら彼女らのモノローグがあれば間違いなく分かります。会話シーンでは登場人物同士の駆け引きもあるでしょうが、モノローグであればよほどのことがない限りキャラクターの本心が書かれていますからね。
もしそうでないのであれば、キャラクター自身が自分を誤魔化したり誤解しているとか、そういった説得力ある設定や描写(伏線)が必要になるかと思います。いずれにせよ、読者からすれば物語を読み込んでいればまず読み間違えることは少ないと言えるでしょう。
ただ、逆に言えばこのモノローグがなければお手上げともいえます。
シャドーハウスではその代表がルイーズでした。
なぜなら、お喋りな彼女にはほとんどモノローグがなく、口数とは裏腹に本心が掴みにくいキャラクターだからです。SNSではそういった感想がこれまでに多く見受けられました。特に「一体化」に関しては、彼女が何を考えているのか分からないと危惧する声も少なくなかったです。
しかし、此度のエピソードではルイーズが「一体化」についてどう思っていたかその種明かしがなされました。
そしてそれと同時に、謎に包まれていた「一体化」の儀式の様子が描写されました。
第37話でソフィが「館の重大な秘密」と語っていた秘儀の一端がついに明らかになります。
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ついにルイーズの内面が描かれた第189話。ルイーズのルウへの思いを聞いてホッとした方は多かったのではないでしょうか?
ですが、自慢ではないですが私はまったく気にしておりませんでした!
なぜかと言いますと、第65話のエピソードでルイーズのルウへの思いはもう解決したと思っていたからです。
第65話といえば、ルイーズがルウを連れまわしてすす能力の調査をしていた回ですが、あの時ベンジャミンと会話したことでルイーズの「生き人形」に対する姿勢は随分変わっていました。
あの時ルイーズは、ベンジャミンの「顔だけでなく体も労ってやれ」という台詞と、腕立て伏せを自ら行い疲労感を体験したことでルウが置かれている状況に気付くことが出来たんですよね。
そんなルイーズがルウと二人きりになって問いかけたのが「ルウはさあっ?疲れたっ?」でした。
恐らく、ルイーズにも思うところがあったのでしょう。第65話の冒頭では「今日の掃除は2倍速でお願いっ」などとルウを道具扱いしていたルイーズですが、恐らくはベンジャミンとの交流で初めてルウの立場になって考えたのだと思います。
台詞はないですが、この問い掛けを聞いたルウの表情がまた良いですよね。
たった一コマ、見開かれた目の描写。
これだけでルウがどんな気持ちでいたのか容易に想像がつきます。主人からの予想外の言葉に驚いていたからこその表情でしょう。この時のルウの心中を考えるだけで余裕で半日は時間が潰せるくらい情報量に満ちた一シーンであります。
そしてそこからの、微笑みながら「疲れました」と正直に零すルウ、驚きながら「言わないと分からないじゃないっ!」「じゃっ今日はもう休もっ!」と語り掛けるルイーズの会話で第65話は幕を閉じますが、ここからの二人微笑み合いながら渡り廊下を歩くシーンで私はもう確信していましたよ。
ああ、もうこの二人は大丈夫だと。ケイトとエミリコと同じような絆で結ばれたのだから心配する必要はないと。
奇しくも第65話のサブタイトルは「お呼ばれ」でしたが、そんな不穏な副題から放たれた光り輝くエピソードがあの回では描かれていました。だからこそ私は安心してルイーズとルウを見ることが出来ていたのです。
しかし、しかし。
そんな風にルイーズとルウの関係を受け止めていたからこそ、二人の間に入って邪魔する人物がいたことに憤りを覚えずにはいられません。
ルイスです。いや、正確に言うならその背後にはアンソニーがいることでしょう。
本来であれば誰も立ち入ってはならない「一体化の儀式」の真っ最中に、あろうことかルウに対し「クリストファー」への妄信を吹き込もうというのですから卑怯この上ないです。せっかくルイーズが一体化に抵抗し、ルウと共に頑張ろうとしていたのに、なんともまあ巧妙なやり方でしょうか。しかもルイスのすす能力が、ルイーズと同じく生き人形への精神系の能力というのがまたやるせなくなります。
ルイーズは直前に「もうこんなところ帰ろ…こんな狭くてつまんないとこ…」と力なく呟いていますが、真っ暗で狭いところに押し込められた上に、頼みのルウが豹変してしまったというのですからその恐怖は相当だったでしょう。ルイーズの不安な胸中を思うと、読んでいるこちらも切なくなってきました。
ただ、ルウが「クリストファー様を信仰しましょう」とクリストファーの名を出した際のルイーズの反応が、恐怖よりも驚愕の方が上回っているのが救いと言えば救いでしょう。ルウが決して言わないであろう違和感をきっかけに、ルイーズにはどうか本能に負けずに「一体化」を踏みとどまって欲しいと願わずにはいられません。
思えば、第65話ではマリーローズもルイーズに「顔は大切に扱うんだよ」と忠告してますね。
マリーローズといえば語るまでもなく、二度の亡霊事件を起こしてまで従者、いやローズマリーを守るため頑強に「一体化」に抵抗した人物です。しかし館に身を置いたままではそれは叶わず、残念ながら大切なローズマリーと共に館を後にしました。その行方は今も知れません。
恐らくベンジャミンだけではなく、マリーローズのあの台詞もルイーズの心境変化に関与したことでしょう。それを思う時、その意志を継いだルイーズには困難かとは思いますが、マリーローズとは違うやり方でルウを守って欲しいと思います。
さて、私の感想は以上ですが、今回得られた情報から最後に少しだけ考察をしてみます。
此度、ルイーズとルウの一体化の直前に既視感のある物体が登場しました。
「恩恵の欠片」です。
一体化の儀式を行う空間の最奥部にうやうやしく安置されたこの物体は、「すすツタ事件」においてアンソニーがマーガレットに投与したあの忌々しい粒です。その効果によってマーガレットはすす能力を暴走させ、そして落命しました。
そんな物体がなぜここにあるのか、なぜアンソニーはそれを持っていたのか、この物体の正体は何かと多くの疑問が浮かびますが、ひとまずそれは置いておきましょう。
今回のエピソードで「恩恵の欠片」が「一体化」を引き起こすに不可欠な物体であることが明白になったことで、一つ思い浮かんだ考えがあります。
それはこの「恩恵の欠片」は人工的に精製されたもので、恐らくシャドーの本能、または凶暴性を引き起こすものではないかという推察です。
「一体化」においてシャドーは生き人形の身体を乗っ取ろうとするわけですが、そうした動きを促進させる作用があるということです。
ここから考えていくと、60年前にミラーハウスで起こった惨劇と共通するんではないかと思うんですよね。第107話でエミリーが独白していたあの出来事について、彼女は「きっと誰かが起こした事件」と述べていますから。
それなら60年前にモーフ(現在のシャドー)が突如繭を出して襲い掛かったこと、森の中でケイトが見たモーフが大人しかったこと、マーガレットが暴走したこと、今回のエピソードでルイーズの身体から繭が出てきたことの説明がつきます。
もしかしたら「恩恵の欠片」を生み出したのが、「偉大なるおじい様」その人なのかも知れません。
ですがこれだけの状況証拠があってもその目的はまだ不明です。
大人達の棟に舞台が移ったことで、そうした謎にもいよいよスポットライトが当たるようになるとすれば、これからの展開にますます目が離せなくなりそうです。
ついにルイーズの内面が描かれた第189話。ルイーズのルウへの思いを聞いてホッとした方は多かったのではないでしょうか?
ですが、自慢ではないですが私はまったく気にしておりませんでした!
なぜかと言いますと、第65話のエピソードでルイーズのルウへの思いはもう解決したと思っていたからです。
第65話といえば、ルイーズがルウを連れまわしてすす能力の調査をしていた回ですが、あの時ベンジャミンと会話したことでルイーズの「生き人形」に対する姿勢は随分変わっていました。
あの時ルイーズは、ベンジャミンの「顔だけでなく体も労ってやれ」という台詞と、腕立て伏せを自ら行い疲労感を体験したことでルウが置かれている状況に気付くことが出来たんですよね。
そんなルイーズがルウと二人きりになって問いかけたのが「ルウはさあっ?疲れたっ?」でした。
恐らく、ルイーズにも思うところがあったのでしょう。第65話の冒頭では「今日の掃除は2倍速でお願いっ」などとルウを道具扱いしていたルイーズですが、恐らくはベンジャミンとの交流で初めてルウの立場になって考えたのだと思います。
台詞はないですが、この問い掛けを聞いたルウの表情がまた良いですよね。
たった一コマ、見開かれた目の描写。
これだけでルウがどんな気持ちでいたのか容易に想像がつきます。主人からの予想外の言葉に驚いていたからこその表情でしょう。この時のルウの心中を考えるだけで余裕で半日は時間が潰せるくらい情報量に満ちた一シーンであります。
そしてそこからの、微笑みながら「疲れました」と正直に零すルウ、驚きながら「言わないと分からないじゃないっ!」「じゃっ今日はもう休もっ!」と語り掛けるルイーズの会話で第65話は幕を閉じますが、ここからの二人微笑み合いながら渡り廊下を歩くシーンで私はもう確信していましたよ。
ああ、もうこの二人は大丈夫だと。ケイトとエミリコと同じような絆で結ばれたのだから心配する必要はないと。
奇しくも第65話のサブタイトルは「お呼ばれ」でしたが、そんな不穏な副題から放たれた光り輝くエピソードがあの回では描かれていました。だからこそ私は安心してルイーズとルウを見ることが出来ていたのです。
しかし、しかし。
そんな風にルイーズとルウの関係を受け止めていたからこそ、二人の間に入って邪魔する人物がいたことに憤りを覚えずにはいられません。
ルイスです。いや、正確に言うならその背後にはアンソニーがいることでしょう。
本来であれば誰も立ち入ってはならない「一体化の儀式」の真っ最中に、あろうことかルウに対し「クリストファー」への妄信を吹き込もうというのですから卑怯この上ないです。せっかくルイーズが一体化に抵抗し、ルウと共に頑張ろうとしていたのに、なんともまあ巧妙なやり方でしょうか。しかもルイスのすす能力が、ルイーズと同じく生き人形への精神系の能力というのがまたやるせなくなります。
ルイーズは直前に「もうこんなところ帰ろ…こんな狭くてつまんないとこ…」と力なく呟いていますが、真っ暗で狭いところに押し込められた上に、頼みのルウが豹変してしまったというのですからその恐怖は相当だったでしょう。ルイーズの不安な胸中を思うと、読んでいるこちらも切なくなってきました。
ただ、ルウが「クリストファー様を信仰しましょう」とクリストファーの名を出した際のルイーズの反応が、恐怖よりも驚愕の方が上回っているのが救いと言えば救いでしょう。ルウが決して言わないであろう違和感をきっかけに、ルイーズにはどうか本能に負けずに「一体化」を踏みとどまって欲しいと願わずにはいられません。
思えば、第65話ではマリーローズもルイーズに「顔は大切に扱うんだよ」と忠告してますね。
マリーローズといえば語るまでもなく、二度の亡霊事件を起こしてまで従者、いやローズマリーを守るため頑強に「一体化」に抵抗した人物です。しかし館に身を置いたままではそれは叶わず、残念ながら大切なローズマリーと共に館を後にしました。その行方は今も知れません。
恐らくベンジャミンだけではなく、マリーローズのあの台詞もルイーズの心境変化に関与したことでしょう。それを思う時、その意志を継いだルイーズには困難かとは思いますが、マリーローズとは違うやり方でルウを守って欲しいと思います。
さて、私の感想は以上ですが、今回得られた情報から最後に少しだけ考察をしてみます。
此度、ルイーズとルウの一体化の直前に既視感のある物体が登場しました。
「恩恵の欠片」です。
一体化の儀式を行う空間の最奥部にうやうやしく安置されたこの物体は、「すすツタ事件」においてアンソニーがマーガレットに投与したあの忌々しい粒です。その効果によってマーガレットはすす能力を暴走させ、そして落命しました。
そんな物体がなぜここにあるのか、なぜアンソニーはそれを持っていたのか、この物体の正体は何かと多くの疑問が浮かびますが、ひとまずそれは置いておきましょう。
今回のエピソードで「恩恵の欠片」が「一体化」を引き起こすに不可欠な物体であることが明白になったことで、一つ思い浮かんだ考えがあります。
それはこの「恩恵の欠片」は人工的に精製されたもので、恐らくシャドーの本能、または凶暴性を引き起こすものではないかという推察です。
「一体化」においてシャドーは生き人形の身体を乗っ取ろうとするわけですが、そうした動きを促進させる作用があるということです。
ここから考えていくと、60年前にミラーハウスで起こった惨劇と共通するんではないかと思うんですよね。第107話でエミリーが独白していたあの出来事について、彼女は「きっと誰かが起こした事件」と述べていますから。
それなら60年前にモーフ(現在のシャドー)が突如繭を出して襲い掛かったこと、森の中でケイトが見たモーフが大人しかったこと、マーガレットが暴走したこと、今回のエピソードでルイーズの身体から繭が出てきたことの説明がつきます。
もしかしたら「恩恵の欠片」を生み出したのが、「偉大なるおじい様」その人なのかも知れません。
ですがこれだけの状況証拠があってもその目的はまだ不明です。
大人達の棟に舞台が移ったことで、そうした謎にもいよいよスポットライトが当たるようになるとすれば、これからの展開にますます目が離せなくなりそうです。
