来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

各話あらすじ

第72話 やさしさ

一昔前の常識が現代の非常識になることはままあります。

例えば、プールに入った後に目を洗うことは眼球を傷つける可能性が高いため、最近では厳禁とされているそうです。

これを書くと年齢がバレそうですが、私が小学生の頃は学校のプールに洗眼水栓(目の間隔で蛇口が二つ付いた、上向きに固定された水栓)があって、授業後はこれで目を洗い流していました。

当時は疑いもしなかった行為が今では禁止されているとは不思議な感覚です。

ただ理由を調べてみると、水道水との浸透圧の違いや水流の勢いに問題があるらしいので疑問を挟む余地はなさそうですね。
昔は塩素を流すという説明に納得していましたが、案外尤もらしい理由さえあれば人はそれを信じてしまうのかも知れません。物事の判断とは難しいものです。

プールといえば、最近は暑い日が続くものの流行り病の影響で閉鎖しているところも多いそうです。
一時の混乱とはいえ夏の風物詩が消えてしまうのは寂しいものがありますが、来年の今頃にはこれまでと変わりない景色が見られることを願っています。


さて、久々の更新でシャドーハウスに関係のない話を長々とするのも難なので本題に入ります。

おじい様と共にある棟で衝撃的な出来事が起こる中、庭園で続くマリーローズの「最後の授業」。

窮地に追い込まれるケイトとジョンを救ったのは、エミリコの大好物でした。


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第71話 お呼ばれとお迎え

第71話では、久々に試験官三人組が登場しました。

エドワードとアイリーンとジェラルドです。

彼らは試験官という与えられた役割を全うし、“お披露目”で偉大なるおじい様から評価を得ることができました。
念願の“3階”行きこそはなりませんでしたが、それでも“2階”の住人の中では出世頭でしょう。こどもたちの棟の管理権限はエドワードによって握られることになりました。

ここまでくれば彼らの地位は安泰と思われます。
事実、第36話では“2階”でも十分な権力があると書かれていました。


ところが、三人はそれだけでは満足していませんでした。

さらなる高みを目指すべく、次の一手を練るエドワード達。
その理由は今回のエピソードで描かれた衝撃的な光景が雄弁に物語っています。

“お披露目”の準備をしながら「突き進むべきなのだ」と明言していたエドワード。

文字通り『死』と隣り合わせのシャドーハウスでは、戻ることも留まることも落命を意味していました。続きを読む

第70話 最後の授業

本ブログの来館者が、どのような職業、あるいはどのような学校に通っているのかは分かりませんが、敢えて社会人の方々に聞いてみたいと思います。


学生時代、最後に受けた授業のことを覚えているでしょうか?

恥ずかしながら、私は全然覚えていません。

「最後」という括りがなければ幾らでも思い出せるのですが、不思議と一番最後に受けた授業が何かと問われると何故か思い浮かばないんですよね。


よくよく考えると、「最後の授業」は学生生活の終盤だったため、迫りくる環境の変化に気を取られて印象に残っていないのかも知れません。
私のように覚えていないという方も多いのではないでしょうか?

もっとも、ちゃんと気を引き締めて学生生活を過ごした方が大多数かと思いますので、そんな緊張感のない人間は私も含めて少数だとお叱りを受けるかも知れません。そういった方ならば「最後の授業」は学生生活のピリオドとして、大切な思い出となっていることでしょう。


ところが今回のお話で繰り広げられた「授業」は、そんな議論さえ付け入る隙のないインパクトを我々に与えました。

ケイトにとっては、これが最後であろうとなかろうと、生涯絶対に忘れ得ない授業だった筈です。



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第69話 理由

題名を見て最初に思い出したのは、小説家・宮部みゆき氏の同名の作品でした。

直木賞受賞作品であることと三度の映像化で知名度の高い小説ですが、何よりも大きな特徴は登場人物が多いことです。

普通、小説の主要人物は多くて十数名ですし、名前が出ていても物語に実質関わらない脇役も多いです。それに文章で表現されるため、漫画でいう“モブキャラ”は省略されるのがほとんどです。

そういった意味では、数十人もの人物が登場する宮部みゆき氏の「理由」は特異な作品と言えますね。
初めてWebで検索したのですが、サジェストで「相関図」と出てきたのでクリックしたら沢山の相関図が出てきて思わず笑ってしまいました。
ミステリー好きな人の多さを改めて思い知りました。


さて、シャドーハウスも登場人物が多い作品ですね。

漫画では先程も書いた“モブキャラ”が描かれるため、小説よりもキャラクターが多くなるのは必然といえます。
しかしそれを差し置いてもかなりの大人数だと思います。
幾らシャドーと生き人形がペアで登場するので倍々に増えていくとはいえ、100名以上のキャラクター全てに名前と性格が与えられているのは珍しいと思います。

ベル姉妹はともかくとして、マーガレットとマギーまで物語に大きく関わってくるとは正直予想外でした。(期待はしてましたけど)


そんな同名の傑作を彷彿とさせた今回のサブタイトル。
その意味は、前話を読んだ方なら何を示しているのかご存知かと思います。

寂しげに「どうしてなの?」と問いかけたケイトの疑問。

その真相は、愛しき者のために心強くあろうとした、切ない願いでした。



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第68話 亡霊騒ぎの犯人

久々のカラー扉でしたね。4巻発売以来でしょうか。
満を持して、ジョンとショーンが彩りを伴って初登場しました。

彼らが腰掛けている風変わりな椅子は、ウィスパリングチェアまたはキッシングチェアと呼ばれる椅子です。
何の用途に使うのかは字面から想像して下さい。
まあ普通は男女で座る椅子ですね。

でも貴族が暗殺の情報を交わしたことからアサシンチェアとも呼ぶみたいですので、この扉絵ではそちらの方が似合います。
本を伏せて従者の声に耳を澄ませるジョンが格好良いですね!
(絶対本読んでないだろうけど)


今回のお話はそんな扉絵が似合う、同期にすら明かせないケイト組とジョン組だけが知る秘密が暴かれました。


沈黙の後に告げられた犯人の名。

伏し目がちにその名を呟いたケイトの胸には、どんな感情が去来していたのでしょうか。
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