来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

感想

【第66話感想】禁じられた恋 ~マーガレット策士編~

全然関係ないのですが、本日(6/14)20:00からニコニコ動画で名取さなさんが「名取さなとエドワード・ゴーリーの絵本を読もう」という企画で生放送を配信していますね。

今私もそれを聞きながらこの記事を書いています。


名取さなさんといえば、昨年10月にシャドーハウスを宣伝してくれたVtuberです。
当時まだそれほど知られていなかったシャドーハウスですが、彼女が読者であることを明言してくれたおかげで作品が広まるきっかけになりました。

インフルエンサーに紹介されたことでツイッターでも『ぷちバズり』状態となり、ようやくシャドーハウスに光明が見えた初めての出来事でした。ソウマトウ先生も可愛いコラボイラストを描いてくれていましたので、見たことのない方は先生のTwitterかpixivFANBOXで見てみて下さい。

pixivFANBOXの方は支援者以外も閲覧できる全体公開記事でしたので、これで興味を持った方は是非先生への応援をお願い致します!(月¥200~¥1000までの3プラン)
ちなみにリンクはブログの左側にあります。


さて雑談はここまでにして、本題に入りましょう。

前記事で書いた、第66話でのパトリック組と一組の少女との邂逅。
もう一つの視点から見たこの場面について語っていきたいと思います。





続きを読む

第63話 集められる生き人形

多くの創作作品が生み出される昨今、他所との差別化を図ろうとクリエイターの方々は様々な趣向を凝らしているのをよく見かけます。

“類似作品不在”と称されるシャドーハウスもその例に漏れないでしょう。

登場人物の半数が黒く塗りつくされた作品など、古今東西見回しても皆無だと思います。


ですが、キャラクターの性格やストーリーは王道と言っても差し支えないように見えます。


正義感溢れる前向き主人公・エミリコと、頭脳明晰冷静沈着な令嬢・ケイト。
純粋真っすぐ熱血漢・ジョンと、何でもそつなくこなすセーブ役・ショーン。
尊大な自信家・パトリックと、それを献身的に支える従者・リッキー……


他にも、苦しみを背負ったリーダー・バーバラと鬼軍曹・バービー、発明師弟コンビのオリバー&オリーなど、魅力的かつ安定感のあるキャラクターたちが躍動しています。


過去作品と比較されるのを避けるため奇抜なキャラクター設定をする作品もないことはないですが、シャドーハウスではあまり見受けられません。

それでいて、個々の登場人物を誰一人埋没させないように描写しているのには驚かされますね。

しかもある意味安心感もありますので、読んでいてストレスを感じないのも読み続けられる一つの要因なのかも知れません。


ところが、そんな安心感を取り払うかの如く、あまりに意外な人物が想定外の手法でケイト達に立ちはだかりました。


決して主人公が最強とは言えないこの作品に、心は揺れるばかりです。


続きを読む

第61話 深夜の同期会

「火」というものは不思議なものです。

本来は生命を脅かす存在であるにも関わらず、それを見ていると心安らぐという人も多いそうです。

焚き火や蝋燭の炎にリラックス効果があることは実験データからも証明されています。
炎を被験者に見せると脳からアルファ波(癒し効果が得られた時に発せられる脳波)が検出されるそうですが、これは炎の「揺らぎ」が癒しに作用するホルモンを分泌させることが理由として考えられています。

ただもう少し踏み込んで考えてみますと、なぜ火を見ると癒し効果を持つホルモンが分泌されるのかは疑問です。
(被験者が火に対してトラウマを持っている場合は当然除いてです)

これについては、
「太古の人類は外敵に怯えて暮らしていたが、火を手に入れたことによって外敵からの襲撃に警戒する必要がなくなった。だから火を見ると心が落ち着くのだ」
という説明がよくなされます。

その記憶が遺伝子に組み込まれており、だから現代の人間も炎を見ると無意識に安らぎを覚えるのだそうです。


しかしそれに加えて、私はもう一つ理由があると思います。

それは、火の番をしていた仲間がいたという記憶。
それもセットになっているのではないかという仮説です。

フランツ・カフカの「夜に」という短編に、夜の間でも誰かが火の見張り番をしなくてはならない、という描写があります。

いくら野生動物が火を怖がるからと言っても、それを放っておくわけにはいきません。
そこには必ず火の番をする者がいた筈です。

そうすると、眠りについている間でも生命を委ねられる仲間=信頼できる存在がいた、という朧げな記憶も、もしかしたら人間の深層心理の中に残っているのではないでしょうか。


今回のお話では、暖炉の火を一緒に眺める同期4人の姿がありました。

火を見つめながら各々が考えていたこと。

あの短い時間を共有したことこそが、ケイトが何よりも求めていたものだったのかも知れません。
続きを読む

第59話 散策

現在30歳以上の方々は、映画「タイタニック」と聞いた時、あるシーンが真っ先に頭に浮かぶかと思います。

映画の前半で、ジャック・ドーソン(レオナルドディカプリオ演)がローズ・デウィット・ブケイター(ケイト・ウィンスレット演)を船首に招いて手を広げさせる、あのシーンです。

ポスターやプロモーションビデオにも用いられ、公開当時は四六時中テレビで流れていた記憶があります。
それどころか、眺めが良い場所に行くと必ずや何組かのカップルが物真似をしていました。

ちなみにこの時のローズの台詞で「私、飛んでるわ!」という名言があるのですが、物真似の際にそれを叫ぶのが一種のお約束でしたね。

主題歌の‟My Heart Will Go On”と共に、映画を象徴する場面であります。


さて、ところでこの名シーンは、ある彫刻がモデルになっていることを皆様は御存知でしょうか?


その彫刻とは、パリ・ルーブル美術館に展示されている「サモトラケのニケ」です。
(写真は、管理人がルーブル美術館に行った時に撮影したもの)

サモトラケのニケ

19世紀にエーゲ海のサモトラケ島で発見された彫刻で、およそ紀元前1世紀前後に制作されたと考えられています。正確な年代や作者は不明なものの、全身大理石のこの彫像はギリシャ彫刻の最高傑作とされてきました。

像のモチーフは、勝利の女神・ニーケーです。船の舳先を模った台座に置かれていたと推定されたことから、現在の台座も同じような形となっています。

ルーブル美術館ではメインとなる階段踊り場に飾られており、モナ・リザと並んで破格の扱いを受けています。


さて、ある年代の方々には懐かしいこの映画。
第32話以来のほのぼの回となった今回は、それを連想させるシーンがありました。
続きを読む

第54話 好敵手たち

好敵手。

こう書かれると『ライバル』と呼んでしまうのは、シャドーハウスがジャンプ漫画だからこそでしょうか。「『本気』と書いて『マジ』」「『運命』と書いて『さだめ』」とかと同じ類です。

そういえばシャドーハウスでは、お影様の台詞は『私(俺)』と書いて発言した人物の名前となっていますね。まあ、それとはまた別の話でしょうけども。


さて、漫画や創作物では主人公に対抗するキャラクターがいると盛り上がるものです。バトルものはもちろんのこと、恋愛ものやスポ根ものもそうですね。

かわぐちかいじ氏の漫画も社会派作品が多いですが、必ずと言って良いほど主人公と対になるキャラクターが登場しています。それどころか脇役同士でライバルになっているキャラクターもざらです。

なんだかんだで主人公が難敵に立ち向かうというのは、古今東西の物語で良く見受けられるスタンダートな要素です。平たく言うと鉄板ネタです。

今回のお話では、ケイトにまたもや厄介なキャラクターが登場しました。

しかし、シャドーハウスの場合はそれだけではありません。
そうやって読者の目を逸らしながら、別の局面で大きな動きをねじ込んできます。

第54話も例外ではありませんでした。

ラストのページを読んでからずっと、早く次が見たいという衝動と、続きを読みたくないという不安感が私の中でせめぎ合っています。


続きを読む
最新コメント
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ