来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

各話あらすじ

第82話 エミリコ班

お気づきの方もいるかも知れませんが、今話の構成はいつもと違っています。

何が違うのかといいますと、扉絵が2ページ目以降にあることです。

『扉』絵と言うくらいですから本来は1ページ目にあるのが普通です。ところが今回は3ページ目にあるんですよね。

副題が2ページ目以降に書かれているのは第38話・43話・44話がありますが、扉絵が1ページ目以外で描かれるのは第1話以来です。(第43話も扉絵っぽいと言えば扉絵みたいですが)


ところで、なぜ私がここで扉絵に注視したのか。
理由は簡単です。

ただ単に、ソウマトウ先生のツイッターで上げられた次回予告画像がとても可愛かったからです。(見ていない方はここよりどうぞ)

新生・エミリコ班のメンバーが並んだ絵。個性的な4人が横並びになっているのを見て本編を今か今かと待ち受けていたのですが、そうして読み始めたらある筈の扉絵がなかったので「おやっ?」と思ったんですよね。

ですが読み進めていくとちゃんとありました。そこで扉絵が2ページ目以降にあるのはいつ以来なんだろうと調べてみたら、上記のような結果だったわけです。まあ偶然の成果だったわけですね。

もし第82話を読んで、
『なんてことだ……!これは第1話以来、81話ぶりの希少な構成だ!!』
と瞬時に分かった方がいましたら、トップクラスのシャドーハウスマニアかと思います。ぜひ教えを請いたいです。


さてさて、それはともかくとして何度見ても可愛らしい扉絵ですね。
ツイッターでは彼女達の姿を見て「アイドルじゃん」と呟いている方がいましたが、まさにそんな感じです。私は前述の予告画像を見て『エミリコが持っているのは箒の柄だろうけど、これだとバトンみたい』と思っていました。

音楽隊にせよアイドルにせよ、こんな娘たちが集まったグループなら大ヒット間違いなしですよね。
もしも彼女達がブレイクしなかったとしたら、所属事務所のプロデュースが100%悪かったと断言します()

ただ残念なのが、本来ベルのところに立っている筈だったローズマリーがいないことでしょうか。
得意げに腰に手を当てたローズマリー見たかったなあ……。

それともう一つこの扉絵を見て思い出したのが、エミリコが初めて朝の大掃除に参加したエピソードです。第8話で“すす掃除の唄”(管理人が勝手につけた仮称)を朗らかに歌っていたローズマリー班ですが、思わず当時の雰囲気に似ているなあと感じました。
アニメであの歌にメロディーが付いていたら楽しいでしょうね。


さて、そろそろ本題に移りましょう。

前回の終盤で発足したエミリコ班。その船出は、前途多難なものでした。続きを読む

第81話 新しい班長

11月4日(現地時間3日)から、米国大統領選挙の投開票が行われていますね。

共和党は現職・トランプ氏、民主党はバイデン氏が代表として選出され、昨日バイデン氏が当確として勝利宣言しました。

ところが、トランプ氏は9日現在も投開票の是非について訴えており、まだまだ予断を許さない状況となっています。2000年の時と同様、年明けまではこの状況が続くのではないでしょうか。

ただ厄介なのが、米国はこういった状況が続くと大抵、国内の平定のため外部において激越な行動を起こすことが度々あります。他国のことに口出しすべきではないですが、そういった国柄であることをはっきりと認識した上で、適切な付き合い方を考えていく必要があるのではないかと感じています。


ところで、此度の選挙を例に出さずともリーダーの選出には内紛がつきものです。決して愉快なものではないですが、古今東西見渡せば幾らでもこういったケースは見受けられます。

選挙制・世襲制・輪番制・指名制・籤引制と方法の違いはあれど、対立候補が納得せずに争いになる例はこれまで何度も繰り返されてきました。会社の部署の長から一国の首脳まで、規模の大小は問わず一度は見聞きしたことがあるかと存じます。

これらが紛争の種になるのは権益の確保が主な原因ですが、リーダーという地位が権威的な効果を持っているのも問題を複雑にさせる一つの要因だったりします。こうなるともう、解決の糸口を掴むのは困難です。


今回のエピソードも、現実世界で散見される「リーダーの選出」の難しさが描写されました。

かの国と同様、この問題が解決するには幾つもの壁を乗り越える必要がありそうです。



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第80話 日常

鳥は自由の象徴と言われています。

それを明確に謳っている組織や宗教、文化はないのですが、なぜかそういった認識は古今東西見受けられます。

恐らく、翼を持ち大空を翔る姿が自由を連想させるからでしょう。キリスト教では鳩が救済の象徴として扱われていますが、天に最も近い場所を飛ぶ彼らを、昔の人は神の使いとして見ていたのかも知れません。宗教画に描かれる天使に翼が生えているのもそういった理由からだと思われます。

少し話は変わりますが、私がシャドーハウスのケイトを初めて見た時に脳裏に浮かんだのは「パンをふんだむすめ」という影絵劇でした。

同名のアンデルセンの童話を原作とした影絵劇で、30年ほど前にNHK教育で数回放映されていました。現在30~40代の方は観たことがあるという方もいらっしゃるかと思います。恐怖を煽る主題歌が印象に残っている人も多いでしょう。劇自体は、横浜を拠点とする“劇団かかし座”という超一流劇団の制作なので完成度はかなり高いです。一度でいいので劇場で見てみたい作品です。

ネタバレになりますが、この「パンをふんだむすめ」にも救済の象徴として小鳥が登場します。原作にはない描写らしいですが、元々の童話はかなり宗教色が強いものだということですから、それを考慮した上での脚色だったのでしょう。キリスト教徒が大多数ではない日本人に向けて、アンデルセンの意図をうまく組み込むための演出だったのかも知れません。私も大人になってから振り返って、当時の自分がその演出によって作品の主題を知らずの内に感じ取っていたことを思い出しました。機会があれば一度ご覧頂きたいです。


さて、節目となる第80話は冒頭で鳥が登場しました。

嬉しそうに鳥へと手を伸ばす少女。

しかしその手は僅かに届かず、自由の象徴は陽光へと消えていきました。



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第79話 抗う者たち

先々週、都道府県魅力度ランキングが発表されていましたね。
今年で15回目だそうです。

率直に言ってこのランキングに何の意味があるのか良く分かりませんが、各都道府県の担当者がこの「地域ブランド調査」の結果に一喜一憂する様子がTVで流れていました。
北海道が12年連続の1位とのことで、次いで京都府・沖縄県・東京都となっています。

地域によって特色が違うのだから、所詮は一シンクタンクによる恣意的な選出と言ってしまえばそれまでです。しかし、やはりみんな気になるのでしょう。この日の夕方は盛んにメディアで放映されていました。

ところで毎年繰り広げられるこの狂騒ですが、今年は例年と大きく違う点がありました。

それは何かと言いますと、7年連続最下位(14回の調査で13年最下位)だった茨城県が『万年47位』から脱したことです。
最下位でもニュース、最下位を脱しても大ニュースと、かの県にとっては不名誉ではありますが、この時期だけはほぼ宣伝費ゼロでメディアに取り上げられる美味しい立場を獲得しています。

ただ、以前当ブログでも取り上げましたが、茨城県って割と格好良い歴史があるんですよね。

詳細については過去記事茨の城をご覧下さい。シャドーハウスと茨城県の歴史を絡めて書いた、かなり異色の記事となっております。

当時私は、ケイトのシャドーハウスに対する姿勢を見て「もしかしたらケイトは館に対して反抗するつもりではないだろうか?」と考えたのですが、彼女の目論見については第47話で明かされましたね。
ここからようやく作品の主題がスタートしました。


そして今回。
ケイトと同じく、館への抵抗姿勢を鮮明にする存在が姿を現しました。

その人物の出現によって、再びケイトとエミリコは迷宮へといざなわれることとなります。


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第78話 ふたりの答え

目に見えない恐怖を社会が抱えながら、いつの間にか秋がやってきました。

今年の夏も焼き尽くすかのような日々が続いていた筈ですが、いくつもの喧騒がそれを消し去ってしまったかのようです。
正直、これほどまでに夏が短く感じたことは私にはありません。


短い夏と言えば、私が思い出すのは一つの花です。

北国の海辺に小さく咲く赤い花。
ハマナスです。

北海道を中心に咲くこの花は、北国を象徴する花です。
函館への郷愁を詠んだ石川啄木の短歌にもハマナスが登場します。


私はこの花が好きなのですが、理由は二つあります。

一つ目は、厳しい冬を耐える姿に感銘を覚えること。
二つ目は、花言葉が美しいことです。

ようやくやってきた短い夏に咲く可憐な花。
青々しい海と荒涼とした浜辺に赤く映える様は、何度見ても飽きません。

そしてその花言葉は「悲しくも美しい」です。
(中には「美しい悲しみ」とする場合もあるようですが、私は前者のほうが好みです。)

荒々しい風と打ち寄せる波、長い冬。
それに耐え忍ぶ姿を見るたびに、小さき花が持つ力強さに感動を覚えます。

もしかしたらそれは、自分自身が大きな力に逆らうことの困難さを知らずの内に感じているからなのかも知れません。


第78話では、とある少女たちが運命に翻弄されながらも自らの意思を貫き通しました。

彼女達が最期に見せた笑顔は、私達に“幸せとは何か”を鋭く問いかけています。


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