来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

各話感想

第214話 お姉ちゃん【感想】

これまで続けてきた本ブログの各話あらすじor各話感想ですが、このところ年度末の多忙&社内トラブル&謎の胃痛が続いており、いつもと同じ形式で書くのが難しい状況となっております。

そのため、第214話の各話感想では従来のような長文ではなく、気づいた点を短文にて綴っていきたいと思います。

第215話公開前夜というギリギリの状況ではありますが、それでも最新話前に書き上げるというマイルールを崩さないため此度こういった策となりました。

それを踏まえて今回の記事をご覧いただければと思います。

では続きよりどうぞ!続きを読む

第213話 スージーの夢【感想】

中学生の頃、某個別学習塾で英語を習っていたのですが、その時の先生からこんな小話を聞いたことがあります。


「日本語の“夢”には、眠るときに見るものと将来の願望という二つの意味があるけれど、英語の“Dream”もそうだよね。偶然にしては面白いと思う」


それを聞いて、当時の私も不思議だなと思いました。

日本語では一つの単語で表現される物事が英語では複数の表現があったり、逆に英語では一つの単語で表現される物事が日本語では一つの単語で済むこともあります。

ところが「夢」「Dream」は、日本語も英語も複数の意味がある上に、それが一致しているのですから興味深いものです。

嘘か本当かは分かりませんが、日本語の「夢」には睡眠中に見るものという意味合いしかなかったものの、明治時代に英語が流入した際、「Dream」という単語に「夢」という日本語を当てはめた結果、日本語の「夢」にも英語と同じ意味が付加されたという説もあるらしいです。

しかしながら、その概念が今でも引き継がれているということは、当時の日本人が「夢」=「Dream」を違和感なく受け入れたからにほかならないでしょう。

「夢」「Dream」という言葉に限って言えば、洋の東西を問わず似たイメージを想起させる何かがあるのかも知れませんね。
(この記事書いている今しがたトランプ大統領が議会演説してますが「アメリカンドリーム」言ってますなあ。本当に21世紀か。)


さて、今回のサブタイトルは「スージーの夢」です。

第213話の冒頭は、彼女が見ていた幻覚から始まりました。この「幻覚」とは睡眠時に見る「夢」のことです。

しかし本話を読み進めていくと、サブタイトルにある「夢」とは、もしかしたらスージーが長らく胸の中に秘めていた「願い」でもあったのではないかなと感じました。続きを読む

第212話 イヴからのお呼ばれ【感想】

世界で最も有名な看護師と言えば、やはりナイチンゲールではないでしょうか。

看護師、というよりも一昔前の“看護婦”は「白衣の天使」などと称されていましたが、これはナイチンゲールが「クリミアの天使」と呼ばれていたことに起因しています。

看護婦=ナイチンゲール、というイメージがいかに一般的だったか分かりますね。献身的な活動で傷病者を見守った彼女の影響力は今もなお大きいです。


しかし、ナイチンゲールの功績は戦地における慈愛活動だけではありません。

というより、「当時の欧州における女性の社会進出の先駆者」「男性社会だった軍隊内での女性の地位向上」「衛生概念の普及」「“看護”という業務を医学専門性の高い職業にした」「看護業務の可視化のため統計学を用いてかつ実用性の高いものにした」「衛生学を基本とした病棟の提案」……

等々等々、戦地での直接的な看護業務を遥かに超えた実績を誇っています。もしナイチンゲールがいなかったとしたら、これらの業績はもう少し経ってから複数人の手によって成し遂げられていたことでしょう。そんな社会の大変革を一人の女性がもたらしたというのですから驚きです。


我が国の看護教育は西新橋にあった有志共立東京病院(現在の慈恵大学敷地内)から始まっており、その発祥の碑が建てられています。(先日行ってまいりました)
看護学校発祥の地

こちらの碑文には東京慈恵会医科大学の創始者・高木兼寛氏と米国のM・E・リード女史の名が刻まれておりますが、当地にあった看護教育所はナイチンゲール看護養成所を基に設立されたと言われています。

そう考えると、我が国においてもナイチンゲールの影響というのはやはり大きいと感じさせられますね。


ところで、ナイチンゲールにはもう一つの別称があります。

「ランプの貴婦人(the lady with the lamp)」です。

今から丁度170年前の2月8日、クリミア戦争の経過を知らせる新聞(タイムズ)にてこの名が掲載されました。こちらの呼び名をご存じの方も多いかと存じます。


奇しくも、その170年後の二日前。

シャドーハウスでは「白衣の天使」のメイン回が掲載されました。

では本題に入りましょう。

第212話の主役はエヴリン、そしてイヴです!!


※今回の記事には第212話までの内容のほか、原画展のネタバレが含まれます。ご注意下さい。続きを読む

第211話 お見舞い【感想】

「お見舞い」といえば、シャドーハウスの作中でもよく描かれていますよね。


……と書こうとしたのですが、読み返したらそれが誤りであることに気がつきました。

なんとお見舞いが描かれたシーンは第58話と第146話しかありません!


作中ではしょっちゅう生き人形が「すす病」に罹っていたり、バーバラが心労で臥せっていたり、ジョンが大怪我をしたりと、何かとキャラクターが療養するエピソードが多いので「お見舞い」が行われるシチュエーションも珍しくないと思い込んでおりました。

ところがよく見てみると、それらは治療の場面だったり、或いは従者の生き人形や救護班による看病だったりと、患者の面倒を看る人物と一緒の場面ばかりなんですよね。

ということで、療養している患者の元へ親しい者が「お見舞い」に行く、というエピソードは厳密にいえば上記の2度しかありません。いやあ、まだまだシャドーハウスの読み込みが足りんなあ、精進せねば……


因みに、思い出せない方向けにどんなエピソードだったのか記述しますと、第58話は第二次亡霊事件で被災したミアをケイトとエミリコがお見舞いに行った回です。

当時のケイトは、星つきから亡霊事件の犯人と疑われていたことから、真犯人を捜すべく動いていました。その捜査の一環として、病床のミアのお見舞いに行ったのです。

あの時のミアといえば、エミリコに悪戯をするお茶目な一面がありましたね。お見舞いに来てくれたのが嬉しかったのか、エミリコのことを抱きしめてはしゃいでいました。

しかしまあ、今見ると切ないですなあ……。

あの時エミリコもとても嬉しそうにしていましたけれど、ケイトも微笑ましいと感じたのか黙ってその様子を眺めているんですよね。アニメでもこのシーンは描かれていましたが、ミアがエミリコを「うりうり~」「ぐりぐり~」みたいに抱きしめている描写がカットされていて悲しかったのを思い出しました。(いやホントにこのシーン好きなので残念で仕方なかった……!)


それともう一つの第146話は、大怪我したジョンをケイトがお見舞いに行った回です。

ギルバードとの戦いで重傷を負い、「救護の間」での療養を余儀なくされたジョン。そんなジョンの元へ、ケイトは花束を携えて様子を見に訪れていました。

当時のジョンはといえば、ケイトが来てくれたことが嬉しくてその優しさに感動していたり、ケイトが持ってきた花を近くで見たいとはしゃいで患部を痛めたりと元気いっぱいでした。

先ほどのミアもそうでしたが、親しい人物がお見舞いに来てくれるというのは何だかんだで嬉しいものなのでしょう。

「お見舞い」というシチュエーションは、何らかの形で病気や怪我を負っている患者がいなければ成り立たないわけですから手放しで喜ぶわけにはいきません。しかしながら、第58話と第146話の「お見舞い」は、殺伐としたストーリーが展開される中で描かれた、ホッとできる貴重なシーンでした。


ところが今回の第211話では、とある人物達が「お見舞い」をしようとしたものの、相手から拒絶されるというエピソードが描かれました。

拒絶されたのは、ジョンとパトリック。

そのお相手は同期のルイーズでした。
続きを読む

第210話 タッグを組んで【感想】

今回のサブタイトル「タッグを組んで」

そもそも「タッグ」とは何ぞや?、と思って調べたらプロレスの「タッグマッチ」が語源らしいです。

二人、または三人がチームを組んで闘う「タッグチームマッチ」が「タッグマッチ」と略され、さらには共同作業を意味する一般用語へと変化したのだとか。これまで本ブログでも何度か「タッグを組み」なんて使っていましたが、こんな由来があったんですね。


ところで、ソウマトウ先生もプロレス好きと思しきご発言をしばしばしております。

「写真やツイッターで振り返る令和6年のシャドーハウス」でも取り上げましたが、昨年8月にジョー・ヘンドリー氏の似顔絵をツイートされたのが最近の事例でしょうか。

また、それ以外にも今は亡きヤングジャンプの巻末質問コーナーにて「こんな容姿になりたいと憧れる芸能人やキャラクター 」(2020年7月号)という質問に対し「ドウェイン・ジョンソン!」とお返事していたり、「子供の頃の、自分にとっての憧れのヒーロー・ヒロイン」(2021年48号)という質問には「三沢光晴さん。」と書かれていたり、「熱くなれる皆さんにとってのヒーロー」(2023年12号)という問いに再び「ドウェイン・ジョンソン!」と返していたりと、3度もプロレス絡みのご回答をされています。

「担任の先生になってほしいキャラクター・有名人」(2023年19号)という質問には「イップ・マン」(武術家)と返していることから、プロレスだけではなく格闘技全般がお好きなのかも知れませんが、それはともかくとして格闘技に対する造詣もお持ちなのでしょうかね。

ひょっとしたらシャドーハウス作中で、アンソニーにジャイアントスイングをするケイトやパトリックにハンマーロックを決めるルイーズ、暴れる患者に完璧な袈裟固めを掛けるエヴリンを見られる日もあるかも……(ルイーズのは既出ですが)


さて。

話が逸れてしまいましたが、サブタイトルに「タッグを組む」という言葉が出てきたということは、普段は行動を共にしない者同士によるチームが結成されたことを意味します。(いつも一緒にいるのであればわざわざ強調しないですしね)

主人同士は第23話から馬が合わない、従者に至っては第17話以来いがみ合うことの多い彼ら。

なんとジョンとパトリックのタッグチームが誕生しました!続きを読む
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